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1章 淫らに開発される嫁
48、嵐の前触れと始まり
しおりを挟む最近、何か胸騒ぎをする。どことなく世界樹もざわついてる気がする。聞いても、世界樹も、よくわからないと言う。
でも、俺の中では何かが起こると告げていた、、、
そんなある日のこと、、、元ギルマス(現この街のギルマス)から、ギルドに見慣れない大男が現れたと聞く。丁度自分は席を外していて、見てないが、異様な雰囲気だったと。
その男は、フードで顔を隠していたが、ちらっと仮面を着けていたらしい。背格好からして、ルークより大きいと。
仮面の形状と背の高さからして、仮面パーティに現れたという護衛か。あの国の貴族らしき男の護衛。遂にこの街に現れたか。
何故かあの国に展開してるドローンが、感知しななかったが、、、まぁ、いい。
ドローンを展開して男を探させ、監視する。以前見た時より雰囲気がおかしいな、、、禍々しい、、、、
しかし何故この街に入れた??犯罪や敵意をあるやつは侵入できないはずなのに、、、
まぁ、今夜動くだろうからな。返り討ちにして、情報を引き出させるか、、、
これを機会に、あの国を破滅させよう、、、。
遂に潰すことが出来ると思うと、身体が高揚してきた。
⚫️夜
ルークには、心配をかけさせたくなかったから、何も伝えてはいないのだが、外に出るとルークがいた。月明かりに照らされて、キラキラと光の粒子が舞っている。
気配を感じなかった、、、
「さすがだ、ルーク、、、一切俺に感知させないとはな」
「ははっ、もう何百年と、お前の嫁をやっていないからな。1人では行かせないぞ」
参ったね、、、本当に、、、
「何が起こるかわからない、、、それでも?」
「今更だろ?あの国に関することなら、尚更、俺は当事者だからな!俺を置いて行くと、誓約に引っかかっかるぞ?」
うっ、、、それは困る、、、
以前ルークに黙って色々と処理をしたら、怒られれ、、、酷い目にあったからな。
「ふぅ。それ言われるとしょうがないな。ルーク、俺と一緒にあの国と決着をつけに行こう。」
「おう!腕が鳴るぜ!」
2人で力強く頷いて、その男がいる世界樹の森の外へ向かう。俺の感知スキルやドローンで監視しているから、居場所は問題ない。
街から離れた世界樹の森の外に男はいた。何やら喚いている?何かおかしい。あの男は、世界樹の森に入れていない、、、ハーフエルフなのに。やはりあの禍々しい雰囲気、呪いか。
世界樹にも確認するが、以前呪いにかけられたフェンと同じ状態という。
男は興奮して叫んでいるが、自我がちゃんあるようだ。まだ呪いは浅いのか、精神力が強いのか。
しかしあれだけ精神力が乱れていると、簡単に倒せるな。ルークは、離れたところで待機してもらっている。まずは情報を引き出したい。狙いはルークだからな。
近づくと、更に大きな声が聞こえる。
「何故入れない!世界樹よ、なぜ俺を受け入れない!」
「それはお前が呪われているからだ、何しにここに来た?」
世界樹の森の中から、姿を見せずに話しかけると、
途端に敵意剥き出しになって吠える。
「リオン!お前か!」
俺を知っている?
「ははっ!俺が分からないか?
ふ、薄情なものだな、、、弟のこともわからないとは、、、」
「お、お前、セオか?!」
男はそう言って、フードと仮面を外した、、、
そこに見えたのは、俺の行方不明のセオと同じモスグリーンの瞳と、黒髪の色をしていたが、全然昔の面影がない、、、
背が伸びて、雰囲気が全然違う。セオと言われても、いまだ信じられない。
あの国の貴族の護衛のやつが、セオ?
弟のセオは、長い間村の子どもが俺だけの時に初めて生まれた待望の子ども。嬉しくて、また育児スキルも獲得したかったから率先して、世話をして可愛がった。そんな俺にセオも懐いてくれて何処に行くにも着いてくるようなそんな弟。
しかしルークと結婚して関係性がおかしくなった。怒りっぽくなってルークに敵意剥き出しで。森の空き地で、結婚を認めないとまで言われてショックを受けた。
そしてしばらくすると突然姿を消した。家出する前セオに会ったが、ルークを見て突然顔を赤くしたり、喚いたりしておかしかった。敵意とは違って戸惑っている様子だったから、それを見て今はこんな関係でも仲良くなれるだろうと思っていた矢先の家出。成人前の未成年なのに、、、もちろん心配したし探しもした、、。でも隠れているようで、行方はようとして分からなかった。
その弟が目の前の男?
本当に?
こちらを睨みつける男は俺の事を憎々しく思っているようだ。あんなに慕ってくれていたのに?俺はセオに憎まれていたのか?
セオ(自称)は、興奮していたが、俺と話すことで呪いが加速したようで飲み込まれていっている。息は荒く、呼吸も速い。オーラも禍々しくなっていく。
今までの魔物と同じ、、、フェンやメリーちゃん同様、、、!
あの国の奴らが憎い。俺の弟(自称)をこんな目に合わせて。ルークの両親だけでなく、、、許さん。
「セオ、お前は呪われてる。だから世界樹も認めない、あの貴族に何をもらった?今すぐ外すんだ!」
そう言いながら、森の外に出て、セオと対峙する。
俺の姿を見たことで、より禍々しくなった。
「うるさい!うるさい!うるさい!
俺はお前を倒して、あの人を救うんだ、、、!
あんな酷いことをする男が、あの人の傍にいるなんて、、、、、許さない、、、絶対に殺してやる!」
セオが何を言っているのか分からない。あの人?誰のことを言っている?お前好きな人が居たのか?知らなかった。俺にベッタリだったから、他の人を好きなんてそぶり全然、、、。
オーラがどんどん大きくなっていく、、、このままでは、セオの命が危ない!
ルークが、出てこようとしたが、テレパシーを使い、制止する。これは、俺が決着を付けないといけない、、、これは、俺の弟だから!
そんな俺の気持ちを分かってくれて、頑張れとエールをおくってくれた。
俺は、弟であるセオを倒すため駆け出す。信じられないが、やはりこの男はセオみたいだ。感覚的に分かった。全然面影は一切ないのに。瞳の色が完璧に弟だ。
すかさず攻撃を仕掛けてくるが、理性を失いかけているセオを倒すのは造作にもなかった、、、
気絶したセオの髪に隠されたピアスを外して、宝石を破壊すると、禍々しいオーラは霧散した。
地面にはボロボロになって転がるセオ。焦っていたのもあって、少し力が入りすぎちゃった。てへ!反省。ま、こんなに体格いいし、これぐらい問題ないよね!
ま、ちょっと起きてもらいたいから、ポーションを口の中にドバドバ入れてやった。弟とはいえ、兄に攻撃したんだからな。お仕置の意味も込めて、雑に扱う。
しばらくして、セオが気がつくと、静かに涙を流し始めた。さっきまでの荒々しさはない。俺とセオはほとんど喧嘩したことはない。歳が離れていたし、赤ちゃんの頃からお世話してたから、キラキラとした目でしか見られていなかった。
、、、だからこういう時どうしていいか分からない。
「悔しい、、、俺はリオンには勝てない、、、俺は勝ちたかった!勝って、、、
あの人を救いたかった、、、、!」
その嘆きはどんどんと大きくなっていく。
誰のことを言ってるんだ?流れ的にルークか?
「?セオ、お前は何を言ってるんだ?救う?ルークのことか?お前嫌っていたんじゃ無いのか?」
そう声を掛けると、
「、、、、リオンが成人する前に村を飛び出して、ルークを連れて帰ってきた時は、ショックだった。俺のリオンに男が出来てたからな。認めたくなかった、、、」
そう静かに話し出す。
地面に寝転がったまま、夜空を睨みながら話し、こっちを一切見ない。
そんな弟の姿にズキンと心が痛む。仲良いと思っていたのに、憎まれていたとは。
「そんなある日、見てしまったんだ。リオンがルークとセックスしてる姿を、、、。」
、、、、は?
「え?」
何。その話?話が突然変わって混乱する。
そんな俺を気にすることも無く話を続けるセオ。
「知らなかった。リオンは受け身だと、思っていたから。華奢だし、女顔だし、ルークは、体格良くて筋肉が凄かったからな。その受け身のあの人を見てから、何故か頭から離れなくなった。」
混乱してる俺に一切気が付かない、、、
しかも隠れてるルークも動揺し始めた。
あーこいつルークのフェロモン被害者か。あの時のルーク童貞キラーだったもんなぁ。今は、男ホイホイだけど。
「そして、あの日、リオンの家で見てしまった、、、ルークの身体を白に舐めさせてるリオンの姿を、、、
あんな風に酷いことをしてるリオンから、俺の手で救いたかった、、、!」
え?あれ見てたの?
ルークを見ると、顔を真っ赤にして、怒ってる!
あ、やば!あの時たしか、庭に向かって放尿したよね!?あれも見たの?
やはっ!怒られる!あ、お仕置?まじ?!
めっちゃ独り言のように話すセオの言葉に、慌てる。一気に窮地に立たされた!あわあわ、、、
その間もセオは慟哭してるけど、俺も泣きたい、、、泣きたいが、、、これだけは言っておく。
「セオ、、、俺はルークを心の底から愛してるし、誰にも渡すつもりはない。
それに勘違いしてるぞ。ルークも俺と同じ気持ちだ。俺を愛してくれてるからな/////////」
ちょっと照れながら言った。いや、ほら
ルーク傍にいるし、、、。
セオは倒れたままキッと俺を睨みつけると、
「嘘を言うな!」
、、、こいつ聞く耳持たないな。
どうしようか?と思っていると、
「それは、本当だ。俺はリオンを愛してる!
あ、あれを見てただなんて、、、、た、たしかに変態なことは沢山、、、されるけど、、、
俺は、それも含めてリオンを愛してる//////////」
うわっ!可愛い♡顔真っ赤にして告白してくれる♡
セオは、そんなルークを見て驚いてる、、、
「あ、あんなプレイをさせる男を、、、愛して、、、」
ほっとけ!
「そ、そんな、、、今まで俺はあなたを救うため、、、頑張ってきたのに、、、」
絶望してる、、、、
えっ、、、、ど、どうしよう、、、、これ?
変態プレイ好きと思われてる、、、、
「いや、だから変態が好きなわけじゃなくて、、、リオンが好きなんだ!」
ルーク♡愛してる♡
ひとまず、セオには、触手で拘束して、母さんに電話した。ほら夜だけど、事が事だからね。
簡単に説明すると母さん激おこして、すぐに来るって。そしてセオに、シッコチビりそうな声で、待ってろと、、、。
電話口なのに、この恐怖、、、元祖破壊神こわぁ、、、。
セオ、、、死ぬなよ、、、。お前が悪いんだからな。しっかりお仕置されなさい、、、。あんな母さんの声初めて聞いたから身体が震えてしまう。
思わず、合掌した。
あ、セオ、恐怖で失神してる、、、。しかも股の部分、濡れて失禁してる姿を見て、
ざまぁwwwwって思った♪
俺に喧嘩打ったんだから、これぐらい可愛いもんだよな。バシャって写真を撮った。
ルークを見ると、まだ顔を赤くして、、、
「俺は、、、、リオンが、好きなんだ、、、」
あはっ!嬉しい♡
思わず、唇奪っちゃった♡♡
それからそう時間をおかずに、鬼気迫る勢いでやってきた母さん。うわっ、地獄の番人が逃げ出すような顔をしてる、、、。良かったな、セオ、気絶してて、、、。あ、顔面張り倒した、、、うわっあそこまで吹っ飛ぶの?!
こ、怖っ!良かった俺じゃなくて、、、
更にボロボロになったセオの首根っこを掴んで、森の奥に消えていった、、、。
めっちゃ引きずってるぅ、、、。
俺ですら、シッコチビりそうだった、、、。
よかった、ルーク気絶させてて、、、。ほら、キスの時、激しくしちゃって今俺の腕の中ですやすや寝ているんだよねぇ。あの母さんは、誰にも見せちゃいけないと思う。絶対ノイローゼになると思う。
うん。早く家に帰って、ルークを堪能させて貰おっと♡♡
⚫️数日後、、、
ボロ雑巾のようにボロボロになったセオと対対面した。いや、マジ凄くない?無惨にも、顔面が腫れて、原型を留めていない、、、。
母さん怖っ!
どんな目にあったんだ、、、廃人みたい、、、
また今度にしよう、、、。え?エリクサ飲ませた方がいいのかな?
え?飲ますな、、、。はい!分かりました!
母さんからストップかかった。セオ、死ぬなよ。
別室で、母さんから、聞き出した情報を教えてくれた。やはり狙いはルークとのこと。
ルークを攫うことが目的だったみたいだ、、、
その他にもあの国の内情を知ることができた、、、
色々とやらかしていたみたいで、その活動も目に余る、、、滅ぼすことにした。
まずは、あの貴族からだな。もちろんルークも着いて来ている。あの国のそばまで、行ったことがあるから、転移で向かって、チンケな結界を破壊して侵入。
確かに、白蛇のヤシロに聞いた通り、侵入するのに問題なかった。
貴族の場所は、母さんがちゃんと情報を貰ったからから問題ない。さすが母さん。俺の考えを把握してくれてて感謝しかない。
韋駄天で駆け抜け、貴族の家に襲撃をかける。
既にセオが失敗したことは把握しており逃げ出そうとしていたから、拘束して、、、ボコボコにした。
楽に死ねると思うなよ?
当然だろ?俺の大事な弟をあんな目に合わせておいて、、、心が折れてもエリクサーで治せるからお問題なし!
散々ボコり続けて、泣きながらゲロった。けど、聞かなかったことにして、ボコる。しばらくスッキリするまで、やって、情報を聞き出す。
やはりこの国の国王が、元凶だった、、、証拠も手に入れた、、、殺す。
ルークも、めっさ殺る気満々、、、。そのまま、襲撃かけても良かったけど、混乱を最小限にするため、ひとまず、帰る。あ、もちろん、こいつはマジックバックに放り込んだ。
⚫️シュガー王国
あの国の国王を潰すにあたり、ソフィとガイにこれまでの経緯を伝えると、こっちもめっさ殺る気♡國の宰相や外交担当やらと会議するって♪
ママ、もう少し詳しく聞かせてってソフィが引き止めてくれた。
ありがとう、、、出来た娘だよホント。
ルークが、話を聞かれている間、セオに会いに牢屋に行く。
⚫️セオと面会
だいぶ回復してきたみたいで、長年の胸のつかえが取れたような顔をしている。こうやって見ると、昔の少しは面影はあるな。
お互い何も言わず、静かな効果、、、
「済まない、、、リオン」
セオが謝った。
「何が?」静かに尋ねると、うっと詰まってから、、、
「、、、、勘違いしたこと、、、自分勝手に勘違いしたあげく、飛び出して、あの国に良いように使われたこと、、、ルークを危険な目に合わそうとしたこと、、全て済まなかった!
謝って済む問題じゃないことはわかっている、、、でも、言わずにはおられない、、、
今まで苦しい思いをさせて、心配かけてごめんなさい、、」
セオは、涙ながらに謝り続けた。
「母さんや父さん、あと、、、カレンにも謝っておけよ、、、心配していたから」
みんな心配していたのだから、、、
「うん、、、うん、、、」
その涙を見ながら、やっと俺の弟が帰ってきた気がした。
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