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第三章

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「メリア、顔が赤いけど大丈夫かい?」
「え、えぇ。だいじょうぶ、ですわ」

 私は、どうしようもなく疼く身体を、鎮めようと俯く。スカートをぎゅっと握りしめるが、お腹の奥は、切なくうごめく。
 ノアの肉棒が、欲しくて欲しくて、堪らなくなるが、ここにノアはいない。ララお兄様が真正面に座っているので、自分で慰めることも出来ない。

 いつからこんなにも性欲が強くなってしまったんだろう……。情けなく思えてくるが、もう抑えが効かない身体になってしまったのは、半ば諦めている。

「我慢してない? 身体がつらそうだけど」
「うぅっ、そんな、こと、ありません……!」

 必死に首を振ると、ララお兄様が隣に移動してきた。先ほどから、必死に疼きを我慢していたから気がつかなかったけど……、ララお兄様の目が、先ほどの玩具屋さんのまま情欲を宿していた。視線が合わさると、思わず息をのむ。

 そんな私を嘲笑うように、ララお兄様の人差し指が、ツーと素足に触れる。そのまま上に、ゆっくりとあがってくる。

「疼いてるんじゃないか? お腹の奥とか……」
「お、おやめ、くださ……っ」

 太ももまでくると、もうだめ、とばかりに、手を口に当てて俯く。

「メリア、嘘はついていないよね……?」

 ララお兄様の人差し指が、下着の濡れている場所に触れる。私はとうとう白状する。

「ひゃぁ……っ! お兄、さまぁ。ごめんなさい……っ お腹の奥が、疼いて、仕方がないんですっ」
「そうだろうね。あの触手は、中にゼリーを放っていただけだ。物欲しそうにヒクヒクしてるのが、パンツ越しでもわかるよ」

 下着越しに、蜜壺の入り口を擦られると、それに反応して、腰が揺れてしまう。義兄だけど、お兄様なのだから、これ以上許しては駄目。わかってる。わかってるけど、吐息は漏れるばかりで、僅かな快楽を受け入れてしまう……。

「メリア、どうして欲しいの? 言ってごらん」
「やぁっ、言えませ、んっ」

 カリカリと秘部の蕾を布越しに刺激されて、気持ちよさと、やめなきゃという気持ちで、涙が溢れてくる。

「う、ぁ……。んぅっ、帰ったら、ノアにしてもらうからぁ……。だめで、す……!」
「そういえば今日はノアは非番だね。メリアの相手はできないだろうな」

 そうだった。ノアは非番……。そうしたら、この疼きはどうすればいいの……?
 ララお兄様の手が、とうとう下着の中へ入ってきた。

「ひん、やぁ……!」
「ノアの代わりに、メリアの疼きを取り除いてあげようか?」

 メリアの頭は、ララの刺激によって、思考力が低下し、限界とばかりに、小さく囁いた。

「……っしぃ……おいにさ、ま……」
「どうしたの?」
「欲しい、です……。お兄様の、おちんちん、メリアの中に……くださ、い……っ」
「よく言えた、偉いね。じゃあ向かいの席に手をついて」

 馬車の中だというのに、メリアは、従順に向かいの席に手をつく。するといつの間にズボンと下着を下ろしたララが、ドレスのスカートをめくり、下着を膝までおろす。

 ララの大きな肉棒が怪しく光る。大きさ故に、メリアに怖がられて拒否されぬよう、ガタガタと揺れる馬車内で、性急に蜜壺へララ自身を沈める。

「ひやあぁぁ!! おっきぃ……っ」

 メリアは、あまりの気持ちよさに、身体も頭もダメになり、色々な思考が一気にどこかへ飛んでいった。
 ララの陰茎は、一度で入りきらず、徐々に沈められる度に、メリアは、歓喜の声をあげた。
 中の苦しさが、快感となり、奥へ奥へと待ち望んで、きゅうきゅう締め付けてしまう。

「んぅ、ぁ……っ 」

 ずんずんと肉棒に侵略されていく。奥の奥まで、入り切った時、いつの間にか昇りつめていた快楽が軽く弾けた。

「やぁあぁぁん」
「あれ、もう逝ったの?」
「あっん、あぅ……やん……」

 意味をなさない言葉しか発しないメリアに、ほくそ笑むララ。
「全部入らないけど、もう動かすね」
「ふぁあぁん、きもちっ!! きもちいいいい」

 ララの中指が蕾を覆い被さるように置かれる。メリアは堪らなく、ふかふかな座席にしだれかかると、ふと馬車の二人の御者と目が合う。欲を孕んだ瞳で、チラリと順番にこちらを見る。

 瞬間、背中にぞくりと気持ちい波が押し寄せてくる。後ろからお兄様に犯されて、御者に見られちゃってる状況に、たかぶる感情を抑えられない。
 ーー私、ノア以外の人とえっちしちゃって、こんなに気持ちよくなっちゃってる……。

 背徳感で痺れるような快感に意識が完全に飛びそうになるが、あることに気がつく。お兄様の腰が私のお尻に打ち付けられていない。そういえば全部入ってないと言ってた。
思い立って、振り返ると、蕾を愛撫していない方の手で肉棒の根本を握って、すべてが入らないようにしていた。
 お兄様は巨根なんだっけ……? 私を壊さないように気を遣ってくれているんだわ。
 残された僅かな思考で、陰茎からお兄様の手を退けた。

「お兄さ、まっ! …んうぅ、お辛い、でしょ…? ぜ、んぶっ! いれ、て、!」
「壊れちゃうけど、いいのかい?」
「めちゃく、ちゃに、して…いいよっ」

 その瞬間、ララお兄様の理性が失われた。子宮口を突いてた肉棒が、その奥へずんずんと進んでいく。新たな場所への快感に目がチカチカいて……。

「きゃぁぁん! いくぅうぅ!!! 奥すごいぃぃぃい」
「メリア、すごい全部入ったよ」

 奥の奥まで、入り切ったお兄様は、ぐりぐりと壁を堪能する。強すぎる刺激に、すぐに果てて、よだれは垂れ、目はうつろになった。

「ヒィぃい!! 気持ち、よすぎるよぉぉぉ!!!」

 逝ったばかりでも、遠慮なく、ピストンを進めるララお兄様に悶絶する。一瞬意識が飛び、意識が戻ってもまだ、腰を打ち付けられている。終わりが見えない快感に、悦びと疲労を感じる。

 その後、同じ体勢で、屋敷についてもなお、ララの気がすむまで、続けられた。

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