5 / 145
1章 飛ばされた未知の世界で。
目覚め。そして牢獄。
しおりを挟む
「うぅ……」
男は目覚めた。
そしてすぐに、状況を理解する。
死の危険があることを。
「気を失って寝てたって事は……。手足がねえ可能性があるな」
手、足。――胴に首。
眠気に抗いながら、感覚を通す。
急いで全身のチェックを済ませるっ!
「縛られてるが、全部ある」
そして次へ。
自分が断頭台にいないことを確認する為、体勢を入れ替え、天を仰ぐ。
「ふぅ。ただの牢屋じゃねえか――。助かった」
深いため息。
ゴツリと地面に頭をつけ、安堵する。
友人の家であろうが、昼の市場であろうが。
気を失ったということは、死が近い。ということである。
それだけは、死ななくても分かっていた。
そういう〝時代″なのだ。
ぽちゃっ……ぽっ。
ボーっと天井の岩と、それから、落ちる水滴を見やる男。
「おいっ、イー……。誰かっ、起きてるか?」
相棒の名前を呼びそうになって、すんでのところ。
なんとか男はかわす。
下手をすれば、捕まっていない仲間がバレるからである。
「誰もいねえか。無事なら良いんだが。しかし縛られてるってことは、人間か? それとも〝下等原人″か……」
大体の相手を推察していると、目の端――。
そこに、人影らしき黒が見えた。
薄暗い、格子の向こう。
視界の端。
「音が、近づいてくる」
彼は、全身の神経をその、近づいてくる生き物に集中させる。
ガシャリ……。ガシャリ……。
「数は1。鎧を装備。武器はこんな場所だ、ちっこいなやっぱり。フルプレート級の、鎧の重量だが――。軽い? なんだ、コイツ。中身が女か? それとも……」
少し戸惑う男。
なるべく想像を働かせ、何が来ても、驚かないよう心掛ける。
「そろそろ目の前」
つぶやき、目の前に来るはずの鎧を、目を凝らして待つ。
そして……っ!
「デュラハン」
眼の前にいたのは、鎧だ。
鎧が……歩いているっ!
「あっ、起きた? 大丈夫?」
明るく聞いてくる、デュラハン――。
ではない、ただの衛兵。
明らかに、体と鎧のバランスがおかしい。
頭が胸部の鎧から、半分だけしか出てなかった。
「……」
「まだぼーっとしてるみたいだね。ほらお水」
デュラハンもどきが、男へ――。
男の体は筋肉で太め。
といっても、傭兵だと言うことを知っていれば、細いと断言される程度。
背丈もそれほどはない。
せいぜい、170センチと言った所だ。
黒髪に短髪、目は非常に険のある、ガラの悪い瞳をした男。
総じてあまり、強そうに見えない。
下っ端の、チンピラに見えるその囚人に、デュラハン衛兵が水を渡そうとする。
「サンキュウな」
そう言って、コップから勢いよく放たれ、ぶっかけられるだろう水。
目覚めの水の襲撃に備え、口をつぐんだ囚人。
「はい……。もっとこっち来て」
しかし、まるで猫でも呼ぶように、おいでおいで……と、囚人に促すデュラハン衛兵。
木でできたコップを、男に向けて傾ける。
「……」
眉根を寄せて、ゆっくりと。
パンツ以外を着用しない男。
彼が、芋虫のようにすり寄っていく。
そして、傾いた小タルの中の、その水。
それの臭いをかいだ。
(小便は混じってないのか。それに……)
衛兵の位置取りを見て、少し考えると男は――。
そのまま口をつけ、与えられた水を口に含む。
その時っ!
「……。んっ!? んんっ!?」
驚き、くぐもった声を上げた男っ!
「どっ、どうしたの?」
デュラハン衛兵が、不思議そうに聞いて来る。
「いっ……。いや。なんでも」
ぶっきらぼうに、男が応えた。
だが――。
(くぅ、なんだコレ……。良い水じゃねぇか。飲める――。っつうか、美味いだとっ!? マジで美味いっ。コイツ、俺に今から一体、何するつもりだっ!?)
囚人である自分。
それに差し出された、妙にうまい水。
この2つの、普通ではあり得ない関係性に男が、猜疑心にかられている。
普通に水が、うまい。
この問題で考えるべきは、ここが牢獄である事。
囚人に水が与えられるならば、そこらの炊事用の水か、最悪――。
下水川の物である場合が、多いのだ。
(これが俺への、最後の食事とかじゃ……。そんなんじゃ、ねえよな? なっ!?)
恐怖心が強い。
男は表情を変えず、うめいていた。
それは怯えと捉えても、良いのかもしれない。
色々と男の脳裏をかすめる、疑惑や可能性。
だが――。
(ここは牢屋だ、この状態で考えてもしょうがねぇ。ふんっ、自分が嫌になんぜ)
少し考え過ぎの自分に舌打ちし、男は水を一気に飲んでしまったっ!
牢獄の中ではどうあがいたって、拒めやしない。
例え本当に、小便が混じっていようが、だ。
「ふぅ……。ところでお前、聞きたいんだが」
「あっ、そうそう。僕も聞きたいんだ。よかった。聞いておけって言われてたんだよ」
水を飲ませて貰っておいて。
それでも横柄に聞いてくる、ふてぶてしい、パンツ一丁素っ裸男。
そんな男にも動じず、デュラハン衛兵が可愛く笑った。
「尋問か……。良いぜ」
なんとなく、むずがゆくなる衛兵。
違和感があったが、本題に入って安心した男。
「えーと名前は? 僕はケヴィンっていうんだ。よろしくね」
にこりっと、満面の笑みで笑うケヴィン。
愛らしいその顔は、非常に幼く見える。
「ケヴィン……ね。俺は――」
刹那の時間。
「ジキムート」
(本名で良いはず。城持ちで、ギルドがねえ町なんて、ないよな)
「へぇ、ジキムートさんか。どこの人?」
「あぁ俺、傭兵だから……」
「傭兵だから?」
……。
「……えっ? あぁ。出はない。村とかそんなのは、ねぇって意味だ。強いて言うならさっきまで、ゴトラサン共和国に居たってこった」
なんとなく調子が狂うジキムート。
傭兵に出自を聞くことなんて、滅多とない。
聞かれるのは大体は、どれくらい言葉が話せるかと言うこと。
そして、敵国に組しなかったかどうかの、2つだけ。
「そっか……ごめん」
キレイで大きな瞳。
性格が柔らかそうな、曲線を描く目元。
瞳をうつむかせ、ブロンドの、さらりとした髪が肩につく。
華奢な体は一層縮こまり、発色の良い唇がぽつり……と、申し訳なさそうに、謝罪の言葉を発した。
しゅんとなるケヴィン。
(新手だな、これは。なぜ男で、こんなのが尋問官なんだ。ここの主は男色趣味か? この性格で女なら、万人受けしそうな――。いや、ケヴィン。ケヴィン、か。可能性はまだっ!)
「なぁ、ところでお前。この頃『老けた』って、言われないか? 良いクリーム売ってやるぞ」
「えっ……? ほんとっ!? やったっ。少しは大人っぽくなれたかな? これで少しは、馬鹿にされなくて済むっ!」
「……チッ」
心の底から舌打ちをする、ジキムートっ!
ヤル気が一瞬にして、地に落ちた。
残念ながら、男である。
「傭兵さんなら――。えと。クライン王国に属したことは?」
「クラ……? なんだってぇ?」
「クライン王国。有名な都、聖都『焼け土のデーヴェ』があるところだよ。それにあなたの入れ墨。それはどこの物? クラインと関係があるの?」
(クラインに、聖都? 知らない国と首都、か。いきなり難儀な事になったな。)
彼はとりあえず、答えれそうな事から答える事にした。
このケヴィンとやらが、事情聴取している間が『華』だ。
ケヴィンで情報が取れないと分かれば、どんな相手が代わってやって来るか、見当がつかない。
「この入れ墨は、空のラグナ・クロスだよ。珍しかねえだろ」
「空の……。ラグナ・クロス団、と。えと、何をする組織ですか?」
……。
「……?」
応えの保留。
ジキムートは少し、黙りこくっている。
「えと。空のラグナ・クロス団、というのは一体、何をする為の組織なのですか? もしかして、風の民の部族名、とかですかね?」
「……」
(コイツ、この俺に心理戦でも挑んでやがるのか? そんな巧妙な奴には見えないが。)
自分の腕に開いた、〝神からの送電線″。
それに視線をやり、ケヴィンの意図を探る囚人、ジキムート。
「あの。クラインに関係が無くとも、その……。違法な行為に手を染めた人間の場合は、処罰の対象となりますので」
「クラインってさっきから言ってるが、俺はそんな国、知らないぞ。どこにあるんだ、そんな国」
「えっ、そんなはずないですよっ。元々〝福音〟国家だものっ! 高貴な我らの真の支配者。崇高なるマナの仕手。神の4柱。その内の、ダヌディナ様がいた国ですっ!? 絶対に……」
ぞくっ。
「なっ……。なななっ。なんだって?」
ジキムートが、ケヴィンの言葉を遮るほど、動揺してしまうっ!
高貴な我らの真の支配者。崇高なるマナの仕手。
「えっ。だから。高貴な我らの真の支配者。崇高なるマナの仕手。神様ダヌディナ様がいたって……」
「ごくっ」
自分に聞こえる程に、喉がなるっ!
動揺は罪だ。
敵に弱みを握られる。
だがこれは、格別に緊急事態っ!
なぜなら……。
「神……だと?」
男は目覚めた。
そしてすぐに、状況を理解する。
死の危険があることを。
「気を失って寝てたって事は……。手足がねえ可能性があるな」
手、足。――胴に首。
眠気に抗いながら、感覚を通す。
急いで全身のチェックを済ませるっ!
「縛られてるが、全部ある」
そして次へ。
自分が断頭台にいないことを確認する為、体勢を入れ替え、天を仰ぐ。
「ふぅ。ただの牢屋じゃねえか――。助かった」
深いため息。
ゴツリと地面に頭をつけ、安堵する。
友人の家であろうが、昼の市場であろうが。
気を失ったということは、死が近い。ということである。
それだけは、死ななくても分かっていた。
そういう〝時代″なのだ。
ぽちゃっ……ぽっ。
ボーっと天井の岩と、それから、落ちる水滴を見やる男。
「おいっ、イー……。誰かっ、起きてるか?」
相棒の名前を呼びそうになって、すんでのところ。
なんとか男はかわす。
下手をすれば、捕まっていない仲間がバレるからである。
「誰もいねえか。無事なら良いんだが。しかし縛られてるってことは、人間か? それとも〝下等原人″か……」
大体の相手を推察していると、目の端――。
そこに、人影らしき黒が見えた。
薄暗い、格子の向こう。
視界の端。
「音が、近づいてくる」
彼は、全身の神経をその、近づいてくる生き物に集中させる。
ガシャリ……。ガシャリ……。
「数は1。鎧を装備。武器はこんな場所だ、ちっこいなやっぱり。フルプレート級の、鎧の重量だが――。軽い? なんだ、コイツ。中身が女か? それとも……」
少し戸惑う男。
なるべく想像を働かせ、何が来ても、驚かないよう心掛ける。
「そろそろ目の前」
つぶやき、目の前に来るはずの鎧を、目を凝らして待つ。
そして……っ!
「デュラハン」
眼の前にいたのは、鎧だ。
鎧が……歩いているっ!
「あっ、起きた? 大丈夫?」
明るく聞いてくる、デュラハン――。
ではない、ただの衛兵。
明らかに、体と鎧のバランスがおかしい。
頭が胸部の鎧から、半分だけしか出てなかった。
「……」
「まだぼーっとしてるみたいだね。ほらお水」
デュラハンもどきが、男へ――。
男の体は筋肉で太め。
といっても、傭兵だと言うことを知っていれば、細いと断言される程度。
背丈もそれほどはない。
せいぜい、170センチと言った所だ。
黒髪に短髪、目は非常に険のある、ガラの悪い瞳をした男。
総じてあまり、強そうに見えない。
下っ端の、チンピラに見えるその囚人に、デュラハン衛兵が水を渡そうとする。
「サンキュウな」
そう言って、コップから勢いよく放たれ、ぶっかけられるだろう水。
目覚めの水の襲撃に備え、口をつぐんだ囚人。
「はい……。もっとこっち来て」
しかし、まるで猫でも呼ぶように、おいでおいで……と、囚人に促すデュラハン衛兵。
木でできたコップを、男に向けて傾ける。
「……」
眉根を寄せて、ゆっくりと。
パンツ以外を着用しない男。
彼が、芋虫のようにすり寄っていく。
そして、傾いた小タルの中の、その水。
それの臭いをかいだ。
(小便は混じってないのか。それに……)
衛兵の位置取りを見て、少し考えると男は――。
そのまま口をつけ、与えられた水を口に含む。
その時っ!
「……。んっ!? んんっ!?」
驚き、くぐもった声を上げた男っ!
「どっ、どうしたの?」
デュラハン衛兵が、不思議そうに聞いて来る。
「いっ……。いや。なんでも」
ぶっきらぼうに、男が応えた。
だが――。
(くぅ、なんだコレ……。良い水じゃねぇか。飲める――。っつうか、美味いだとっ!? マジで美味いっ。コイツ、俺に今から一体、何するつもりだっ!?)
囚人である自分。
それに差し出された、妙にうまい水。
この2つの、普通ではあり得ない関係性に男が、猜疑心にかられている。
普通に水が、うまい。
この問題で考えるべきは、ここが牢獄である事。
囚人に水が与えられるならば、そこらの炊事用の水か、最悪――。
下水川の物である場合が、多いのだ。
(これが俺への、最後の食事とかじゃ……。そんなんじゃ、ねえよな? なっ!?)
恐怖心が強い。
男は表情を変えず、うめいていた。
それは怯えと捉えても、良いのかもしれない。
色々と男の脳裏をかすめる、疑惑や可能性。
だが――。
(ここは牢屋だ、この状態で考えてもしょうがねぇ。ふんっ、自分が嫌になんぜ)
少し考え過ぎの自分に舌打ちし、男は水を一気に飲んでしまったっ!
牢獄の中ではどうあがいたって、拒めやしない。
例え本当に、小便が混じっていようが、だ。
「ふぅ……。ところでお前、聞きたいんだが」
「あっ、そうそう。僕も聞きたいんだ。よかった。聞いておけって言われてたんだよ」
水を飲ませて貰っておいて。
それでも横柄に聞いてくる、ふてぶてしい、パンツ一丁素っ裸男。
そんな男にも動じず、デュラハン衛兵が可愛く笑った。
「尋問か……。良いぜ」
なんとなく、むずがゆくなる衛兵。
違和感があったが、本題に入って安心した男。
「えーと名前は? 僕はケヴィンっていうんだ。よろしくね」
にこりっと、満面の笑みで笑うケヴィン。
愛らしいその顔は、非常に幼く見える。
「ケヴィン……ね。俺は――」
刹那の時間。
「ジキムート」
(本名で良いはず。城持ちで、ギルドがねえ町なんて、ないよな)
「へぇ、ジキムートさんか。どこの人?」
「あぁ俺、傭兵だから……」
「傭兵だから?」
……。
「……えっ? あぁ。出はない。村とかそんなのは、ねぇって意味だ。強いて言うならさっきまで、ゴトラサン共和国に居たってこった」
なんとなく調子が狂うジキムート。
傭兵に出自を聞くことなんて、滅多とない。
聞かれるのは大体は、どれくらい言葉が話せるかと言うこと。
そして、敵国に組しなかったかどうかの、2つだけ。
「そっか……ごめん」
キレイで大きな瞳。
性格が柔らかそうな、曲線を描く目元。
瞳をうつむかせ、ブロンドの、さらりとした髪が肩につく。
華奢な体は一層縮こまり、発色の良い唇がぽつり……と、申し訳なさそうに、謝罪の言葉を発した。
しゅんとなるケヴィン。
(新手だな、これは。なぜ男で、こんなのが尋問官なんだ。ここの主は男色趣味か? この性格で女なら、万人受けしそうな――。いや、ケヴィン。ケヴィン、か。可能性はまだっ!)
「なぁ、ところでお前。この頃『老けた』って、言われないか? 良いクリーム売ってやるぞ」
「えっ……? ほんとっ!? やったっ。少しは大人っぽくなれたかな? これで少しは、馬鹿にされなくて済むっ!」
「……チッ」
心の底から舌打ちをする、ジキムートっ!
ヤル気が一瞬にして、地に落ちた。
残念ながら、男である。
「傭兵さんなら――。えと。クライン王国に属したことは?」
「クラ……? なんだってぇ?」
「クライン王国。有名な都、聖都『焼け土のデーヴェ』があるところだよ。それにあなたの入れ墨。それはどこの物? クラインと関係があるの?」
(クラインに、聖都? 知らない国と首都、か。いきなり難儀な事になったな。)
彼はとりあえず、答えれそうな事から答える事にした。
このケヴィンとやらが、事情聴取している間が『華』だ。
ケヴィンで情報が取れないと分かれば、どんな相手が代わってやって来るか、見当がつかない。
「この入れ墨は、空のラグナ・クロスだよ。珍しかねえだろ」
「空の……。ラグナ・クロス団、と。えと、何をする組織ですか?」
……。
「……?」
応えの保留。
ジキムートは少し、黙りこくっている。
「えと。空のラグナ・クロス団、というのは一体、何をする為の組織なのですか? もしかして、風の民の部族名、とかですかね?」
「……」
(コイツ、この俺に心理戦でも挑んでやがるのか? そんな巧妙な奴には見えないが。)
自分の腕に開いた、〝神からの送電線″。
それに視線をやり、ケヴィンの意図を探る囚人、ジキムート。
「あの。クラインに関係が無くとも、その……。違法な行為に手を染めた人間の場合は、処罰の対象となりますので」
「クラインってさっきから言ってるが、俺はそんな国、知らないぞ。どこにあるんだ、そんな国」
「えっ、そんなはずないですよっ。元々〝福音〟国家だものっ! 高貴な我らの真の支配者。崇高なるマナの仕手。神の4柱。その内の、ダヌディナ様がいた国ですっ!? 絶対に……」
ぞくっ。
「なっ……。なななっ。なんだって?」
ジキムートが、ケヴィンの言葉を遮るほど、動揺してしまうっ!
高貴な我らの真の支配者。崇高なるマナの仕手。
「えっ。だから。高貴な我らの真の支配者。崇高なるマナの仕手。神様ダヌディナ様がいたって……」
「ごくっ」
自分に聞こえる程に、喉がなるっ!
動揺は罪だ。
敵に弱みを握られる。
だがこれは、格別に緊急事態っ!
なぜなら……。
「神……だと?」
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説

婚約破棄された私は、処刑台へ送られるそうです
秋月乃衣
恋愛
ある日システィーナは婚約者であるイデオンの王子クロードから、王宮敷地内に存在する聖堂へと呼び出される。
そこで聖女への非道な行いを咎められ、婚約破棄を言い渡された挙句投獄されることとなる。
いわれの無い罪を否定する機会すら与えられず、寒く冷たい牢の中で断頭台に登るその時を待つシスティーナだったが──
他サイト様でも掲載しております。

30年待たされた異世界転移
明之 想
ファンタジー
気づけば異世界にいた10歳のぼく。
「こちらの手違いかぁ。申し訳ないけど、さっさと帰ってもらわないといけないね」
こうして、ぼくの最初の異世界転移はあっけなく終わってしまった。
右も左も分からず、何かを成し遂げるわけでもなく……。
でも、2度目があると確信していたぼくは、日本でひたすら努力を続けた。
あの日見た夢の続きを信じて。
ただ、ただ、異世界での冒険を夢見て!!
くじけそうになっても努力を続け。
そうして、30年が経過。
ついに2度目の異世界冒険の機会がやってきた。
しかも、20歳も若返った姿で。
異世界と日本の2つの世界で、
20年前に戻った俺の新たな冒険が始まる。

処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。

【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?

結婚30年、契約満了したので離婚しませんか?
おもちのかたまり
恋愛
恋愛・小説 11位になりました!
皆様ありがとうございます。
「私、旦那様とお付き合いも甘いやり取りもしたことが無いから…ごめんなさい、ちょっと他人事なのかも。もちろん、貴方達の事は心から愛しているし、命より大事よ。」
眉根を下げて笑う母様に、一発じゃあ足りないなこれは。と確信した。幸い僕も姉さん達も祝福持ちだ。父様のような力極振りではないけれど、三対一なら勝ち目はある。
「じゃあ母様は、父様が嫌で離婚するわけではないんですか?」
ケーキを幸せそうに頬張っている母様は、僕の言葉にきょとん。と目を見開いて。…もしかすると、母様にとって父様は、関心を向ける程の相手ではないのかもしれない。嫌な予感に、今日一番の寒気がする。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
20年前に攻略対象だった父親と、悪役令嬢の取り巻きだった母親の現在のお話。
ハッピーエンド・バットエンド・メリーバットエンド・女性軽視・女性蔑視
上記に当てはまりますので、苦手な方、ご不快に感じる方はお気を付けください。

今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので
sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。
早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。
なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。
※魔法と剣の世界です。
※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる