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ルード王子
しおりを挟む「 イシア様、 これから私と共に1歩ずつ歩んで行ってくれますか? 」
「 はい。 ルード様と共に、、 」
「 イシア様、、 キスをしてもよろしいでしょうか? 」
「 え? あ、、はい。 」
頬を撫で、唇を親指でなぞる。
ギュっと目を瞑り、 どんどん俯くので
「 そんなに下を向かれたら、 キスできませんよ? 」
顎を掬い上げ、 唇に触れるだけのキスをした。
イシアの腕が背中に周り、 キュッと抱きつく。
なんて愛らしい。 もう、 手放せない。 これが、 誰かの策略で、
真の気持ちでないとしても、 これから、 築き上げる。
貴女との愛を、 手に入れる。
何者からも守ります。 例えあの人が相手でも。
貴女が私を愛すると仰ってくれる限り、私はその何倍もの愛で貴女を包んでみせます。
「 なんだか、 まだ、 夢の中にいるようで、 たくさん考えてるせいでしょうか? 」
「 このままお眠り下さい。 とてもお疲れと思います。 」
そっと、 瞼にキスをした。
この国は腐ってるんだ。 本当に腐ってる。
共に、粛清し、正していけるなら、 この国でも生きてゆく甲斐がある。
そっと、ベッドへ寝かせ布団を掛けてやると、
「 ルードさま、 もう少しおそばに、、心細いのです、 」
ベッドに腰掛け、 髪を撫でてやる。
「 えぇ。 貴女が望むなら、いつまでもここに。 」
服の裾を掴みながら、すっと目を閉じた。
イシア様、 貴女にこの腐りきった王宮は似合わない。
変えよう、この国を、あなたを悲しませるものは排除しよう。
貴女が望むものを贈りましょう。
額にキスをし、髪を撫でる。 頬を撫でてやると、 手を重ねてくる。
氷の様に冷たい。
「 寒くは無いですか? 冷たい手をなさってる。 暖かい掛布をお持ちしましょう。
これは、冷たすぎて、 眠れませんね? 」
「 平気です。 離れては寂しいです。 いかないで? 」
ギシッときしませ、イシアに覆いかぶさる。
「 そんなに可愛いことばかり言われると、 私の理性が持ちませんよ?
ゆっくりお休み下さい。 」
そっと、頭にキスを落とした。 キュッと背中に手を回された。
「 るーどさま、、 お側に、、 」
あぁ、イシア様、私は、、
何度も何度も口付けを落とす、頬や瞼にも。 赤く小さな唇を啄み、舌でなぞる。
軽く口を開き……背中の手に力が入った。
あぁ、なんて可愛い、可愛すぎて辛い。
すみません。イシア様。
心の中で謝罪し、 その長い舌をイシアの口中に挿し、
歯列を何度かなぞり、 ノックすると、更に口が開いた。
舌で舌をなぞり、 角度を変え深く舌を挿し絡めると、
背中をトントン叩き、胸を押し返された。
はっ、、
「 すみません。 つい、嬉しくなり、やり過ぎましたね。 」
そっと身体を離し、 髪を撫でると、胸元まで真っ赤になったイシアが、フッと横を向き
「 すみません。 苦しかっただけなの。 息が出来なくて… 」
なんだって? 慣れていないのか??
もう何年も付き合ってる様だったが、、清いまま?
あぁ、イシア様。 大切にします。本当に大切にします。
彼の人の分まで、 幸せになりましょう。
「 ふふっ、鼻で息をしましょ? そんなに緊張しないで? 力を抜いてください。 」
「 ルード様のお顔に、、あの、、息がかかります。 恥ずかしいです。 」
「 なぜ? 大丈夫ですよ? では、練習しましょうか。 こちらを向いて? 」
頬やこめかみにキスしながら言った。
真っ赤になりながら、ルードの方を向くと、また、啄むキスを繰り返す。
イシアの横についていた手を、 小さなイシアの手に重ね、 絡めるとキュッと握り返す。
頭上でシーツに押し付けながら、 手を握る。
一瞬目が開き、 視線を絡めると、 また横をむく
「 イシア、、こちらを向いて?大人のキスがしたい。 」
手にギュッと力が入り、 これ以上ないくらい赤く染まった顔を向け、目を閉じた。
「 可愛すぎるよ、 私の天使は。 愛してる、 イシア。 」
唇を啄み舌でなぞると、そっと、開いた。
また、舌を差し込み口腔を探り、 舌を舌でなぞると、そっと、返してくる。
本当に慣れていないようだ。 気持ちが高ぶるルード。
舌を絡め、吸い取ると、 少しずつイシアの息が上がってくる。
身体も手も熱を持ってきた。 肩で息をしながら、たどたどしく舌を差し出してくる。
しばらく舌を絡め、唇を吸い、イシアの口腔を犯すようなキスを繰り返した。
ゆっくり舌を離し、 チュッと音を立て唇に何度かキスをし、 頬にもチュッとキスをした。
そして、ゆっくり身体離すと、 真っ赤に染まり肩で息をする愛しい人を眼下に敷く。
髪を撫で、頬にキスをし、首すじを舐めると、 あっと声を上げ、手で口を塞いでいる。
更に首筋に舌を這わせ、 耳元で囁く。
「 可愛すぎますね。 このまま襲ってしまいたくなります。
その可愛いお声は、 婚姻式後に聞かせてくださいね? 」
「 ルードさま、もぉ、、 恥ずかしいです。 気を失いそうです、、 」
「 でも、 少しは安心していただけましたか? ようやく微笑んでくださいました。 」
「 そうですね。 気持ちが軽くなってます。 だけど、 叱られますね。
家出をして、 許しもなく結婚して。 とても不安です。 」
「 無理なさらなくていいのですよ? 今日、 この日のことを思い出に、
明日にでも、 私がお送りすることもできます。 諦めきれませんがね。 」
「 どうすればいいのでしょう。 」
「 悩むなら、 今ここに来たことを信じて、
私と、 結婚しましょう。 何があって、 どうやって来たか
わかりませんが、 この国に来たことは事実。
私は、 イシア様が、 私に助けを求めてくれたと信じます。 」
「 ルード様、、 まだ、 本当に愛してる。 と、 自信をもって言えませんが、
今の気持ち、 私、 ルード様が、 好きですよ。 」
また、 赤くなり、 うつむく。
「 今は、 それで十分過ぎます。 ありがとうイシア様。
少し、 眠った方がいい。 目を閉じて? そう。 何も考えないで。
はい。 冷えてきますから、 しっかり布団もかぶって。
ふふっ。 手は握ってますよ。 後で少し、 部屋を出ますが、
すぐ戻ります。 今は、 安心して眠ってください。 」
あぁ、 本当に、 こんなに可憐で純真な方がおられるとは。
手放したくない。 だが、 求められるなら、 国へ帰そう。
ゼンドが言うには、 孤児院で見つかったらしいが。
お一人で、 どうやって来られたのだ?
何故、 記憶がないのだ? 公爵公子とは仲睦まじく見えたが、
違っていたのか?
いや、 気にするまい。 今から、 築いてゆこう。
乗り込まれたら、 お会いしてもらおう。
もしそこで、 母上が画策しているようなら、 引き留めるだろう。
その時は、 何があっても送り届けよう。
万が一、 記憶操作をしたのなら、、 忘れた記憶があるなら、、
二度と戻らない。 すみません。 イシア様。
そうだとしたら、 この国は、 王族は、 滅べばいい。
私が、 皆殺しにして、 私も死のう。
婚姻式は、 探ってからの方がよさそうだな。
しかし、 イシア様を、 1人にはできない。
信頼できる者が一人もいない。 思い浮かぶのは、 異国の王子、 主神だけか。
いつ刺客が現れるか。 また、殺されてしまう。
この国で暮らすなら、 結婚し早く王子を授かれば、 地位は確立される。
だが、 戻れるなら、 戻りたいなら、 早く帰してあげたい。
私は、 出来るなら、 イシア様と穏やかに過ごしたい。
国を滅ぼして、 どこか誰も知らない場所で、、
いや、 無理だな。 王女殿下だ。 庶民よりも辛い暮らしなど、
できるはずもない。 国の中でしか、 生きられないだろう。
私も、 答えを出せない。
どうすればいいのか。
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