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第633話勇はいずれ帰るか否か
しおりを挟む王我は唐突に勇に問うた。
「なに、変な話。帰れるわけないのになに言ってんの?」
勇には意味不明である。
「もしもの話だ。で、そうなったらどうする?帰るか?」
二度目の問いにアステリア王女たちに動揺が走った。
「まって、それって勇くん帰っちゃうてこと?」
「みたい、だな………」
アステリアがクリムに耳打ちする。
「いや、ないでしょそれでも。だってそれじゃここの人捨てることになるしせっかく結婚することになってるのに嫌だよ」
勇はそれでも断った。
『ふう…………』
アステリアたちは思わずため息をつく。
(いや、あいつがわたしたちを捨てるわけないじゃない。なにため息ついてるのよ)
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