プリンセスクロッサー勇と王王姫纏いて魔王軍に挑む

第592話公園に項垂れる金髪美少女

 

    その日の勇は帰路で麻美と会うだろうスーパーに行かなかった。

    朝見た新聞のチラシに目当ての食材がとびきり安いスーパーがあったのでそこにしたのだ。

    その帰路、公園を通りすぎたが妙な格好の高校生ぐらいの少女を見かけた。

    ベンチに項垂れておりこの時期にしては軽装に見えたのだ。

(なんだって金髪美少女があんな格好でこんなとこにいるんだ？)

     勇は釣られるようにそこに歩いていく。

「お、お嬢さん、こんなところにそんな格好でいたら風邪を引きますよ」 

    勇は軽い感じで隣に座って声をかけた。

   と勇は思っていたが実際の声は緊張でかなり震えていた。

(やっべえ、金髪美少女に話しかけちゃったよー。つうか日本語通じなかったどうしよう…………)

    話しかけたあとで凄まじく後悔する。