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第533話勇者になればモテるとか言われたんじゃねえの?

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「お前、王我を馬鹿にして、なにがしたい!」



     勇も仲間を馬鹿にされ怒りとともに剣を振るう。



     壊羅はコートの袖で防御した。



    それはとても柔らかいながらもコートとは言えないくらい硬い素材だ。



    勇は意味がわからないと困惑した。



「はっ、お前もお前だよなあ。どうせ勇者になればモテるとか言われたんじゃねえの?」



「お前、なにか知ってるのか!」



     勇はさらに困惑する。



     王我だけでない、この男は自分のことまで知ってる気がしていた。



「なんも、ただの勘と推測だよ。なんも見返りもなしに勇者なんてやるわけねえからなぁ」



    壊羅は邪悪な笑みを浮かべる。



「なんだよ、知らないんかよ!」



    勇は剣を振るうも硬いし王我の凍結魔法も当たらず苛立った。





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