プリンセスクロッサー勇と王王姫纏いて魔王軍に挑む

478話勇は疾風と偵察に名乗りでる

「なぜ俺に聞く。まあいい、偵察に行こうにも迂闊に行けば死人をだす可能性もある。ゆえに奇襲は難しくてな」

    王我はむっとしながら答える。

「気を使ってるわけね。じゃ、俺らが探してくる。というか俺と彼女が」

    勇は疾風を示しつつ名乗りでた。

「単騎でいくつもりか、いかに勇者でも無謀だ。死ぬつもりか」

    王我は不快なやつだという顔をする。

「あー、幕府の偵察行った時のあれ！」

    アステリア王女はすぐ合点がいって人差し指を立てた。

「そそ。彼女との合体はスピードと隠密に優れるからね死ぬつもりはないよ。速攻で帰ってくる」

    勇は能力を説明し心配するなと主張する。

「ならいい。行ってこい」

「じゃ、おまかせを。にしてもあんた、けっこういい人だね」

    勇は王我に微笑んだ。