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第三百八十五話頼りない将軍
しおりを挟むさすがに情けなすぎて奥方は泣きそうな顔で春愛を見ると彼女も呆れた顔で首を振る。
なんと頼りない将軍だろうか。
名目上将軍の地位にいるが実際は将軍と呼ぶには無理がある担力の男であった。
「イサミくん、朝だよ。起きたまえ」
翌朝になり勇はケイネスに呼ばれるも起きない。
二度三度繰り返すも中々起きなかったのでリンネ達を呼ぶ。
「イサミ、なにぼけっとしてるのよ。さっさと起きなさい」
リンネがそう言うとぱちっと勇の目が覚めた。
「ちょっとイサミくん、それはないよー」
男である自分は無視して女の子に起こされるとすぐ目覚めるのかとケイネスは悲鳴を上げる。
「やべ、ちょっとだるいわ。あの分身の合体身体に響くかも」
勇はケイネスを無視してやや虚ろな目で答えた。
「そう言われると妙にだるいような、そうでもないような……………」
リンネは首を傾げて自分の調子を確かめる。
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