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第三百八十三話 お前、そろそろ逃げた方がいいのではないか?
しおりを挟む「オラオラ!びびってんじゃねえぞ!」
「うぁぁぁぁ!」
デスメタルデーモンはギャインギャインと鈍く地から響くような音色をギターから響かせて兵を吹き飛ばす。
デスメタルデーモンの圧倒的な力は次々と内部の兵を飛ばしついには天守閣の近くまで登りつめる一騎当千となった。
「お前、そろそろ逃げた方がいいのではないか?」
「あなた、一国の主がなにを言ってるんですか!?」
将軍が不安気味に言うと奥方はパニックになる。
「この子を頼みます。先に逃げてください。背負うにしても一人の方が軽くて速いはずです」
その娘、桜花原春愛おうかはらはるめは忍者に弟のことを頼んだ。
楼珱幕府には伊甲賀流忍者が常駐しており常に動けるようになっている。
「しかし姉上!」
「しっ、二人揃って消えては向こうに怪しまれます。伊甲賀の里に危険を知らせてください。死ぬのはわたしも嫌ですから」
不安になる弟に春愛は厳しく言った。
今は誰かが離れるのが優先だ。
「分かりました。どうかご無事で」
弟はものすごく不安ながらも頷いて忍者と共に離れた。
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