プリンセスクロッサー勇と王王姫纏いて魔王軍に挑む

第二百九十七話 大変です！俺の街の騎士団が乗っ取られました！

    レジスタンスの中には元のニャウハウ王国の騎士団員もいるが王女というのは意外とフランクだと感じた。



    その後のレジスタンスは隣の街へと向かい次々と他の騎士団も乗っ取ることになる。三つめの街にて一人の兵士を逃がしてしまう。



「大変です！俺の街の騎士団が乗っ取られました！」



     すぐ隣の騎士団に報告に向かい防備が固められた。



    だがフェイリーン皇女率いるレジスタンスはその街のレジスタンスと合流するごとに戦力を増しそれでも勝利していく。



     一度逃げた兵士は再び逃げ別の騎士団にも報告する。二度目にして騎士団は水晶で王都に連絡することになる。



「なにぃ！？なぜ今更報告が上がった！？なぜそうなるまで放置した！？」



    報告を受けると獅子獣人の王ガルオウは苛立ちに叫んだ。



    この状況はあまりに怠慢としか言いようがない、彼らは仕事する気があるのかと拳を固めた。



     2メートル近くもあるその身体はあまりに屈強で剛毛はあまりに多く山のようになり顎も角張り目はギンと常に何かを威圧できてしまうまさにライオンのような姿をしている。



「それが彼ら、騎士団の連中を捕縛してるようでして、報告するのも今日になったようです」



「やつらめ、相当芸が立つようだな」



    ガルオウは不愉快に爪を噛んだ。