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第二百九十話 こちらはマオ・ニャウハーン。この国の第三王女だ。この国を解放しにきたんだ
しおりを挟む「ありがとうございます!通りすがりの勇者様!なんとお礼を言ったらいいか……………」
国民は王我に頭を下げた。
「いや、気にするな。あくまでこれは過程だ」
「わたしが来たにゃ。もうこの国は安心だにゃ」
王我が謙遜するとマオは腰に手を当てて宣言する。
「誰です?」
「かなり高貴な方なようですが」
国民達はマオを判別できない。というよりよくわからない、知らないのだ。
「えっと、こちらはマオ・ニャウハーン。この国の第三王女だ。この国を解放しにきたんだ」
フェイリーンは彼女を紹介する。
「おお、なんと!」
「では、この国を救ってくれるのですね!」
「万歳、ばんざーい!」
国民達は歓喜に叫んだ。
「はっはっは!よきにはからえなのにゃ!」
マオは腰に手を当てふんぞり返る。
そこで王我は気になることができた。
「一つ聞いていいか?」
「なんでも聞くにゃ」
「なぜお前だけ語尾にニャが着くんだ?わざわざつけなくていいだろ」
「がはっ。な、ななななんてこと言うにゃ!これはアインガル帝国で分かりやすくするためのキャラづけというやつにゃ!」
マオは狼狽しながらも答える。
「なるほどな……………。そこまで考えて…………いや、耳があるから十分じゃないのか?」
王我は彼女の猫耳に目を向ける。
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