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第二百八十七話 ところで旦那様、お前の持ってる勇者の機械たが…………どういうものなんだ?
しおりを挟む「ところで旦那様、お前の持ってる勇者の機械たが…………どういうものなんだ?」
歩きながらフェイリーン皇女は王我に尋ねた。
「どうもなにも、女と合体するための機械だろう。ただし、女側の許可が必要な。いや、色々あるな」
王我はデバイスを取り出してダイヤルをガチャガチャ回しつつコマンドを確認する。
「どれどれ、変わった機械だな。ディスプレイが物理なのか。ほう……………」
「おい…………」
フェイリーン皇女は王我からデバイスを奪い今度は自分がダイヤルをガチャガチャ回した。
フェイリーン皇女はその画面を遠くからガラスに投影したり水晶から映像を出すのとは異なる奇妙なものに感じる。
「ふむ、地図があるな。ほうほう、絨毯がついてるな。これ、便利すぎるじゃないか。すぐ目的地につくぞ」
「そいつはいいな。使うか」
王我も関心を示した。
だがその光景は歩きスマホのようで危ないな、街で歩いてれば誰かにぶつかりそうだなと王我は案じた。
王我達は城を出るとデバイスから魔法の絨毯を出して高速移動する。
「ふむ、まったくもって気分がいい。しかし風にも当たらぬとは便利だな。だがその手の気分が味わえぬとは残念だな」
フェイリーン皇女は気分が微妙になった。
「あるいは高速で飛ぶ馬車、という感じだな」
「速いだけマシという感じでしょう」
王我と十三が言う。
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