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第二百八十一話 芝居がかってるなー。そういうあれ?エンタメ体質?
しおりを挟む「芝居がかってるなー。そういうあれ?エンタメ体質?」
勇は困惑して両手を上げた。
「そう!戦いはエンターーーーーーーッ、テインッメントッ!!!」
仮面伯爵は両手を上げたままクルリと回る。
「大仰すぎでしょ。まあ遊び心は大事だけど?」
勇は呆れて顔を歪める。
「それを人間が知恵と力を合わせ打ち砕く。あまりにも美しいではありませんか。まるで以前ハーメルイトを倒した時のようですよ」
その一言で勇の顔が一気に歪み小声で呪文を唱えた。
「 降り注げ、神聖な光セインフォール」
「おっと、危ないではありませんか!不意打ちとは美しくありませんよ」
仮面伯爵も眉を潜める。
「よくいうよ。いい場面が見たいからてそのために悪いことしてたら始末が悪いっつうの。そういうの、愉悦っつうじゃないの」
「ふふ、よくお分かりで。あなたも愉悦、楽しみますか?」
「だーれがやるかっつうの。そんなの物語だけで十分だよ」
その誘いにも勇は顔を歪めた。
「ま、でもヘヴィメタルデーモン殿もあの程度で倒れるようでは魔王軍にいる価値がありませんから」
「そういう割にこうやって時間稼ぎしてねえかっと!」
冷徹そうに振る舞う仮面伯爵に勇は杖からビームを放つ。
「おっと、二度は食らいませんよ!そろそろわたしもお暇しますか。ではまた会いましょう」
仮面伯爵はかわすと礼儀正しく頭と腕を曲げて挨拶した。
「二度とでんなし!」
「ととっ、本当に危ないですねえ」
多量に出る光弾の一部をかすめつつ仮面伯爵は撤退する。
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