プリンセスクロッサー勇と王王姫纏いて魔王軍に挑む

第二百六十一話 エルステンウェル。勇者様とは婚約してるようですがまさか同じベッドで寝てませんよねぇ？

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「どこ行ってたんだ？」



「ちょっと街をね」

  

    外のに戻るとケイネスは勇に答える。



「なにこの味？」



    夕食時、肉の味に勇は違和感を覚える。あまり食べたことない味だ。甘い柔らかみのあるものを感じた。





「それは羊ですよ。この国には羊の牧場が多数あるのです」



     国王が説明した。



「でも、街で食べたものと味が違うんですよね。なにか秘密があるんですか」



    昼間の休憩でレストランで食べたものに似ていたが甘みにコクがあるのだ。



「お目が高いですねぇ。これは隠し味にりんごを作ってるんですよ」



     国王はフォッフォッフォと笑ってから言う。



「時に、エルステンウェル。勇者様とは婚約してるようですがまさか同じベッドで寝てませんよねぇ？」



    女王は訝しげな目でエルハに言った。



「いやですわ母上、婚前の男女がそのような不潔なことをするわけありませんわ」

  

    エルハはさもそんなことないかのように笑う。



    リンネは瞬きした。あくまで同じベッドで寝た程度とはいえ上手く誤魔化したと関心したのだ。