プリンセスクロッサー勇と王王姫纏いて魔王軍に挑む

兵郎桜花

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第二百三十三話 これが敵将軍に突っ込む用のエアバイクよ

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    勇達は朝食にパンと卵焼きを食べたあと前線基地にてバイクのような乗り物にカイルナに案内された。



「これが敵将軍に突っ込む用のエアバイクよ」



    カイルナが無骨なそれを示す。黒いそれはタイヤこそついてるものの後ろにガスの噴出パイプが下や後方に多数ついている。



「なんだこれ、馬、じゃないな。タイヤがなんで二本なのに走れるようになってるのでしょう」

 

    クリム王女は珍妙な見慣れないものに瞬きした。



「内燃機関にて燃料を燃やすことで自力で走るのです。魔力を貯めることでパイプからそれを出し走行、飛行まで可能なのです」



     ドリミーア王女が説明する。



「そういうものもあるのか。この国はすごいですね」



    クリム王女は言葉を失った。



「魔力を貯める機能、道具は純粋に欲しいですね」

  

    アステリア王女も目を細めてエアバイクを見つめる。



「そういう話は後にするわよ。今の内に整備させるので我々は待機しましょう」



    カイルナが仕切り場所を変えた。



    その後勇達はコーヒーを飲んでゆったりしていた。むしろゆったりしすぎている。



「あの、こんな悠長にしていてよろしいのでしょうか?」



     クリム王女は不安になり思わず口を開く。



「してないわよ。前線にいるじゃない」



    カイルナは大して気にしていなかった。



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