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第百九十三話マーダッドが負傷したのはひとえに護衛担当のわたしの責任です

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「申し訳ありません、パンドラド様。マーダッドが負傷したのはひとえに護衛担当のわたしの責任です」



    黒騎士はパンドラドの居城に戻り彼女に跪くと謝罪した。



「まあいいわ。あの一族そんな強くなかったし。で、勇者の様子はどうだった?」



   パンドラドはマーダッドの部分で興味なさそうに言うと勇者の部分でニヤリとして問う。



    殺摩壊羅ははっと息を吐き捨てそれが目的かと気づいた。



    仮面伯爵もやれやれと思う。



「単独で行動しないゆえに掴みどころがないかと。勇者そのものは単純な動きだがロリータ服の仲間の一言で真っ先にマーダッドを狙いました」



    黒騎士は慎重に説明した。



「ロリータねえ、あいつかよ。結構頭がキレるぽいんだな。はっ、あれが連中のヘッドてわけか。いや、この間俺を追い詰めたのは勇者、勇とかいうやつ自身だ。今回は脳筋な動きだったらしいが気をつけろ」



「ほう、あなたともあろう人がよくも喋りますねえ」



    勇と戦った時を思い出す壊羅の言葉に仮面伯爵は興奮する。



「よっぽど勇者様が気になるようね。それはいい話だわ」



    パンドラドも笑みを浮かべた。



「なるほど。いずれが楽しみだな」



    黒騎士はその説明に納得する。



「ま、最後スルーされたのは残念だがな」



    壊羅は嘲笑うように黒騎士の肩に手を置いた。



「余計なお世話だ」



   黒騎士は顔を伏せて回れ右する。
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