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第百六十九話 クリム王女は走り前線基地に着くと騎士隊長に問うた
しおりを挟む「敵はどうなってる!」
クリム王女は走り前線基地に着くと騎士隊長に問うた。
「殿下!勇者様!よくぞこられた!」
屈曲な身体と赤い鎧の騎士隊長はクリム王女達に答える。
「敵は西方向の平野に300ほど、全て氷魔法得意とする青い肌の魔族と思われます」
「さっき聞いたあれだね」
「こちらはどれくらいだ」
ケイネスが兵士から聞いた話を思い出すとクリム王女は質問を重ねた。
「500ほどです」
「500って、雑に倍以上の実力差かよ。情けねえな」
クリム王女は思わず手を上に上げて呆れてしまう。
「面目ありません」
騎士隊長は力なく頭を下げる。
「ともかく、この勇者である俺たちが来たからにはもう安心だな!任せてください」
勇は胸を叩いて自信を示した。
「おお、それは頼もしい!」
前線にはクリム王女と合体し赤いジャケットと薔薇のアームユニットと薙刀を装備した勇、鎧を纏ったケイネス、少し後ろにアステリア王女、彼女を守るように直ぐ後ろにローゼルト王国兵、より後方にエルハとリンネが配置される。
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