プリンセスクロッサー勇と王王姫纏いて魔王軍に挑む

第百四十四話

「上手くやれば倒せる、ということだな」



    オーガの一言が追撃でフェイリーン皇女達は目を爛々と輝かせた。



「それで、そちらの方は？」



    騎士はオーガについて尋ねる。



「オーガ、騎士を休職中だが一応味方だ。城を取り戻すためのな」



「ほお、わざわざ騎士団に先駆けくるとは。心強いです！」



   心強い助っ人に騎士も感激した。



「ひとまず作戦会議だ。ここの騎士団の詰所はどこです？」



     オーガは騎士に尋ね移動することになる。



  

    そこでまずおさらいとなり十三がいきさつを解説する。城を奪ったのはフレアリザードマンだ。



   アインガル帝国は雪国にも関わらずなぜか炎が得意なモンスターに侵攻されてしまっている。



   城は街からやや離れ背後大きな森がある。正面には街があり森があるため人間は背後から攻めづらい。



   がモンスターなため狭い森でも難なく移動して奇襲に成功したのだろう。





「つまりやつらは地の利を理解している、ということか」



   騎士団長が尋ねた。



「はい。ですので当然こちらが攻める場合も正面より背後の森から攻める方が不利になります」



「なら正面から攻めるのがセオリーか」



   騎士団長は顎に手を当て考える。