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第百四十三話

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「ま、なんだ。よろしく頼む」



「う、うむ!」

「ああ」

「せいぜい上手くやるにゃ」



    オーガの挨拶に十三は元気にフェイリーン皇女は静かにマオは小馬鹿にしたような返事をした。



    マオの反応にはそんなものかとオーガは納得する。



    皇都につくと凄まじい違和感を覚えた。なにしろ騎士達が普通に見回りしているのだ。



「おい、どうなってる!?城が占領されてるのにこの状況はなんだ!」



    オーガは戸惑いを口にする。



「おお!姫様。ご安心ください、城が奪われようともこの皇都は我々騎士団が守っています!」



   その騎士がフェイリーン皇女に駆けつけて言った。



「う、うむ。ありがとう。皇都は本当に無事なのか?城から連中はでてこないのか?」



    フェイリーン皇女も戸惑ってしまう。



「どうやら城の守りを固めては移動せず守っているのみで動こうとしないのです」



「どういうことだ?」



    その答えにフェイリーン皇女はオーガやメイド達と顔を見合わせる。



「妙ですね。どうせやるなら国ごと乗っ取ろうとするのにその基点である城から動かないことなどないはずです」



   十三が状況を分析した。



「城だけかっぱらってわーいて変ですにゃ」



   マオは呆れてしまう。



「籠城、か」



    オーガがポツリ漏らすとフェイリーン皇女達は目を見開いた。



「戦力が、足りない?」



「引きこもってるのは援軍を見越してのこと、だと?!」



「にゃにゃ!?実は隙だらけにゃ?」



    その呟きにフェイリーン皇女、十三、マオが背後を分析する。
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