プリンセスクロッサー勇と王王姫纏いて魔王軍に挑む

第百十九話

「なによ、君は彼女いらないの？奥さんいらないの？」



「そう言われてるとやぶさかじゃあないね。欲しい」



   勇の問いにケイネスは口を広げ頷く。



「じゃあ決まりー！というわけでちょっと行ってくるけどみんなもくる？」



   勇はアステリア王女達に話を振った。



「わたしはいいわよ」

「わたし達には気にせず行ってきて」



   リンネは素っ気なく、エルハは笑顔のまま断る。



「わたし行く！」

「あたしも置いてくなよ、イサミ！」



    アステリア王女とクリム王女は元気よく声を上げた。





    勇達は近くのレストランにて昼食にすることにする。



「それでなにか彼に質問とかある人いる？」



   勇はパンケーキを食べながら女性騎士達に問うた。



「はいはい！わたしいいかしら」



   緑の髪を三つ編みにしたクールめの騎士が手を上げた。



「はい、アルミア、さん。どうぞ」



「あなた達は義兄弟と聞いたけど実際どんな関係なのかしら」



「イサミくんは拾い子らしい。メイドが朝たまたま外に出た時に拾ったという話」



   ケイネスは手を振りながら答える。



「へえ、誰かが置いて行ったのかな。面倒見れなくて捨てられたとか？」



「だとしたら最低な人だよ。子供というのは人類の宝だというのに」

    

   アルミアの予想にケイネスは嫌な顔をした。