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第七十八話
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勇とリンネはベンチを見つけるとギターのケースを開け肩にかけて座る。
二人でおよそ華やかな庭園に相応しくない派手なギターの音色が響く。ギュンインギュンインと地に響くような重厚なメタル系の音だ。
「うあ、音楽なのこれ…………」
アステリア王女は普段聞く荘厳なものと全く違い耳を抑えた。
「なんだこれ、これが音楽なのか?最高じゃねえか!」
クリム王女はむしろ胸の奥を刺激され声を上げる。
「なんか、反応違うのこれ…………」
「ま、普通のとは大分違うし仕方ないんじゃないかしら」
勇はその反応の違いに目を見開くがリンネは冷静だ。
「もっとだ!もっと他のないのかよ!」
勇とリンネが演奏をやめるとクリム王女は次の曲をせがんだ。
「アステリア、大丈夫?」
辟易していた顔を見て勇は尋ねる。
「ごめん、わたしちょっと離れる」
アステリア王女はだるい顔で庭を出ていった。
「お姫様には刺激が強すぎたのね」
リンネはそれを見て言う。
王族は普段このような俗なというより彼らから見れば下卑た音楽は嫌悪感を抱いてしまうのだ。もはや聞くも耐えられない、長くいれば気持ち悪ささえ覚えてくるだろう。
その後、勇とリンネはジャズやロックなどのジャンルも演奏していく。地球でもこの世界でもアングラなことに代わりないが若者や変わり者の間ではそこそこ流行ってるのだ。
二人でおよそ華やかな庭園に相応しくない派手なギターの音色が響く。ギュンインギュンインと地に響くような重厚なメタル系の音だ。
「うあ、音楽なのこれ…………」
アステリア王女は普段聞く荘厳なものと全く違い耳を抑えた。
「なんだこれ、これが音楽なのか?最高じゃねえか!」
クリム王女はむしろ胸の奥を刺激され声を上げる。
「なんか、反応違うのこれ…………」
「ま、普通のとは大分違うし仕方ないんじゃないかしら」
勇はその反応の違いに目を見開くがリンネは冷静だ。
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勇とリンネが演奏をやめるとクリム王女は次の曲をせがんだ。
「アステリア、大丈夫?」
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「ごめん、わたしちょっと離れる」
アステリア王女はだるい顔で庭を出ていった。
「お姫様には刺激が強すぎたのね」
リンネはそれを見て言う。
王族は普段このような俗なというより彼らから見れば下卑た音楽は嫌悪感を抱いてしまうのだ。もはや聞くも耐えられない、長くいれば気持ち悪ささえ覚えてくるだろう。
その後、勇とリンネはジャズやロックなどのジャンルも演奏していく。地球でもこの世界でもアングラなことに代わりないが若者や変わり者の間ではそこそこ流行ってるのだ。
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