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第七十七話
しおりを挟むギターを購入し城にて王にも委細を報告した。その後通路にてアステリア王女は言った。
「ねえそれ、演奏するんでしょ?どこでやる?」
「ああ、お前らの演奏聞いてみたいぜ」
クリム王女も期待に胸を膨らませる。ギターというのは聞いたことない音ゆえに気になっていたのだ。
「庭にでも行くか」
「お城の庭っていうなら大きそうだしいいわね」
勇に言われリンネは納得する。
様々な花が咲き誇るがハイデリアス王国城の庭は青いものが主である。ハイデリアス王国の清純のと正義を象徴するもので初めて見た者も、いつも来る者
も圧倒していた。
あまり城の裕福で気品が高すぎる空気や調度品には辟易する勇もこの庭園は落ち着く空間の一つだ。
来るだけで勇も自然と顔が綻んだ。
「うん、ここならいい演奏ができそうだ」
「へえ、あんたここ好きなんだ。いい場所じゃない」
リンネはその表情から勇の気分を察すると彼女も同じように魅入られ落ち着いた気分になる。
「来てなんだけどギターとかやるのあんま、合わなさうだね」
アステリア王女は優雅な庭園という場所に俗なその楽器に少し辟易した。
「いいじゃねえか、楽器は楽器だぜ」
クリム王女は興奮が止まらない。
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