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<エピローグ>
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使節団は、滞在十日で帰国の途に就いた。
治水工事、生態系への影響の調査、国境の変更…大きな案件だけでも取り決めの必要な事項はたくさんある。
両国が共同で計画を推進する事が決定したので、後は、実務者による細かい打ち合わせが繰り返される事になる。
漸く、解放されたニーナは、ディーンと共に後宮の中庭を歩いていた。
「まさか、ジェシカ王女殿下も帰るとは思ってなかった」
「そう?ニーナがけしかけたのに?」
「そんな事、してないよ」
ジェシカは、ニーナとの茶会の後、初めて、自分の頭で自分の人生について考えを巡らせたらしい。
正妃の娘として生まれたジェシカは、これまでずっと、国の利益になる相手に嫁ぐ事が自分の役割なのだと思って生きて来た。
ヒースの事は、好きでも嫌いでもない。
よく知りもしないし、知ろうとも思わなかった。
何故なら、どんな相手であろうと、ジェシカのする事に変わりはないからだ。
ただ、それがお前の役割だ、と言われたから、受け入れただけ。
けれど、ニーナの言葉に、考え始める。
『ヒースクリフ陛下に嫁ぐ。同じ結果であったとしても、国の命で己の心を殺して泣く泣く嫁いだと思うのか、自らの意思で両国の架け橋となるべく陛下をお慕いして嫁いだと思うのか、気持ちのありようでその先の未来は変わります』
どうせ嫁ぐのならば、ヒースのいい所をたくさん見つけて、好きになってから嫁ぐべきだ、と言うニーナの言葉が、妙に気に掛かった。
思い返せば、地位と財産はあるのに、アイルで最も高貴な女性である母の心が満たされているようには見えない。
ジェシカが生まれる前の両親の関係がどんなものだったのかは知らないけれど、少なくともジェシカの知る母と父の間に「好き」なんて甘い感情はない。
母の人生は、傍目から見ていて幸福そうではない。
王族の結婚なんてそんなものだ、と思っていたけれど、ディーンがニーナに一心に向ける感情を見ていて、心が揺らいだ。
ニーナを愛しいと語るディーンも、その気持ちを告げられるニーナも、とても満たされているように見えたから。
別にジェシカだって、敢えて不幸な結婚生活を送りたいと思っているわけではないのだ。
けれど、そもそも、人を好きになるとはどう言う事なのか。
その人の姿を、つい目で追ってしまうとか。
その人を思うと、胸がほんのり温かくなるとか。
その人と言葉を交わすと、何故だか心が弾むとか。
――その人の傍に、ずっといたいと思うとか。
そう考えた時に、ぽん、と頭の中に思い浮かんだ顔があった。
ジェシカが一度目の成人を迎えた時に、護衛騎士になった侯爵家の次男。
口数は少ないし、表情も滅多に変わらない。
けれど、いつだってジェシカの傍にいて、彼女を何からも守ってくれた。
異母姉に陰で意地悪をされたジェシカが、使用人の前で情けない姿を見せられない、と木陰に蹲って泣いていた時も、誰よりも早く見つけ出して、黙って隣に座ってくれた。
忙しくて滅多に会えない兄代わりだと思っていた筈なのに。
こんなにも、離れがたいと思うなんて。
これが、恋なのかどうかは判らない。
けれど、判らないうちに、他の誰かの元に嫁ぎたくもない。
結局、ジェシカはバートランドに自分の想いを打ち明けて、ヒースとの縁談は保留となった。
そもそも、アイルの目的は花嫁の交換。
ニーナがバートランドに嫁がないのであれば、ジェシカを嫁に出す事で得られる益は少ない、と、バートランドはあっさりとジェシカの帰国を認めた。
『君のせいで、うちの従順なお姫様が不良になってしまった』
文句の体裁を取りつつも、どこかおかしそうに、バートランドはニーナに言った。
『でも、結果として良かったのかもしれないな。私にだって、妹に幸せになって欲しいと言う気持ちはある。ヒースクリフ陛下は立派な方だと思うが、ジェシカに手綱を取らせてはくださらないだろう?』
例え、ジェシカがヒースに嫁いだとしても、単なる政略結婚のままでは、ヒースはジェシカよりもニーナの意見を優先して聞き入れるだろう。
彼が心から望んだ伴侶でなければ、ニーナの『魅了』を上回れまい。
――それはきっと、バートランドにとっても同じ事。
アイルとガルダの友好が、長く続けばいい、とバートランドは思う。
あの風変わりな淑女が、悲しむような事がなければいい。
『結婚式には呼んでくれ』
そう言うと、ニーナは苦笑したようだったけれど。
「そう言えば、バートランド殿下に何を言われたの?」
使節団の帰国前、バートランドに呼び止められたニーナが何を話したのか、ディーンは知らない。
ディーンが張った個人用結界が無事だから、不快な事はされていないだろう、と言う事しか判らない。
「う~ん、特には…あ、結婚式には呼んで、って言われたけど、」
「でも」と続ける前に、ディーンが勢いよくニーナの両手を取った。
「結婚式、って、ニーナ、僕と結婚してくれるの?!」
「いや、あの、」
「一緒に幸せになろうね!あぁ、どうしよう、ニーナに着て欲しいドレスの色がたくさんあるんだけど!青は絶対に外せないけど、深紅も似合いそうだし、あ、真っ白って言うのもいいかも!」
「ちょ、ディーン?」
「ねぇ、ニーナは何色のドレスが着たい?婚約式と結婚式とその後のお披露目と…少なくとも三着は決めなくちゃ。途中で着替えてニーナの可愛さを見せつけるのもいいね!うわぁ、ワクワクするなぁ…!」
本当に嬉しそうに、幸せそうに、ディーンが笑うので。
「まずは付き合って相性を見るべきなんじゃないかな」
とか、
「ちょっと冷静になって考えようか」
とか、
「ヒースに子供が生まれるまで待つんじゃなかったの?」
とか、思っていた言葉がすべて、吹っ飛んでしまう。
「……ま、いっか」
かつて、『結婚』に感じていた抵抗を、何故か、今は感じない。
だから。
ニーナは、頬を真っ赤に染めたディーンの拙い口づけを、目を閉じて受け入れた。
***
その日は、好天に恵まれた。
王弟ジェラルディン・ドゥ・オ・ラ・ガルダと落ち人ニーナの婚約式は、参列希望者が想定よりも多かった為、王宮の前庭で行われた。
ニーナが初めてお披露目された園遊会と同じ会場だ。
ヒースの前で結婚を約した二人は、ちょうど一年後に結婚式を挙げる事になる。
「まだ婚約しただけなのに、こんなにたくさんの人が来るなんて」
「それだけ、ガルダの皆がニーナに注目してるって事だよ。可愛いニーナを誰にも見せたくない、って思うと同時に、どうだ可愛いだろう!僕の大切な人なんだよって見せびらかしたいこの矛盾…」
次々と新しい魔法を構築し、ガルダの魔法理論に革命をもたらしているディーンもまた、人々の注目を集めているのだけれど、ディーン本人には、その自覚がない。
何しろ、彼は朝からずっと、ニーナの姿しか視界に入れていないのだから。
以前から、周囲への牽制の意味もあって、ニーナへの好意を明らかにしていたディーンだ。
本人に伝えてはいけない、との歯止めがなくなった今、自分の気持ちを抑え込む事がなくなった。
何よりも、人を容易に信じられないニーナには、真っ直ぐな好意を何度も繰り返し、溢れる程に伝える事こそが大切だと判っている。
惜しみない言葉に溺れそうになって、でも、裏表のないディーンの気持ちが嬉しくて、無言のまま、そっとディーンに寄り添うと、挨拶を済ませたヒースが歩み寄って来た。
「二人とも、改めておめでとう。そして、ニーナ。ディーンの気持ちを受け入れてくれて有難う」
ヒースにこっそりと耳元で、
「何分、人付き合いの経験がない分、重いだろう?」
と問われて、ニーナは苦笑する。
「案外、それも悪くないな、って思ってて」
「そうか?」
「私は、すぐに不安になっちゃうから、これ位、判りやすい方が安心するみたいです」
「そうか。そう言うものかもしれないな」
ニーナが、あちらの世界で心に深い傷を負った状態でガルダにやって来た事を、ニーナと親しくしている人々は知っている。
「もしも、いつか泣く事があったとしても、この選択は私がしたものだから、後悔はしないって判ってますし。…でもヒース、その時は愚痴聞いてくれます?」
「あぁ、勿論だ。ニーナの事なら、いつだって最優先で対応するよ」
「ちょ、ちょっと待って。僕がニーナを泣かせるような事、するわけがないでしょう?」
どうして、この世界に落ちて来たのかは、判らない。
けれど、きっとすべてのしがらみを置き去りにして来たからこそ、ニーナは自分で未来を選択できたのだ。
勢いとタイミング。
ご縁。
そして、この世界でもまだまだ必要。
それが、結婚を決めるきっかけだと言うのなら。
相手は、ニーナのすべてを受け入れて、隣で歩んでいきたいと望んでくれた、この人しか考えられないのだから。
END
治水工事、生態系への影響の調査、国境の変更…大きな案件だけでも取り決めの必要な事項はたくさんある。
両国が共同で計画を推進する事が決定したので、後は、実務者による細かい打ち合わせが繰り返される事になる。
漸く、解放されたニーナは、ディーンと共に後宮の中庭を歩いていた。
「まさか、ジェシカ王女殿下も帰るとは思ってなかった」
「そう?ニーナがけしかけたのに?」
「そんな事、してないよ」
ジェシカは、ニーナとの茶会の後、初めて、自分の頭で自分の人生について考えを巡らせたらしい。
正妃の娘として生まれたジェシカは、これまでずっと、国の利益になる相手に嫁ぐ事が自分の役割なのだと思って生きて来た。
ヒースの事は、好きでも嫌いでもない。
よく知りもしないし、知ろうとも思わなかった。
何故なら、どんな相手であろうと、ジェシカのする事に変わりはないからだ。
ただ、それがお前の役割だ、と言われたから、受け入れただけ。
けれど、ニーナの言葉に、考え始める。
『ヒースクリフ陛下に嫁ぐ。同じ結果であったとしても、国の命で己の心を殺して泣く泣く嫁いだと思うのか、自らの意思で両国の架け橋となるべく陛下をお慕いして嫁いだと思うのか、気持ちのありようでその先の未来は変わります』
どうせ嫁ぐのならば、ヒースのいい所をたくさん見つけて、好きになってから嫁ぐべきだ、と言うニーナの言葉が、妙に気に掛かった。
思い返せば、地位と財産はあるのに、アイルで最も高貴な女性である母の心が満たされているようには見えない。
ジェシカが生まれる前の両親の関係がどんなものだったのかは知らないけれど、少なくともジェシカの知る母と父の間に「好き」なんて甘い感情はない。
母の人生は、傍目から見ていて幸福そうではない。
王族の結婚なんてそんなものだ、と思っていたけれど、ディーンがニーナに一心に向ける感情を見ていて、心が揺らいだ。
ニーナを愛しいと語るディーンも、その気持ちを告げられるニーナも、とても満たされているように見えたから。
別にジェシカだって、敢えて不幸な結婚生活を送りたいと思っているわけではないのだ。
けれど、そもそも、人を好きになるとはどう言う事なのか。
その人の姿を、つい目で追ってしまうとか。
その人を思うと、胸がほんのり温かくなるとか。
その人と言葉を交わすと、何故だか心が弾むとか。
――その人の傍に、ずっといたいと思うとか。
そう考えた時に、ぽん、と頭の中に思い浮かんだ顔があった。
ジェシカが一度目の成人を迎えた時に、護衛騎士になった侯爵家の次男。
口数は少ないし、表情も滅多に変わらない。
けれど、いつだってジェシカの傍にいて、彼女を何からも守ってくれた。
異母姉に陰で意地悪をされたジェシカが、使用人の前で情けない姿を見せられない、と木陰に蹲って泣いていた時も、誰よりも早く見つけ出して、黙って隣に座ってくれた。
忙しくて滅多に会えない兄代わりだと思っていた筈なのに。
こんなにも、離れがたいと思うなんて。
これが、恋なのかどうかは判らない。
けれど、判らないうちに、他の誰かの元に嫁ぎたくもない。
結局、ジェシカはバートランドに自分の想いを打ち明けて、ヒースとの縁談は保留となった。
そもそも、アイルの目的は花嫁の交換。
ニーナがバートランドに嫁がないのであれば、ジェシカを嫁に出す事で得られる益は少ない、と、バートランドはあっさりとジェシカの帰国を認めた。
『君のせいで、うちの従順なお姫様が不良になってしまった』
文句の体裁を取りつつも、どこかおかしそうに、バートランドはニーナに言った。
『でも、結果として良かったのかもしれないな。私にだって、妹に幸せになって欲しいと言う気持ちはある。ヒースクリフ陛下は立派な方だと思うが、ジェシカに手綱を取らせてはくださらないだろう?』
例え、ジェシカがヒースに嫁いだとしても、単なる政略結婚のままでは、ヒースはジェシカよりもニーナの意見を優先して聞き入れるだろう。
彼が心から望んだ伴侶でなければ、ニーナの『魅了』を上回れまい。
――それはきっと、バートランドにとっても同じ事。
アイルとガルダの友好が、長く続けばいい、とバートランドは思う。
あの風変わりな淑女が、悲しむような事がなければいい。
『結婚式には呼んでくれ』
そう言うと、ニーナは苦笑したようだったけれど。
「そう言えば、バートランド殿下に何を言われたの?」
使節団の帰国前、バートランドに呼び止められたニーナが何を話したのか、ディーンは知らない。
ディーンが張った個人用結界が無事だから、不快な事はされていないだろう、と言う事しか判らない。
「う~ん、特には…あ、結婚式には呼んで、って言われたけど、」
「でも」と続ける前に、ディーンが勢いよくニーナの両手を取った。
「結婚式、って、ニーナ、僕と結婚してくれるの?!」
「いや、あの、」
「一緒に幸せになろうね!あぁ、どうしよう、ニーナに着て欲しいドレスの色がたくさんあるんだけど!青は絶対に外せないけど、深紅も似合いそうだし、あ、真っ白って言うのもいいかも!」
「ちょ、ディーン?」
「ねぇ、ニーナは何色のドレスが着たい?婚約式と結婚式とその後のお披露目と…少なくとも三着は決めなくちゃ。途中で着替えてニーナの可愛さを見せつけるのもいいね!うわぁ、ワクワクするなぁ…!」
本当に嬉しそうに、幸せそうに、ディーンが笑うので。
「まずは付き合って相性を見るべきなんじゃないかな」
とか、
「ちょっと冷静になって考えようか」
とか、
「ヒースに子供が生まれるまで待つんじゃなかったの?」
とか、思っていた言葉がすべて、吹っ飛んでしまう。
「……ま、いっか」
かつて、『結婚』に感じていた抵抗を、何故か、今は感じない。
だから。
ニーナは、頬を真っ赤に染めたディーンの拙い口づけを、目を閉じて受け入れた。
***
その日は、好天に恵まれた。
王弟ジェラルディン・ドゥ・オ・ラ・ガルダと落ち人ニーナの婚約式は、参列希望者が想定よりも多かった為、王宮の前庭で行われた。
ニーナが初めてお披露目された園遊会と同じ会場だ。
ヒースの前で結婚を約した二人は、ちょうど一年後に結婚式を挙げる事になる。
「まだ婚約しただけなのに、こんなにたくさんの人が来るなんて」
「それだけ、ガルダの皆がニーナに注目してるって事だよ。可愛いニーナを誰にも見せたくない、って思うと同時に、どうだ可愛いだろう!僕の大切な人なんだよって見せびらかしたいこの矛盾…」
次々と新しい魔法を構築し、ガルダの魔法理論に革命をもたらしているディーンもまた、人々の注目を集めているのだけれど、ディーン本人には、その自覚がない。
何しろ、彼は朝からずっと、ニーナの姿しか視界に入れていないのだから。
以前から、周囲への牽制の意味もあって、ニーナへの好意を明らかにしていたディーンだ。
本人に伝えてはいけない、との歯止めがなくなった今、自分の気持ちを抑え込む事がなくなった。
何よりも、人を容易に信じられないニーナには、真っ直ぐな好意を何度も繰り返し、溢れる程に伝える事こそが大切だと判っている。
惜しみない言葉に溺れそうになって、でも、裏表のないディーンの気持ちが嬉しくて、無言のまま、そっとディーンに寄り添うと、挨拶を済ませたヒースが歩み寄って来た。
「二人とも、改めておめでとう。そして、ニーナ。ディーンの気持ちを受け入れてくれて有難う」
ヒースにこっそりと耳元で、
「何分、人付き合いの経験がない分、重いだろう?」
と問われて、ニーナは苦笑する。
「案外、それも悪くないな、って思ってて」
「そうか?」
「私は、すぐに不安になっちゃうから、これ位、判りやすい方が安心するみたいです」
「そうか。そう言うものかもしれないな」
ニーナが、あちらの世界で心に深い傷を負った状態でガルダにやって来た事を、ニーナと親しくしている人々は知っている。
「もしも、いつか泣く事があったとしても、この選択は私がしたものだから、後悔はしないって判ってますし。…でもヒース、その時は愚痴聞いてくれます?」
「あぁ、勿論だ。ニーナの事なら、いつだって最優先で対応するよ」
「ちょ、ちょっと待って。僕がニーナを泣かせるような事、するわけがないでしょう?」
どうして、この世界に落ちて来たのかは、判らない。
けれど、きっとすべてのしがらみを置き去りにして来たからこそ、ニーナは自分で未来を選択できたのだ。
勢いとタイミング。
ご縁。
そして、この世界でもまだまだ必要。
それが、結婚を決めるきっかけだと言うのなら。
相手は、ニーナのすべてを受け入れて、隣で歩んでいきたいと望んでくれた、この人しか考えられないのだから。
END
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完結お疲れ様でした♪
ありがとうございます☆(о´ω`о)
あるようでなかったような…違う切り口のお話で、とても楽しかった&考えさせられる内容でした!(๑´∀︎`๑)
今までのお話も大好きなので、新作までまた繰り返し読んで楽しみに待っています♪(*≧︎艸≦︎)
500年前の聖女の″魅了″の異能は言霊的なものだったのかな ぁと思ったり。
トワーズの聖女 召喚の仕方が、 まさか 手でつかんで引っ張ってきたとは… 斬新で予想外でした!(*゜ロ゜)
自分自身を卑下していた ニーナに、″落ち 人″としてではなく 、ニーナ 自身を慕っていると オリアナ が伝えてくれた事 、良かったな ぁと思います。
そして人間性による ″魅了″。 バートランドも ニーナの魅力におちたわけですね(笑)
ディ-ンの 純粋でまっすぐな 愛情表現がかわいい。 ニーナには重いぐらいの愛がちょうどいいですね!
2人のイチャイチャラブラブを 、この先もずっと……💖
完結お疲れ様でした😊
面白かったです!✨
素敵な物語をありがとうございました🌸
心の内を吐露した ニーナを、優しく受けとめ 抱き込む ディ-ン……
ディーンの告白、 とても良かったです 。そのままの不安をディーンが正直に話していて、ニーナへの愛の告白も…あつい想いが伝わってきました。
年上だとか、初心じゃないとか … そんなの関係ない!
そして 、ニーナの心が動いた!!❤️
ニーナ も 「まだ怖い。 ディ-ンに捨てられたら 、私はこの世界での居場所が本当になくなっちゃうから 」…弱音を吐けているのも良かったです。 ディーン を“信じる”事で、 一歩前に進んだ ニーナ。 歩み始める 2人✨
さて 、婚姻外交とラヴィル 計画 、どうすればいいのか!?…と考えたんですけど 思いつかない…(^^;