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「…ニーナ…?」
ヒースの時間ができた、と、ディーンがニーナを迎えに来たのは、別れてから五時間程、後の事だった。
今度は先触れを出してから後宮を訪れたディーンは、アンリエッタに促されて前に進み出た女性を見て、茫然と名を呼ぶ。
「え、本当にニーナ?」
「えぇ、さようでございます、ジェラルディン殿下。…どうやら、ニーナ様のお国の方は、ガルダ人よりも随分と小柄なようで…背丈こそお小さいですが、ニーナ様は、立派に二度目の成人をなされた女性かと」
「えぇ?」
超特急でバーサとキャシーが手直しをした結果、ニーナが着ているドレスは、ぴったりと彼女の体に合うものになっていた。
目の覚めるような濃い青のドレスは、ニーナの象牙色の肌と黒髪によく似合っている。
艶のある黒髪は癖がなく真っ直ぐでこしがあり、すぐにはらはらと落ちて来てしまう上に、こんなに短い髪を扱うのが初めてで、まとめるのに少々、苦労した。
広く開いた襟ぐりからは、思っていた以上に豊かな胸の谷間が覗き、腰はほっそりとくびれている。
スカートの丈は踝丈、靴は成人女性用の靴が大き過ぎて少女のものを用意した為にヒールこそ低いものの、姿勢良く履きこなしている。
だが、想像以上の変化に驚いたのは、男装以外の服装を初めて見たから、だけではない。
ディーンが最も驚いたのは、一ヶ月、共に暮らして見慣れたと思っていたニーナの顔立ちの変化だった。
涙で腫れ上がった顔が元通りになっただけではなく、全体的にくっきりとしている。
ディーンにはどこにどう手を入れたかすら判らないけれど、化粧の効果なのだと言う。
ガルダでよく見掛ける様式ではないが、それは、
「ニーナ様が自ら、お化粧なさいました」
との理由からだろう。
顔立ちはやはり幼く見えるものの、思っていたよりも年齢が上なのだと素直に納得する。
何より、目元の印象が全く違う。
聞いた所によると、ニーナは視力が悪く、それを補う為に目元に不要な力が入っていたのだとか。
治癒魔法で視力が改善された事で、彼女本来の顔が見られたのだ。
「驚いた、とっても可愛い」
ディーンは一頻り褒めた後に、ハッと気づいた顔をした。
「…もしかして、さっき、抱き上げたのは、失礼に当たったかな?」
「恐らくは…」
アンリエッタが困ったような顔をすると、ディーンは苦笑する。
「うぅん…じゃあ、ニーナがガルダ語を覚えてくれたら、まず、謝罪するよ。これからは、きちんと一人の淑女としてエスコートする」
「それがよろしいかと」
一方のニーナも、治癒魔法で回復した視力で相対したディーンの美貌に、驚きを隠せないでいた。
ハリウッド俳優ばりのイケメン、なんて思っていたけれど、それ以上だ。
頬は思わず指でなぞってみたくなる程に滑らかだし、印象的だった濃い青の瞳は、中に金箔を閉じ込めているかのように煌めいている。
精悍な、と言うよりも、清冽な、と言う形容の似合う清らかな美貌だった。
眼鏡をなくしていてよかった。
塔で二人きりの生活を送っていた時にこの顔を認識していたら、羞恥の余り、何としても逃げようとしていただろう。
「お手をどうぞ、ニーナ」
差し出されたディーンの肘に促されるまま軽く手を添えて、ニーナは真っ直ぐに前を見て歩き始めた。
似たような廊下を何度も曲がり、自分がどこを歩いているのか判らなくなる。
道案内はスマホの地図アプリ頼みだと、こう言う時に困る。
つん、とディーンに添えた指先を軽く突かれて隣に立つ彼の顔を見上げると、小さく手振りで、翻訳機能をオンにするように指示された。
但し、ディーンの背後からは、ライオネルとウルヴスがついて来ているので、ニーナが返事する事はできない。
ライオネルはワイルド系イケメン、ウルヴスは微笑みの貴公子で、ヒースに落とされた時に目がよく見えていなくて良かった、と再度思う。
目が悪い事に感謝したのなんて、初めてだ。
美形三人に囲まれてあんなに号泣したなんて、記憶から抹消したい。
「ウルヴス。兄上だけではなく、宰相達もニーナに面会を求めている、と言うのは本当か?」
半日以上振りに聞き取れる言葉を聞いて緩みそうになる心を引き締め、ニーナは何も理解していない振りをした。
「えぇ。何しろ、ガルダに落ち人が現れるのは、二百五十年以上振り…正確には、二百五十七年振りだそうですから。前回の落ち人は男性で、王宮で保護されている間に彼の世話をしていたメイドと懇ろになり、市井に下って結婚しました。彼を取り込みたかった貴族の妨害に遭ったそうですが、落ち人はこの国の身分の枠外にある存在。最終的には、当時の国王陛下の鶴の一声で、反対意見は封じられたそうです。その家は落ち人の知識で繁栄し、今でも王都の一等地で店を構えています」
「あ、あれだろ、あの菓子屋。何だったかな…あぁ、そうだ、『メディエタイ』。美味いよな、タイヤァキ」
脇から、ライオネルも会話に加わる。
『めでたい』、『鯛焼き』…前回の落ち人も日本人だったのか、と、ニーナは表情を変えないようにしながら、暫し、考え込む。
ならば、ガルダにも日本人の血を引く人々が暮らしていると言う事だ。
血を引く、と言っても、日系人と呼ばれる人々の顔立ちを見れば判るが、会った瞬間に、
「日本人のご先祖がいらっしゃいますね!」
と判るのは、三世位までだろうけれど。
「えぇ、その店です。彼の前の落ち人は、そこから更に三百年は前。こちらも男性ですが、既に壮年で、ガルダで結婚する事はなかったようです。落ち人は、他国でも厳重に保護されています。多くは、知識を市井に流出させない為に、王族や高位貴族と縁を結んだとか」
ウルヴスの言葉に、ニーナの背に緊張が走った。
少々、きな臭い感じがして来た。
以前、ディーンは、結婚したい相手ができたら後ろ盾になるから安心して欲しい、と言っていたけれど、この胡散臭い笑顔の切れ者は、囲い込む事を考えているらしい。
「ガンズネル宰相だけではなく面会を申し出た人々は、ニーナ様が本当の落ち人なのか見極めたい方と、落ち人との縁を望む方に分かれるでしょうね。それだけ、落ち人の知識には価値がある。ニーナ様は、成人女性との事。今すぐ、求婚してくる家があっても不思議はありません」
「…ウルヴス。僕は、ニーナがガルダでの生活に不便を感じなくなるまでは、王宮から出すつもりはない」
「えぇ、ですから、今、お話しているのです。ジェラルディン殿下がしっかりと庇護役をお務めになる事だけではなく、ニーナ様にひとかたならぬ思い入れを抱かれていると見せておかねば、横から掻っ攫おうとする者は少なくないでしょう。幸いにも、と言うか…ニーナ様は、人を見る目はおありのようですが」
言いながら顔を覗き込んで来たウルヴスのにこやかに微笑んだ口元と、全く笑っていない目を見て、ニーナは一瞬体に力を入れたが、唇をきゅっと引き締めてウルヴスの顔を睨み返した。
先程は、ストレスが溜まっていたのかみっともない所を見せてしまったが、元々、売られた喧嘩は買う方だ。
「こら、ウルヴス。ニーナを脅かすな」
「何故、私の笑顔が効かないのか不思議でしたが…成人されているなら、理解できなくもありません。恐らくニーナ様は、見た目と違い、百戦錬磨ですね。様々な男の表の顔も裏の顔も、見て来られたのでしょう」
「「え」」
ディーンとライオネルが、唖然とした声を出した。
つい先程まで、年端もいかない少女だと思っていたのだから、仕方あるまい。
「悪い男に引っ掛かる危険性は低そうです」
何だか酷い言われようだが、ニーナは理解できていない振りをしなくてはならないので、ウルヴスとディーンの顔を交互に見て首を傾げる事で誤魔化した。
「そうか…ニーナ様は、成人されているのだったな。どうにも、先入観が拭えん」
「見た目の幼さで、御しやすいと考えるアホが出て来そうですね」
ライオネルとウルヴスがこそこそと会話している間に、目的地に辿りついたようだ。
大きな扉の前でディーンは一度足を止め、ニーナに向かい合う。
「いいかい、ニーナ。この扉の先には、僕の兄上ヒースクリフ陛下と、ガルダ王国重鎮が集まっている。おじさんばかりで怖いかもしれないけど、大丈夫、僕が隣にいるからね。君に言葉が通じないのは、皆、判ってる。何を言われても、気にする必要はない。全部、僕に任せて」
うっかりガルダ語を話してしまわないように、翻訳機能を遮断しておけ、と言う事だろう。
ニーナは、何を言われたのか判らない、と首を傾げた後に、聞きましたよ、と、こくん、と頷いた。
「さぁ、行こう」
ヒースの時間ができた、と、ディーンがニーナを迎えに来たのは、別れてから五時間程、後の事だった。
今度は先触れを出してから後宮を訪れたディーンは、アンリエッタに促されて前に進み出た女性を見て、茫然と名を呼ぶ。
「え、本当にニーナ?」
「えぇ、さようでございます、ジェラルディン殿下。…どうやら、ニーナ様のお国の方は、ガルダ人よりも随分と小柄なようで…背丈こそお小さいですが、ニーナ様は、立派に二度目の成人をなされた女性かと」
「えぇ?」
超特急でバーサとキャシーが手直しをした結果、ニーナが着ているドレスは、ぴったりと彼女の体に合うものになっていた。
目の覚めるような濃い青のドレスは、ニーナの象牙色の肌と黒髪によく似合っている。
艶のある黒髪は癖がなく真っ直ぐでこしがあり、すぐにはらはらと落ちて来てしまう上に、こんなに短い髪を扱うのが初めてで、まとめるのに少々、苦労した。
広く開いた襟ぐりからは、思っていた以上に豊かな胸の谷間が覗き、腰はほっそりとくびれている。
スカートの丈は踝丈、靴は成人女性用の靴が大き過ぎて少女のものを用意した為にヒールこそ低いものの、姿勢良く履きこなしている。
だが、想像以上の変化に驚いたのは、男装以外の服装を初めて見たから、だけではない。
ディーンが最も驚いたのは、一ヶ月、共に暮らして見慣れたと思っていたニーナの顔立ちの変化だった。
涙で腫れ上がった顔が元通りになっただけではなく、全体的にくっきりとしている。
ディーンにはどこにどう手を入れたかすら判らないけれど、化粧の効果なのだと言う。
ガルダでよく見掛ける様式ではないが、それは、
「ニーナ様が自ら、お化粧なさいました」
との理由からだろう。
顔立ちはやはり幼く見えるものの、思っていたよりも年齢が上なのだと素直に納得する。
何より、目元の印象が全く違う。
聞いた所によると、ニーナは視力が悪く、それを補う為に目元に不要な力が入っていたのだとか。
治癒魔法で視力が改善された事で、彼女本来の顔が見られたのだ。
「驚いた、とっても可愛い」
ディーンは一頻り褒めた後に、ハッと気づいた顔をした。
「…もしかして、さっき、抱き上げたのは、失礼に当たったかな?」
「恐らくは…」
アンリエッタが困ったような顔をすると、ディーンは苦笑する。
「うぅん…じゃあ、ニーナがガルダ語を覚えてくれたら、まず、謝罪するよ。これからは、きちんと一人の淑女としてエスコートする」
「それがよろしいかと」
一方のニーナも、治癒魔法で回復した視力で相対したディーンの美貌に、驚きを隠せないでいた。
ハリウッド俳優ばりのイケメン、なんて思っていたけれど、それ以上だ。
頬は思わず指でなぞってみたくなる程に滑らかだし、印象的だった濃い青の瞳は、中に金箔を閉じ込めているかのように煌めいている。
精悍な、と言うよりも、清冽な、と言う形容の似合う清らかな美貌だった。
眼鏡をなくしていてよかった。
塔で二人きりの生活を送っていた時にこの顔を認識していたら、羞恥の余り、何としても逃げようとしていただろう。
「お手をどうぞ、ニーナ」
差し出されたディーンの肘に促されるまま軽く手を添えて、ニーナは真っ直ぐに前を見て歩き始めた。
似たような廊下を何度も曲がり、自分がどこを歩いているのか判らなくなる。
道案内はスマホの地図アプリ頼みだと、こう言う時に困る。
つん、とディーンに添えた指先を軽く突かれて隣に立つ彼の顔を見上げると、小さく手振りで、翻訳機能をオンにするように指示された。
但し、ディーンの背後からは、ライオネルとウルヴスがついて来ているので、ニーナが返事する事はできない。
ライオネルはワイルド系イケメン、ウルヴスは微笑みの貴公子で、ヒースに落とされた時に目がよく見えていなくて良かった、と再度思う。
目が悪い事に感謝したのなんて、初めてだ。
美形三人に囲まれてあんなに号泣したなんて、記憶から抹消したい。
「ウルヴス。兄上だけではなく、宰相達もニーナに面会を求めている、と言うのは本当か?」
半日以上振りに聞き取れる言葉を聞いて緩みそうになる心を引き締め、ニーナは何も理解していない振りをした。
「えぇ。何しろ、ガルダに落ち人が現れるのは、二百五十年以上振り…正確には、二百五十七年振りだそうですから。前回の落ち人は男性で、王宮で保護されている間に彼の世話をしていたメイドと懇ろになり、市井に下って結婚しました。彼を取り込みたかった貴族の妨害に遭ったそうですが、落ち人はこの国の身分の枠外にある存在。最終的には、当時の国王陛下の鶴の一声で、反対意見は封じられたそうです。その家は落ち人の知識で繁栄し、今でも王都の一等地で店を構えています」
「あ、あれだろ、あの菓子屋。何だったかな…あぁ、そうだ、『メディエタイ』。美味いよな、タイヤァキ」
脇から、ライオネルも会話に加わる。
『めでたい』、『鯛焼き』…前回の落ち人も日本人だったのか、と、ニーナは表情を変えないようにしながら、暫し、考え込む。
ならば、ガルダにも日本人の血を引く人々が暮らしていると言う事だ。
血を引く、と言っても、日系人と呼ばれる人々の顔立ちを見れば判るが、会った瞬間に、
「日本人のご先祖がいらっしゃいますね!」
と判るのは、三世位までだろうけれど。
「えぇ、その店です。彼の前の落ち人は、そこから更に三百年は前。こちらも男性ですが、既に壮年で、ガルダで結婚する事はなかったようです。落ち人は、他国でも厳重に保護されています。多くは、知識を市井に流出させない為に、王族や高位貴族と縁を結んだとか」
ウルヴスの言葉に、ニーナの背に緊張が走った。
少々、きな臭い感じがして来た。
以前、ディーンは、結婚したい相手ができたら後ろ盾になるから安心して欲しい、と言っていたけれど、この胡散臭い笑顔の切れ者は、囲い込む事を考えているらしい。
「ガンズネル宰相だけではなく面会を申し出た人々は、ニーナ様が本当の落ち人なのか見極めたい方と、落ち人との縁を望む方に分かれるでしょうね。それだけ、落ち人の知識には価値がある。ニーナ様は、成人女性との事。今すぐ、求婚してくる家があっても不思議はありません」
「…ウルヴス。僕は、ニーナがガルダでの生活に不便を感じなくなるまでは、王宮から出すつもりはない」
「えぇ、ですから、今、お話しているのです。ジェラルディン殿下がしっかりと庇護役をお務めになる事だけではなく、ニーナ様にひとかたならぬ思い入れを抱かれていると見せておかねば、横から掻っ攫おうとする者は少なくないでしょう。幸いにも、と言うか…ニーナ様は、人を見る目はおありのようですが」
言いながら顔を覗き込んで来たウルヴスのにこやかに微笑んだ口元と、全く笑っていない目を見て、ニーナは一瞬体に力を入れたが、唇をきゅっと引き締めてウルヴスの顔を睨み返した。
先程は、ストレスが溜まっていたのかみっともない所を見せてしまったが、元々、売られた喧嘩は買う方だ。
「こら、ウルヴス。ニーナを脅かすな」
「何故、私の笑顔が効かないのか不思議でしたが…成人されているなら、理解できなくもありません。恐らくニーナ様は、見た目と違い、百戦錬磨ですね。様々な男の表の顔も裏の顔も、見て来られたのでしょう」
「「え」」
ディーンとライオネルが、唖然とした声を出した。
つい先程まで、年端もいかない少女だと思っていたのだから、仕方あるまい。
「悪い男に引っ掛かる危険性は低そうです」
何だか酷い言われようだが、ニーナは理解できていない振りをしなくてはならないので、ウルヴスとディーンの顔を交互に見て首を傾げる事で誤魔化した。
「そうか…ニーナ様は、成人されているのだったな。どうにも、先入観が拭えん」
「見た目の幼さで、御しやすいと考えるアホが出て来そうですね」
ライオネルとウルヴスがこそこそと会話している間に、目的地に辿りついたようだ。
大きな扉の前でディーンは一度足を止め、ニーナに向かい合う。
「いいかい、ニーナ。この扉の先には、僕の兄上ヒースクリフ陛下と、ガルダ王国重鎮が集まっている。おじさんばかりで怖いかもしれないけど、大丈夫、僕が隣にいるからね。君に言葉が通じないのは、皆、判ってる。何を言われても、気にする必要はない。全部、僕に任せて」
うっかりガルダ語を話してしまわないように、翻訳機能を遮断しておけ、と言う事だろう。
ニーナは、何を言われたのか判らない、と首を傾げた後に、聞きましたよ、と、こくん、と頷いた。
「さぁ、行こう」
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