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<プロローグ>
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このままでは、おっさんになってしまう。
***
「痛っ」
「申し訳ございません、奥様!」
「…奥様はやめて、ミシカ」
「申し訳ございません、ヴィヴィアン様…」
真っ青になって頭を下げる侍女に、ヴィヴィアンは、「気にしないで」と手を振った。
痛い、と思ったら、爪が割れていた。
ミシカが手入れしてくれていたのだが、どうも、弱くなっていたらしい。
「オイルも塗ってるし、負担になるような爪紅も使ってないし…何が悪いのかしら…」
爪だけではない。
髪も、高級オイルで丁寧に手入れしてくれていると言うのに、どうにも艶が足りないように思う。
肌も同じだ。
王都で話題のお手入れ用品を取り寄せたと言うのに、何処となくくすんでいる気がする。
珊瑚色の瞳も、心なしか輝きが褪せているような…。
毎月恒例のお茶会で、そんな話を、唯一と言っていい友人であるジュノにした所。
「あ~…確かにね。ヴィヴィと言えば綺麗な銀髪なのに、ちょっとくすんだグレーに見える」
「でしょ?」
「雪のような白さの肌が、うっすら曇りがち」
「そうなのよ」
「あら?お肌の張りが…」
「言わなくていいわ」
気心の知れた相手と言えども、これ以上のダメ出しはきつい。
自分で言っておいて何だけれど、全面的な肯定がこれ程、嬉しくない事も珍しい。
「確かにね?私ももう二十三よ。若くてピチピチ(死語)とは言えないわよ?社交界には幾らでも、お肌つるつる、うるうる髪のお嬢さんがいるわよ?そうは言っても!ちょっと急激な変化に自分でついてけない…」
「うんうん」
「美容用品に掛けるお金には糸目をつけてないし、ミシカだって自ら知識を学んで積極的に試してくれてるし、手を抜いてるってわけじゃないと思うのよ」
「そうよね」
「なのに、その効果が出てないのかと思うと、何だか申し訳ない気もして」
「判るわ~」
「…聞いてないでしょ、ジュノ」
「え~、聞いてるよ~?」
出された茶菓子をまぐまぐと食べながら、「これ、美味しいわね」とジュノは上目遣いで、向かいの椅子に腰を下ろしたヴィヴィアンに目を向けた。
「…正直、私一人の事なら、まぁ、『お年頃だもの』で納得するんだけど…ほら、三ヶ月後に例のアレがあるじゃない…?」
「あ~、大舞踏会ね」
「その時に…あの男と顔を合わすじゃない…?今のままだと、絶対、色々言われる…」
「あ~…言いそう。いや、言うわね、確実に」
「『もう少しましな仕上がりにならなかったのか』だとか『何の為に金を掛けてるんだ』だとか『お前に着られるドレスが憐れだな』だとか」
「うん、言うわ」
「…面倒臭い…」
「ご愁傷様」
ジュノは、用意されたケーキの最後の一つを腹に収めると、
「大変ね、伯爵夫人も」
と同情の眼差しを向けた。
「大変なのは、伯爵夫人だからじゃないわよ。夫があの男だから、大変なのよ」
「そうなんだろうけどね~…ほら、うちは旦那も私も、身分相応の生活を送る身分相応の中身だから?大舞踏会だって、末端の男爵家は、出席さえすればいいって感じだし」
「私だって、思ってなかったわよ。ここまで、人間扱いされないだなんてね…」
はは…と、遠い目で笑うヴィヴィアンに、ジュノは肩を竦めた。
「それにしても…ジュノ、貴方、何だか肌艶がこの間よりもいいじゃない」
「あ、判る?」
「髪も輝いてるし」
「そうなのよ」
「心なしか、瞳まで大きく…」
「かもしれない」
「え、何、何処の化粧品使ってるの」
「え~、変えてないよ~。うちには、高級品使うような余裕はないもの」
「じゃあ、何でっ」
掴みかかりかねない勢いで詰め寄るヴィヴィアンに、ジュノは小首を傾げて頬に手を当てた。
「思い当たる節が、ない、とは言えないのだけど…」
「何っ?」
「う~ん…でも、ヴィヴィには難しい、かな…いや、何とかなる…?」
「何よ、思わせぶりにしないでよ、白状しなさいよっ」
「あのね」
ジュノは、何故か、少し頬を赤らめた。
「ほら、マークスが乳離れしたでしょう?」
「うん?うん」
マークスとは、昨年、ジュノが出産した長子の名だ。
「だから、フレッドが、『ジュノは返して貰うぞ』って言って~、また、可愛がってくれるようになったの」
「かわい、がる…」
フレッドとは、ジュノの夫であるバレント男爵の名だ。
「ほら、うちは、結婚してからなかなか子供が出来なかったから、万が一の事があってはいけない、って妊娠中は夫婦生活を控えてたのね?生まれてからも、やっぱり、お乳を上げてる間は、フレッドに触れられるのにちょっと抵抗があって…だから、あの人、二年の間、ずっと我慢してくれてたのよね」
「がまん…」
「だから、いざ解禁、ってなったら、凄くって」
「すごい…」
何だ、猥談か。
遠い目になったヴィヴィアンに、ジュノは、
「もう!まだ話は終わってないのに!」
と、腰に手を当てる。
「いやぁ…それは、ちょっと、私には参考にならないかな~って…」
「夫婦生活、って限定しちゃうとね。でも、女性は、愛されると綺麗になる、って事実だと思うの。でね、これって、夫婦間だけの話じゃなくて…ほら、恋してる女の子は可愛い、ってよく言うじゃない?あれって、片思いでも同じ事だと思うのよね。相手を見てドキドキしたり、ときめいたり、きゅんってしたり?そう言う気持ちが、女性を綺麗にする何かを出してるのよ!」
拳を握って力説するジュノに、ヴィヴィアンは、はぁ、と、気の抜けた返事をする。
「ちょっとヴィヴィ、貴方の事なんだからね?そりゃ、ブライトン伯爵と今更どうこう、って言うのは無理でしょうけど。でも、でもね、例えば、麗しい舞台役者を見て、『きゃ~!』って言ったり、凛々しい騎士を見て、『きゃ~!』って言ったり。そう言う、浮気じゃないけどときめく時間を作る位なら、いいじゃない。別に、格好いいと思ったら、即恋愛とか、即結婚ってわけじゃないんだし。て言うか、あれでしょ、ヴィヴィは人の外見だけで恋に落ちるタイプじゃないでしょ」
「う~ん…」
「ヴィヴィ。あのね、いい機会だから言っておくけど。貴方、確かに、お金にものを言わせて、高級な化粧品に惜しみなくつぎ込んで、侍女に最先端の美容マッサージを習得させて、厨房に体形維持の為の栄養管理を徹底させて、ってしてるけどね。貴方自身は、どんな努力をしてる?面倒臭い、って言って、自分から何かを変える事はしてないでしょ?このままだと、女として枯れ切っちゃうわよ。蕾のまんま、咲く事もなく、しおしおになって腐るのよ。そしたら、おばさんにすらなれないんだからね」
「うん?」
「いるじゃない?顔だけ見ると、おじさんだかおばさんだか判らない人って。ドレス着てお化粧してるけど、本当は殿方なんじゃない…?みたいな人。このままだと、貴方もその仲間入りよ。肌も髪もくすんで、どよーんとした冷め切った目をして、世の中、なぁんにも楽しくない、面倒臭ぁいって顔してて、可愛らしいおばあちゃまになれるわけないでしょ?性別不明おっさん風味になっちゃうんだから!」
「!そ、それは…!」
「おっさん化が嫌なら、努力なさい!」
ヴィヴィアン・ブライトン伯爵夫人、御年二十三歳。
夫からの愛など、とうの昔に期待するのは止めました。
でも、流石に、将来、おっさんになるのは勘弁です。
***
「痛っ」
「申し訳ございません、奥様!」
「…奥様はやめて、ミシカ」
「申し訳ございません、ヴィヴィアン様…」
真っ青になって頭を下げる侍女に、ヴィヴィアンは、「気にしないで」と手を振った。
痛い、と思ったら、爪が割れていた。
ミシカが手入れしてくれていたのだが、どうも、弱くなっていたらしい。
「オイルも塗ってるし、負担になるような爪紅も使ってないし…何が悪いのかしら…」
爪だけではない。
髪も、高級オイルで丁寧に手入れしてくれていると言うのに、どうにも艶が足りないように思う。
肌も同じだ。
王都で話題のお手入れ用品を取り寄せたと言うのに、何処となくくすんでいる気がする。
珊瑚色の瞳も、心なしか輝きが褪せているような…。
毎月恒例のお茶会で、そんな話を、唯一と言っていい友人であるジュノにした所。
「あ~…確かにね。ヴィヴィと言えば綺麗な銀髪なのに、ちょっとくすんだグレーに見える」
「でしょ?」
「雪のような白さの肌が、うっすら曇りがち」
「そうなのよ」
「あら?お肌の張りが…」
「言わなくていいわ」
気心の知れた相手と言えども、これ以上のダメ出しはきつい。
自分で言っておいて何だけれど、全面的な肯定がこれ程、嬉しくない事も珍しい。
「確かにね?私ももう二十三よ。若くてピチピチ(死語)とは言えないわよ?社交界には幾らでも、お肌つるつる、うるうる髪のお嬢さんがいるわよ?そうは言っても!ちょっと急激な変化に自分でついてけない…」
「うんうん」
「美容用品に掛けるお金には糸目をつけてないし、ミシカだって自ら知識を学んで積極的に試してくれてるし、手を抜いてるってわけじゃないと思うのよ」
「そうよね」
「なのに、その効果が出てないのかと思うと、何だか申し訳ない気もして」
「判るわ~」
「…聞いてないでしょ、ジュノ」
「え~、聞いてるよ~?」
出された茶菓子をまぐまぐと食べながら、「これ、美味しいわね」とジュノは上目遣いで、向かいの椅子に腰を下ろしたヴィヴィアンに目を向けた。
「…正直、私一人の事なら、まぁ、『お年頃だもの』で納得するんだけど…ほら、三ヶ月後に例のアレがあるじゃない…?」
「あ~、大舞踏会ね」
「その時に…あの男と顔を合わすじゃない…?今のままだと、絶対、色々言われる…」
「あ~…言いそう。いや、言うわね、確実に」
「『もう少しましな仕上がりにならなかったのか』だとか『何の為に金を掛けてるんだ』だとか『お前に着られるドレスが憐れだな』だとか」
「うん、言うわ」
「…面倒臭い…」
「ご愁傷様」
ジュノは、用意されたケーキの最後の一つを腹に収めると、
「大変ね、伯爵夫人も」
と同情の眼差しを向けた。
「大変なのは、伯爵夫人だからじゃないわよ。夫があの男だから、大変なのよ」
「そうなんだろうけどね~…ほら、うちは旦那も私も、身分相応の生活を送る身分相応の中身だから?大舞踏会だって、末端の男爵家は、出席さえすればいいって感じだし」
「私だって、思ってなかったわよ。ここまで、人間扱いされないだなんてね…」
はは…と、遠い目で笑うヴィヴィアンに、ジュノは肩を竦めた。
「それにしても…ジュノ、貴方、何だか肌艶がこの間よりもいいじゃない」
「あ、判る?」
「髪も輝いてるし」
「そうなのよ」
「心なしか、瞳まで大きく…」
「かもしれない」
「え、何、何処の化粧品使ってるの」
「え~、変えてないよ~。うちには、高級品使うような余裕はないもの」
「じゃあ、何でっ」
掴みかかりかねない勢いで詰め寄るヴィヴィアンに、ジュノは小首を傾げて頬に手を当てた。
「思い当たる節が、ない、とは言えないのだけど…」
「何っ?」
「う~ん…でも、ヴィヴィには難しい、かな…いや、何とかなる…?」
「何よ、思わせぶりにしないでよ、白状しなさいよっ」
「あのね」
ジュノは、何故か、少し頬を赤らめた。
「ほら、マークスが乳離れしたでしょう?」
「うん?うん」
マークスとは、昨年、ジュノが出産した長子の名だ。
「だから、フレッドが、『ジュノは返して貰うぞ』って言って~、また、可愛がってくれるようになったの」
「かわい、がる…」
フレッドとは、ジュノの夫であるバレント男爵の名だ。
「ほら、うちは、結婚してからなかなか子供が出来なかったから、万が一の事があってはいけない、って妊娠中は夫婦生活を控えてたのね?生まれてからも、やっぱり、お乳を上げてる間は、フレッドに触れられるのにちょっと抵抗があって…だから、あの人、二年の間、ずっと我慢してくれてたのよね」
「がまん…」
「だから、いざ解禁、ってなったら、凄くって」
「すごい…」
何だ、猥談か。
遠い目になったヴィヴィアンに、ジュノは、
「もう!まだ話は終わってないのに!」
と、腰に手を当てる。
「いやぁ…それは、ちょっと、私には参考にならないかな~って…」
「夫婦生活、って限定しちゃうとね。でも、女性は、愛されると綺麗になる、って事実だと思うの。でね、これって、夫婦間だけの話じゃなくて…ほら、恋してる女の子は可愛い、ってよく言うじゃない?あれって、片思いでも同じ事だと思うのよね。相手を見てドキドキしたり、ときめいたり、きゅんってしたり?そう言う気持ちが、女性を綺麗にする何かを出してるのよ!」
拳を握って力説するジュノに、ヴィヴィアンは、はぁ、と、気の抜けた返事をする。
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「う~ん…」
「ヴィヴィ。あのね、いい機会だから言っておくけど。貴方、確かに、お金にものを言わせて、高級な化粧品に惜しみなくつぎ込んで、侍女に最先端の美容マッサージを習得させて、厨房に体形維持の為の栄養管理を徹底させて、ってしてるけどね。貴方自身は、どんな努力をしてる?面倒臭い、って言って、自分から何かを変える事はしてないでしょ?このままだと、女として枯れ切っちゃうわよ。蕾のまんま、咲く事もなく、しおしおになって腐るのよ。そしたら、おばさんにすらなれないんだからね」
「うん?」
「いるじゃない?顔だけ見ると、おじさんだかおばさんだか判らない人って。ドレス着てお化粧してるけど、本当は殿方なんじゃない…?みたいな人。このままだと、貴方もその仲間入りよ。肌も髪もくすんで、どよーんとした冷め切った目をして、世の中、なぁんにも楽しくない、面倒臭ぁいって顔してて、可愛らしいおばあちゃまになれるわけないでしょ?性別不明おっさん風味になっちゃうんだから!」
「!そ、それは…!」
「おっさん化が嫌なら、努力なさい!」
ヴィヴィアン・ブライトン伯爵夫人、御年二十三歳。
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