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新たな友?新たな繋がり
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仁王立ちする男に祐介さんは手を振っている。
「お待たせ、運んできたよ。」
「お世話になります。」
初めて会う人なので一応挨拶だけはしたが、祐介さんの軽い言葉に眉をピクリと動かしただけで、視線は真一さんに肩を貸してもらい立つ俺に向けられていた。
「俺に説明をした男は一緒じゃないのか?」
「あぁ、それ俺です。」
「はぁ?怪我人本人だったのか?」
「はい、すみません。」
はぁ、と大きく溜息だけを残して踵を返す男、俺は拒否されたのかと不安になる。
「何やってんだ、早く来いよ。治療するぞ。」
拒否された訳ではなかったようだ。
処置室と書かれた部屋のベッドに横向きで寝かせられた。
止血に使われたベルトとシャツを取り除き、傷口を観察する男、自己紹介もないままに治療に向かったので何と呼べば良いのかも、お礼を言うタイミングも逃していた。
「良い感じに止血出来てるな。何処かで習ったのか?」
俺に問いかけてるんだよな?でも、視線は祐介さんに向けられているんだが?
「それ、本人がしたから僕じゃないよ。」
「そうなのか?凄いな!未成年だよな?」
今度は俺に対しての質問だとわかった。
「はい、中3になります。空手の道場で救護の手引きを読んだだけです。だから素人なんです。」
「そうなのか?充分役目を果たしているぞ。そこの坊ちゃんとは偉い違いだ。」
「もう、朝陽はすぐ僕の事を坊ちゃんって言うんだから。やめてよね。」
今の会話で坊ちゃんが祐介さんだと解ったし、とても仲の良い二人なんだと思った。
「二人はとても仲が良いんですね。朝陽さんっておっしゃるんですね。今日は無理を言ってすみませんでした。こちらの事情で大事にしたくないので助かりました。」
「気にしなくていいよ。俺たちは幼馴染なんだ。生まれた病院から大学まで同じって気持ち悪いだろう。」
話しながらなのに手際の良い処置に安心して任せられると感じた。
それに、話すリズムや声、表情、スムーズな受け答え、全てが心地よい空間を作っている。
「そんなに長い付き合いなんて羨ましいですね。それと、朝陽さんの話し方や声が安心感を与えるんですね。いいなぁ、俺なんか客商売なのに怖がられるばかりで羨ましいです。」
「おい!祐介聞いたか、俺の良さは解る人にはちゃんと解るんだよ。」
豪快に笑う朝陽さんを祐介さんは呆れて溜息をついてる。
「朝陽、笑ってないで処置は終わったのか?」
「麻酔が効いてきたら縫うだけだ。どうだ、感じるか?」
針でツンツンと突いて麻酔の効き具合を俺に確認してくる。
「大丈夫です。効いてるみたいですよ。少しぐらいなら痛くても我慢もできますしね。」
「傷口は小さいから安心しろ。かなり鍛えてるよな、凄い筋肉だよな。体脂肪どれぐらいだ?」
「最近は、8ぐらいだったと思います。普通それぐらいだと思うのですが。」
「祐介、お前はジムにも行っているだろう。どれぐらいだ。」
「何で、僕を比較対象に選ぶんだよ。僕は、21ですけどね、年齢的にまだマシな方だと思うよ。それなら朝陽はどうなの?」
「俺は、12ぐらいだったかな?真一は少し多そうだよな?」
一人だけ話に加わるのを避けている様な気がしていた真一さんが凄く嫌そうな表情をしている。
「僕は皆さんとは体質が違うんです。このぽっちゃりボディが祐介の好みなんでいいんです、僕は。」
「それは解ったからいくらだ?」
ニヤッと笑う朝陽さんと凄く嫌そうな真一さん、なんとなく二人の関係が見えてしまった気がする。
「32です。」
ぼそっと答えた真一さんは不貞腐れた顔で、朝陽さんの向こう脛を思いっきり蹴って揶揄いの報復を果たしていた。
「おい!手加減しろよ。」
「いつも僕を揶揄うからだよ。」
真一さんがえっへんといった感じで腰に手を当て胸を逸らしている姿は、微笑ましく可愛い。仲良しの二人のやりとりは、俺までウキウキと楽しくさせてくれて自然と笑いが溢れていた。
「よし、これで大丈夫かな。綺麗な傷口だ。傷は小さいが中も傷ついているんだから無理はしない事。」
「バイトは良いですか?休めないので、サポーターとかで保護するとかで、バレないようにしたいのですが。」
「バイト先にこの傷バレると不味いのか?それより、この傷誰にやられたんだ。なんか誤魔化されて答えてくれなかったよな。言えない相手なのか?」
「はーい!僕です。」
「真一が教えてくれるってか?」
「違うって、僕が刺したの!」
「はぁ~、お前何やってんだ?」
「ちょっと勘違いして刺しちゃった。」
あまりにも真一さんの無邪気な言いように朝陽さんの表情が怒りモードに変わっていく。マズイと感じた俺は真一さんの真似ではないが、手を上げ軽い感じで空気を変えようと試みた。
「は~い、今回は祐介さんが全面的に悪いので俺は全然気にしてないですから。これくらいの傷、何度も経験済みなんで大丈夫ですから。」
俺の言った内容がまずかったのか、処置をするために上半身裸の俺を検分するような朝陽さんの視線が向けられてしまった。
「何で中学生がヤクザみたいに傷だらけ何だ?さっきは触れないでおこうとは思ったが、やっぱり気になる。その背中の傷は明らかに刀傷だよな。何針縫った?」
「えっと、背中は45ぐらいだったかな?でも、浅い傷だったから平気だったかな?」
「何で自分の事なのに疑問系何だ?祐介、お前は知っていたのか?」
「朝陽、それは今回とは無関係だからね。弘樹くんの個人的な状況というかね。」
「そんなに内緒の話ではないですよ。どちらかと言えば笑える話しなんです。聞きます?」
「聞いてもいいの?僕も少し気になっていたから。聞きたい。」
「では、リクエストに答えて。昔々、別れたセフレの男と偶々会って、久しぶりって話してたら、そこに別れ話で揉めてた相手の男が偶々現れました。その男には俺たちがいちゃついている様に見えたようです。全然関係ない俺なのに、別れ話の原因の浮気相手と勘違いされて、男がナイフを振り回して襲ってきたのです。これはマズイと逃げようと俺はしたのですが、何故かセフレの男が自分も襲われると勘違いしてしまったのです。そしてセフレの男がとった行動が逃がさないように俺に抱きつく事でした。俺はセフレの男を引き離そうと必死で抵抗したのですが、中々に手強くて苦労していました。そんな俺たちが相手の男には、いちゃついている様に見えたみたいです。そして相手の男は益々キレて襲ってきたと。その結果、盾にされた俺はざっくりと背中を襷掛けに斬られてしまったなんて笑える話でした。如何でしたか?笑えませんか?」
「どこが笑えるんだ?」
「他にもそんな感じの沢山ありそう。弘樹くんって巻き込まれ体質なんだね。」
「そうかもしれない。他のも話した方がいいですか?出来れば話すの面倒なんだけど。」
「はぁぁ、わかりました、はいはい、俺は何も見ません。言いません。聞きません。」
お手上げだと朝陽さんは話を終わらせてくれた。
大人な対応に感謝します。
そんなこんなで治療は終わった。
後は精算だけなんだけど、流石に保険証までは持ち歩いていない俺は、請求書の金額の持ち合わせがなかった。
申し訳ないと落ち込む俺の代わりに結構な金額を祐介さんが払ってくれた。
真一のしでかした事なんだからと言われてしまえば何も言い返せない。
「弘樹くん今回だけじゃないでしょ。まだ何度か通院しないといけないからね。その時は車を出すから心配しないで。少しは大人の僕達を頼りなさい。」
これは、大人の義務を果たすだけだと笑う祐介さんに今回は甘えさせて頂きます。
「お待たせ、運んできたよ。」
「お世話になります。」
初めて会う人なので一応挨拶だけはしたが、祐介さんの軽い言葉に眉をピクリと動かしただけで、視線は真一さんに肩を貸してもらい立つ俺に向けられていた。
「俺に説明をした男は一緒じゃないのか?」
「あぁ、それ俺です。」
「はぁ?怪我人本人だったのか?」
「はい、すみません。」
はぁ、と大きく溜息だけを残して踵を返す男、俺は拒否されたのかと不安になる。
「何やってんだ、早く来いよ。治療するぞ。」
拒否された訳ではなかったようだ。
処置室と書かれた部屋のベッドに横向きで寝かせられた。
止血に使われたベルトとシャツを取り除き、傷口を観察する男、自己紹介もないままに治療に向かったので何と呼べば良いのかも、お礼を言うタイミングも逃していた。
「良い感じに止血出来てるな。何処かで習ったのか?」
俺に問いかけてるんだよな?でも、視線は祐介さんに向けられているんだが?
「それ、本人がしたから僕じゃないよ。」
「そうなのか?凄いな!未成年だよな?」
今度は俺に対しての質問だとわかった。
「はい、中3になります。空手の道場で救護の手引きを読んだだけです。だから素人なんです。」
「そうなのか?充分役目を果たしているぞ。そこの坊ちゃんとは偉い違いだ。」
「もう、朝陽はすぐ僕の事を坊ちゃんって言うんだから。やめてよね。」
今の会話で坊ちゃんが祐介さんだと解ったし、とても仲の良い二人なんだと思った。
「二人はとても仲が良いんですね。朝陽さんっておっしゃるんですね。今日は無理を言ってすみませんでした。こちらの事情で大事にしたくないので助かりました。」
「気にしなくていいよ。俺たちは幼馴染なんだ。生まれた病院から大学まで同じって気持ち悪いだろう。」
話しながらなのに手際の良い処置に安心して任せられると感じた。
それに、話すリズムや声、表情、スムーズな受け答え、全てが心地よい空間を作っている。
「そんなに長い付き合いなんて羨ましいですね。それと、朝陽さんの話し方や声が安心感を与えるんですね。いいなぁ、俺なんか客商売なのに怖がられるばかりで羨ましいです。」
「おい!祐介聞いたか、俺の良さは解る人にはちゃんと解るんだよ。」
豪快に笑う朝陽さんを祐介さんは呆れて溜息をついてる。
「朝陽、笑ってないで処置は終わったのか?」
「麻酔が効いてきたら縫うだけだ。どうだ、感じるか?」
針でツンツンと突いて麻酔の効き具合を俺に確認してくる。
「大丈夫です。効いてるみたいですよ。少しぐらいなら痛くても我慢もできますしね。」
「傷口は小さいから安心しろ。かなり鍛えてるよな、凄い筋肉だよな。体脂肪どれぐらいだ?」
「最近は、8ぐらいだったと思います。普通それぐらいだと思うのですが。」
「祐介、お前はジムにも行っているだろう。どれぐらいだ。」
「何で、僕を比較対象に選ぶんだよ。僕は、21ですけどね、年齢的にまだマシな方だと思うよ。それなら朝陽はどうなの?」
「俺は、12ぐらいだったかな?真一は少し多そうだよな?」
一人だけ話に加わるのを避けている様な気がしていた真一さんが凄く嫌そうな表情をしている。
「僕は皆さんとは体質が違うんです。このぽっちゃりボディが祐介の好みなんでいいんです、僕は。」
「それは解ったからいくらだ?」
ニヤッと笑う朝陽さんと凄く嫌そうな真一さん、なんとなく二人の関係が見えてしまった気がする。
「32です。」
ぼそっと答えた真一さんは不貞腐れた顔で、朝陽さんの向こう脛を思いっきり蹴って揶揄いの報復を果たしていた。
「おい!手加減しろよ。」
「いつも僕を揶揄うからだよ。」
真一さんがえっへんといった感じで腰に手を当て胸を逸らしている姿は、微笑ましく可愛い。仲良しの二人のやりとりは、俺までウキウキと楽しくさせてくれて自然と笑いが溢れていた。
「よし、これで大丈夫かな。綺麗な傷口だ。傷は小さいが中も傷ついているんだから無理はしない事。」
「バイトは良いですか?休めないので、サポーターとかで保護するとかで、バレないようにしたいのですが。」
「バイト先にこの傷バレると不味いのか?それより、この傷誰にやられたんだ。なんか誤魔化されて答えてくれなかったよな。言えない相手なのか?」
「はーい!僕です。」
「真一が教えてくれるってか?」
「違うって、僕が刺したの!」
「はぁ~、お前何やってんだ?」
「ちょっと勘違いして刺しちゃった。」
あまりにも真一さんの無邪気な言いように朝陽さんの表情が怒りモードに変わっていく。マズイと感じた俺は真一さんの真似ではないが、手を上げ軽い感じで空気を変えようと試みた。
「は~い、今回は祐介さんが全面的に悪いので俺は全然気にしてないですから。これくらいの傷、何度も経験済みなんで大丈夫ですから。」
俺の言った内容がまずかったのか、処置をするために上半身裸の俺を検分するような朝陽さんの視線が向けられてしまった。
「何で中学生がヤクザみたいに傷だらけ何だ?さっきは触れないでおこうとは思ったが、やっぱり気になる。その背中の傷は明らかに刀傷だよな。何針縫った?」
「えっと、背中は45ぐらいだったかな?でも、浅い傷だったから平気だったかな?」
「何で自分の事なのに疑問系何だ?祐介、お前は知っていたのか?」
「朝陽、それは今回とは無関係だからね。弘樹くんの個人的な状況というかね。」
「そんなに内緒の話ではないですよ。どちらかと言えば笑える話しなんです。聞きます?」
「聞いてもいいの?僕も少し気になっていたから。聞きたい。」
「では、リクエストに答えて。昔々、別れたセフレの男と偶々会って、久しぶりって話してたら、そこに別れ話で揉めてた相手の男が偶々現れました。その男には俺たちがいちゃついている様に見えたようです。全然関係ない俺なのに、別れ話の原因の浮気相手と勘違いされて、男がナイフを振り回して襲ってきたのです。これはマズイと逃げようと俺はしたのですが、何故かセフレの男が自分も襲われると勘違いしてしまったのです。そしてセフレの男がとった行動が逃がさないように俺に抱きつく事でした。俺はセフレの男を引き離そうと必死で抵抗したのですが、中々に手強くて苦労していました。そんな俺たちが相手の男には、いちゃついている様に見えたみたいです。そして相手の男は益々キレて襲ってきたと。その結果、盾にされた俺はざっくりと背中を襷掛けに斬られてしまったなんて笑える話でした。如何でしたか?笑えませんか?」
「どこが笑えるんだ?」
「他にもそんな感じの沢山ありそう。弘樹くんって巻き込まれ体質なんだね。」
「そうかもしれない。他のも話した方がいいですか?出来れば話すの面倒なんだけど。」
「はぁぁ、わかりました、はいはい、俺は何も見ません。言いません。聞きません。」
お手上げだと朝陽さんは話を終わらせてくれた。
大人な対応に感謝します。
そんなこんなで治療は終わった。
後は精算だけなんだけど、流石に保険証までは持ち歩いていない俺は、請求書の金額の持ち合わせがなかった。
申し訳ないと落ち込む俺の代わりに結構な金額を祐介さんが払ってくれた。
真一のしでかした事なんだからと言われてしまえば何も言い返せない。
「弘樹くん今回だけじゃないでしょ。まだ何度か通院しないといけないからね。その時は車を出すから心配しないで。少しは大人の僕達を頼りなさい。」
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