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第二十五話 甘美の誘惑
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カチカチ・・・・・・
休日、誰もいない部屋にマウスのクリック音が響く。誰にも邪魔されない時間って最高だな!
今日は同人誌の予約と、新刊のラノベの予約と~♪ あと更新されたアニメもチェックしないとな~。
ピンポーン
「ん? 誰か来たか?」
宅配便か? そういえばこの前通販で缶コーヒー、カートン買いしたっけな。
「はいは~い」
「来たよ~! 今日はね――」
目の前に立っていたのは日菜だった。
ガチャ
「何で閉めるの!?」
ドアを閉めた瞬間、ドアに亀裂が入った。
「うわぁ!? ドア破壊して入って来んなよ!」
最近こいつ物破壊しすぎじゃねぇか!? そのたびに私が代わりに全て頭下げてるんだぞ!? しかも破壊したもの弁償してるの全部私だし!
「お前・・・・・・。幼稚園とかで人の家のドアを破壊してはいけませんって習わなかったのか?」
「やだなぁ。そんな常識習うわけ無いでしょ?」
その常識がお前には無いのか。
「で、何しに来たんだ。私はこれから予約するものがたくさんあるから遊んでいる暇は無いぞ」
「え~? せっかく実ちゃんを美味しいスイーツビッフェに連れて行こうと思ったのに」
「私は甘いものが嫌いなんだよ。他のクラスメイトとか生徒会の人誘えば?」
「皆用事があって無理だったよ。それに実ちゃんと一緒に行ったほうが楽しいと思うし!」
お前な・・・・・・、そういうことをいつも恥ずかしげも無く言えるところが本当にずるいぞ・・・・・・。
「分かったよ。準備するから待ってろ」
「結局ジャージなんだ・・・・・・」
「だってジャージいいじゃん。動きやすいし」
私の私服は8割がジャージなのだ。
「他の服とか無いの?」
「喪服と制服。あとはアニメキャラのコスプレ衣装だけだ」
「百歩譲って喪服と制服はいいとして、何でコスプレ衣装があるの!?」
「・・・・・・興味本位で買った」
ちなみにその衣装は私の高身長のせいで合わないので、全部男物だよ。多分通販サイトの人からは『毎度毎度女子キャラの女装をする人』って思われてるのかもな。
「大丈夫だよ。圧が強めのキャラクターのコスプレだったら似合うから」
「馬鹿にしてるのか?」
「スイーツビッフェなんて初めて来たな・・・・・・。そして予想に反して男性客もたくさんいる」
店内には豊富な種類のスイーツや、パスタなどが並んでいる。
「スイーツビッフェが美人な女性客しかいないと思ったら大間違いだよ?」
知らないよ。時間の無駄だからさっさと食べるか。
「? 実ちゃん、何してるの?」
「いや、食券の券売機どこかなって」
「ラーメン屋さんじゃないんだよ!?」
「そうなのか? てっきり一品食べるごとにそれの食券を買うものだと・・・・・・」
「いただきまーす!」
「結構いろんな人がいるんだな」
私はぺペロンチーノを口へ運ぶ。
「流石にジャージで来店するのは前例が無いと思うよ?」
反論できない。
「っ・・・・・・!」
「ん? どうした? しかめっ面して」
「いや・・・・・・。なんでもないよ」
そう言い、日菜はチーズケーキを口へ運ぶ。
「いっっっっ!」
日菜は頬を押さえ、涙を流した。
「お前、口あけろ」
「な、何でかな?」
「さっさと口の中見せろ」
「は、はい!」
日菜は口を大きく開ける。そこまで大きく開けろとは言ってない。あときれいな歯並びしてるな。どうでもいいけど。
「・・・・・・虫歯じゃねえかよ。何でここまでほったらかしておいたんだよ」
「自然治癒すると思って」
虫歯のある人って大体そう言うんだな。
「歯医者行くぞ。金は払っておくから先に店出て待ってろ」
私は日菜の残した大量のスイーツを食べる。・・・・・・正直美味しくない。でも残したら失礼なので我慢して口へ運ぶ。
「おかしいなぁ。毎日歯磨き欠かさずやってきたのに」
デパートを後にし、歯医者へと向かう。
「虫歯はちゃんと歯を磨いていてもなってしまうこともあるからな。なってしまった以上ちゃんと治すぞ」
「それはいいんだけど、いつまで手を繋いでるの?」
「!」
あわてて手を離す。無意識に手を繋いでいたのか私は・・・・・・
「くぅ~・・・・・・。ものすごく痛い」
「お前殴られたりする痛みには強いくせに、歯の痛みには弱いのか?」
しかし、虫歯の痛みは直接神経に来るからな。日菜が痛がる理由も分かる気がする。
私虫歯なったこと無いけど。
「でもよかったよ。虫歯になったのが乳歯で」
「は?」
「私まだ歯が全部生え変わってないんだよね。この前も歯が抜けたし」
この年になってまだ乳歯があるのか!? てっきり全部永久歯に生え変わってると思ってたぞ!
「それならなおさら問題だな。乳歯の虫歯は永久歯にも影響するからさっさと治さないとな」
なんだかんだ言いつつ到着した。
「はい。それではあちらに座ってお待ちください」
受付の指示を受け、私たちは席に座る。
「何で保険証持ってこなかったんだよ。おかげで私が全額負担するはめになるじゃないか!」
「だって歯医者に行くなんて考えてなかったんだもん」
「保険証くらい常に持ち運んどけ」
「そうします・・・・・・」
「神楽さーん」
若い男性が日菜を呼んだ。
「ほれ、呼ばれたぞ。行って来い」
「はい・・・・・・」
戦場に行く息子を見送るような感じで、日菜を見送った。絶対、生きて帰って来いよ!
待ち時間が暇なので、スマホゲームをはじめる。今はコラボなどのイベントはやっていないので、金を稼ぐことに集中する。
そのとき、隣に誰かが座った。
「あら? 秋雨さん」
「委員長」
私の隣に座ったのは委員長だった。相変わらず髪の結い方のセンスがすごい。どこかのファンタジー小説に出てきそうな髪型だよ。
「委員長も虫歯か?」
「失礼な! 定期健診ですよ。ついでに睡歌も一緒に連れてきました」
委員長に膝枕してもらいながら眠っている。羞恥心とか無いのか?
「ここでも寝るのか・・・・・・」
「秋雨さんも定期健診ですか?」
「いや、私は連れが虫歯になったから付き添いで来た」
「日菜さんですか。本当にあなたたちは仲がいいのですね」
委員長はにこりと微笑んだ。
「あんたたちも仲いいだろ」
「私たちは・・・・・・、睡歌は私がいないと生きていけないので。私がいないとまともに食事すら取りませんから。何度栄養失調で病院に運び込まれたことか」
睡歌が完全にヒモ女になってるな。
「もう慣れましたけどね。幼馴染ですし、この子のことは大体分かります」
「確か幼稚園からの付き合いだっけ? 幼稚園のときはどんな感じだったんだ?」
委員長は苦笑いを浮かべながら話す。なんだか怖い。
「幼稚園の頃から寝てましたよ。正直「幼稚園に通わせてる意味あるの?」ってぐらい寝てましたね。小学生のときも居眠りばかりでしたね。先生方からは問題児扱いされてましたよ」
まぁ・・・・・・、ずっと寝てるんだからな。
「修学旅行は私とペアを組んだのですが、ずっと睡歌をおんぶしてましたよ。ホテルに置いて行くわけにも行きませんので・・・・・・。つまりずっと寝ていたってことです」
「お疲れ様・・・・・・」
「起きているときは自分で食べますが、寝ているときはお風呂に入れたり、食事の世話をしたり。私は介護職員ですか!? それでも睡歌が死ぬのは嫌なので続けますけど」
「あんた、ダメ男には気をつけろよ・・・・・・?」
「あ、はい。何故急にそれを?」
「あんたの性格からだよ」
将来ダメな男と結婚して、手取り足取り世話してそうだな・・・・・・。将来が心配だぞ、委員長。
「私たちも仲がいいとよく言われるのですが、実際に喋るのはなかなか無いですね」
「そりゃあずっと寝てるからな。会話する暇なんて無いか」
「睡歌の眠気と睡眠の深さは尋常じゃないですよ。エナジードリンクを10本飲ませても平気で眠りますし、耳元でドラムを叩いても起きません」
前回日菜、ゆすって起こしたけどあれは何なの?
「多分日菜さんの揺さぶり方が強かったからではないでしょうか。そうでもない限り絶対にあの子は起きません」
「委員長も大変だな」
私たちが話していると、治療室から日菜が出てきた。
「終わったのか?」
「もう痛くないよ! あれ、委員長何でいるの? それに睡歌ちゃんも」
「定期健診です。本当にあなたたちは似てますね・・・・・・」
「睡歌さーん、どうぞ」
「私たちの番ですね。それではまた学校で」
そう言うと、委員長は睡歌をおんぶし、治療室へと向かった。
休日、誰もいない部屋にマウスのクリック音が響く。誰にも邪魔されない時間って最高だな!
今日は同人誌の予約と、新刊のラノベの予約と~♪ あと更新されたアニメもチェックしないとな~。
ピンポーン
「ん? 誰か来たか?」
宅配便か? そういえばこの前通販で缶コーヒー、カートン買いしたっけな。
「はいは~い」
「来たよ~! 今日はね――」
目の前に立っていたのは日菜だった。
ガチャ
「何で閉めるの!?」
ドアを閉めた瞬間、ドアに亀裂が入った。
「うわぁ!? ドア破壊して入って来んなよ!」
最近こいつ物破壊しすぎじゃねぇか!? そのたびに私が代わりに全て頭下げてるんだぞ!? しかも破壊したもの弁償してるの全部私だし!
「お前・・・・・・。幼稚園とかで人の家のドアを破壊してはいけませんって習わなかったのか?」
「やだなぁ。そんな常識習うわけ無いでしょ?」
その常識がお前には無いのか。
「で、何しに来たんだ。私はこれから予約するものがたくさんあるから遊んでいる暇は無いぞ」
「え~? せっかく実ちゃんを美味しいスイーツビッフェに連れて行こうと思ったのに」
「私は甘いものが嫌いなんだよ。他のクラスメイトとか生徒会の人誘えば?」
「皆用事があって無理だったよ。それに実ちゃんと一緒に行ったほうが楽しいと思うし!」
お前な・・・・・・、そういうことをいつも恥ずかしげも無く言えるところが本当にずるいぞ・・・・・・。
「分かったよ。準備するから待ってろ」
「結局ジャージなんだ・・・・・・」
「だってジャージいいじゃん。動きやすいし」
私の私服は8割がジャージなのだ。
「他の服とか無いの?」
「喪服と制服。あとはアニメキャラのコスプレ衣装だけだ」
「百歩譲って喪服と制服はいいとして、何でコスプレ衣装があるの!?」
「・・・・・・興味本位で買った」
ちなみにその衣装は私の高身長のせいで合わないので、全部男物だよ。多分通販サイトの人からは『毎度毎度女子キャラの女装をする人』って思われてるのかもな。
「大丈夫だよ。圧が強めのキャラクターのコスプレだったら似合うから」
「馬鹿にしてるのか?」
「スイーツビッフェなんて初めて来たな・・・・・・。そして予想に反して男性客もたくさんいる」
店内には豊富な種類のスイーツや、パスタなどが並んでいる。
「スイーツビッフェが美人な女性客しかいないと思ったら大間違いだよ?」
知らないよ。時間の無駄だからさっさと食べるか。
「? 実ちゃん、何してるの?」
「いや、食券の券売機どこかなって」
「ラーメン屋さんじゃないんだよ!?」
「そうなのか? てっきり一品食べるごとにそれの食券を買うものだと・・・・・・」
「いただきまーす!」
「結構いろんな人がいるんだな」
私はぺペロンチーノを口へ運ぶ。
「流石にジャージで来店するのは前例が無いと思うよ?」
反論できない。
「っ・・・・・・!」
「ん? どうした? しかめっ面して」
「いや・・・・・・。なんでもないよ」
そう言い、日菜はチーズケーキを口へ運ぶ。
「いっっっっ!」
日菜は頬を押さえ、涙を流した。
「お前、口あけろ」
「な、何でかな?」
「さっさと口の中見せろ」
「は、はい!」
日菜は口を大きく開ける。そこまで大きく開けろとは言ってない。あときれいな歯並びしてるな。どうでもいいけど。
「・・・・・・虫歯じゃねえかよ。何でここまでほったらかしておいたんだよ」
「自然治癒すると思って」
虫歯のある人って大体そう言うんだな。
「歯医者行くぞ。金は払っておくから先に店出て待ってろ」
私は日菜の残した大量のスイーツを食べる。・・・・・・正直美味しくない。でも残したら失礼なので我慢して口へ運ぶ。
「おかしいなぁ。毎日歯磨き欠かさずやってきたのに」
デパートを後にし、歯医者へと向かう。
「虫歯はちゃんと歯を磨いていてもなってしまうこともあるからな。なってしまった以上ちゃんと治すぞ」
「それはいいんだけど、いつまで手を繋いでるの?」
「!」
あわてて手を離す。無意識に手を繋いでいたのか私は・・・・・・
「くぅ~・・・・・・。ものすごく痛い」
「お前殴られたりする痛みには強いくせに、歯の痛みには弱いのか?」
しかし、虫歯の痛みは直接神経に来るからな。日菜が痛がる理由も分かる気がする。
私虫歯なったこと無いけど。
「でもよかったよ。虫歯になったのが乳歯で」
「は?」
「私まだ歯が全部生え変わってないんだよね。この前も歯が抜けたし」
この年になってまだ乳歯があるのか!? てっきり全部永久歯に生え変わってると思ってたぞ!
「それならなおさら問題だな。乳歯の虫歯は永久歯にも影響するからさっさと治さないとな」
なんだかんだ言いつつ到着した。
「はい。それではあちらに座ってお待ちください」
受付の指示を受け、私たちは席に座る。
「何で保険証持ってこなかったんだよ。おかげで私が全額負担するはめになるじゃないか!」
「だって歯医者に行くなんて考えてなかったんだもん」
「保険証くらい常に持ち運んどけ」
「そうします・・・・・・」
「神楽さーん」
若い男性が日菜を呼んだ。
「ほれ、呼ばれたぞ。行って来い」
「はい・・・・・・」
戦場に行く息子を見送るような感じで、日菜を見送った。絶対、生きて帰って来いよ!
待ち時間が暇なので、スマホゲームをはじめる。今はコラボなどのイベントはやっていないので、金を稼ぐことに集中する。
そのとき、隣に誰かが座った。
「あら? 秋雨さん」
「委員長」
私の隣に座ったのは委員長だった。相変わらず髪の結い方のセンスがすごい。どこかのファンタジー小説に出てきそうな髪型だよ。
「委員長も虫歯か?」
「失礼な! 定期健診ですよ。ついでに睡歌も一緒に連れてきました」
委員長に膝枕してもらいながら眠っている。羞恥心とか無いのか?
「ここでも寝るのか・・・・・・」
「秋雨さんも定期健診ですか?」
「いや、私は連れが虫歯になったから付き添いで来た」
「日菜さんですか。本当にあなたたちは仲がいいのですね」
委員長はにこりと微笑んだ。
「あんたたちも仲いいだろ」
「私たちは・・・・・・、睡歌は私がいないと生きていけないので。私がいないとまともに食事すら取りませんから。何度栄養失調で病院に運び込まれたことか」
睡歌が完全にヒモ女になってるな。
「もう慣れましたけどね。幼馴染ですし、この子のことは大体分かります」
「確か幼稚園からの付き合いだっけ? 幼稚園のときはどんな感じだったんだ?」
委員長は苦笑いを浮かべながら話す。なんだか怖い。
「幼稚園の頃から寝てましたよ。正直「幼稚園に通わせてる意味あるの?」ってぐらい寝てましたね。小学生のときも居眠りばかりでしたね。先生方からは問題児扱いされてましたよ」
まぁ・・・・・・、ずっと寝てるんだからな。
「修学旅行は私とペアを組んだのですが、ずっと睡歌をおんぶしてましたよ。ホテルに置いて行くわけにも行きませんので・・・・・・。つまりずっと寝ていたってことです」
「お疲れ様・・・・・・」
「起きているときは自分で食べますが、寝ているときはお風呂に入れたり、食事の世話をしたり。私は介護職員ですか!? それでも睡歌が死ぬのは嫌なので続けますけど」
「あんた、ダメ男には気をつけろよ・・・・・・?」
「あ、はい。何故急にそれを?」
「あんたの性格からだよ」
将来ダメな男と結婚して、手取り足取り世話してそうだな・・・・・・。将来が心配だぞ、委員長。
「私たちも仲がいいとよく言われるのですが、実際に喋るのはなかなか無いですね」
「そりゃあずっと寝てるからな。会話する暇なんて無いか」
「睡歌の眠気と睡眠の深さは尋常じゃないですよ。エナジードリンクを10本飲ませても平気で眠りますし、耳元でドラムを叩いても起きません」
前回日菜、ゆすって起こしたけどあれは何なの?
「多分日菜さんの揺さぶり方が強かったからではないでしょうか。そうでもない限り絶対にあの子は起きません」
「委員長も大変だな」
私たちが話していると、治療室から日菜が出てきた。
「終わったのか?」
「もう痛くないよ! あれ、委員長何でいるの? それに睡歌ちゃんも」
「定期健診です。本当にあなたたちは似てますね・・・・・・」
「睡歌さーん、どうぞ」
「私たちの番ですね。それではまた学校で」
そう言うと、委員長は睡歌をおんぶし、治療室へと向かった。
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