巻き込まれて気づけば異世界 ～その配達員器用貧乏にて～

～ダンジョン～ 迷宮ってどんなだろう？

次は何をやってみよう。

 あ～、やっぱこの時がきてしまいましたか。あれでしょ？  ちょっと在庫貯まってきたとかでしょ？

「ちょっと在庫が貯まってきちまってな。お前１人で普通の３から４パーティー分は納品してたからなここ毎日。

滅多に見たことないが薬草の納品はしばらく休みになった。まぁ少し休めばまた需要は出るからその時にはまた頼むわ。」

はい、正解でした。

まぁ草だからな、どんな保存方法してるのか知らないが草自体の劣化は薬の品質にも関わりそうだしな。しょうがない。

「あ、そうだ。お前のカード更新できるだろうからちょっと貸してみろ。」

俺は言われるままにカードを渡す。おっちゃんはカードを謎マシンに通すとすぐ返してきた。

「確認してみろ。ランク上がってるはずだ。」

俺はカードを見てみると

解体鑑定Ｅ→Ｄ(草素材Ｄ、解体能力Ｅ＋)
生産Ｅ→Ｄ(薬作成Ｄ、鉄精製○)

と変更されていた。鉄の塊を売った時も確かにありました。まさかそれまで評価されているとは…

「一応説明しとくか。素材関係のウチでは草素材の定期的な納品とまだ兎しか見てないが解体の適切さ、丁寧さを評価してランクアップ。

生産のほうは需要のソコソコある薬の作成。またその効果を持つ薬を作れる唯一の人物であること。

鉄の方はコチラでも見せてもらったが不純物の少ない良い鉄を作り出してる。これが評価されランクアップだ。」

いやぁ…  草と解体については俺のコチラへ来てからの能力の評価だから素直に頂いておこう。草増やすのも俺の能力だしな。

ただなぁ…  薬はちょっとしたおふざけからできたんだよな。よく物語とかであるじゃん？  傷口に酒をブファってやるやつ。なら酒で作っちまえばいいんじゃね？  と思って手持ちにあったアルコール度数９５％のアイツを使って作ったんだよな… 。

何でそんなの持ってたかって？  そんなん飲もうと思って買ってそのまま置き去りだったからだよ。ちょっと早めの物忘れがきてたんでしょ。だが今はそれがありがたい。

鉄の方もなぁ…  多分あまりに溶けるの遅くて魔法でこう『もっと熱くなれよ！』ってやったせいだと思うんだよなぁ。まぁそれが良い成果になったのならそれはそれでよしだ。(どうせ温度あげたおかげで早さだけではなく不純物除去にもなったんだろ)

まぁ色々思うことはあったがお礼を言ってその場から離れる。さて今日から何をしようかなぁ…