巻き込まれて気づけば異世界 ～その配達員器用貧乏にて～

～ギルド～ 新しい世界でも働かなきゃ！

巻き込まれ組(２人)の本当の能力

 俺はため息をつきながら、自分の能力を書き出した。


名前：シン・タナカ
年齢：２０(３６)
職業：
得意属性：なんでも
称号：≪巻き込まれた者≫ ≪超絶！器用貧乏≫
生命力：Ｓ
精神力：Ｓ
力：Ｓ
魔力：Ｓ
体力：Ｓ
器用：ＳＳＳ
速さ：Ｓ
精神：Ｓ
運：Ｄ

技能：≪無限収納≫≪複製≫ ≪能力偽装隠蔽≫ ≪鑑定解析≫ ≪気配察知Ｓ≫


何か増えてるって？ 気にするな。


「これは…、確かに隠さなきゃ不味いやつですね。ちなみにこちらはこんな感じです。」


名前：アヤメ・ハセガワ
年齢：２０(３３)
職業：
得意属性：全
称号：≪巻き込まれた者≫ 
生命力：Ａ
精神力：Ｓ
力：Ｂ
魔力：Ｓ
体力：Ｂ
器用：Ａ
速さ：Ｂ
精神：Ｓ
運：Ｓ

技能：≪異次元収納≫ ≪能力偽装隠蔽≫ ≪鑑定≫ ≪超豪運≫≪超直感≫≪神の力による制約≫


「まぁ、何て言うか…、お互い様だな。運分けてくれよ。もうギャンブラーで生きていけよ。」

俺は、あやめに向かってそう言った。




「私としては、気になるのはこの技能ですね。」

そう言いながら、ペン先で複製を突っつく。やっぱりそうですよね。

俺は何も言わず右手にビール缶を持つと複製を使用。左手に同じものが現れた。

「それだと解りにくいです。」と、あやめが取り出したのは、こちらに来たとき着ていた服(上)。俺はそれに触れると、左手に同じものをだす。

「その技能、ちょっと酷すぎません？。」

あやめはそう言いながらも「これもできますか？。」と小物入れを取り出した。

そう言えばこんな風に入れ物に入ってるのを複製したことはなかったな。そんなことを考えながら複製してみる。ん？何だか多目に力を持ってかれた気がする。

できあがった小物入れをあやめに渡して中身を見てもらうと、中もしっかり複製されているようだった。

あやめから「もう１０個ほどできますか？。」と言われたので、ポンポンと出してみた。なんだか疲れたよ。

あやめに技能に関しては、もう感覚的なもので確かめるも何もないと思った。一応じゃんけんはしてみた。

１０連続で負けた。




「まあ、お互いに楽に生きられる技能はありそうだけど、明日からはちゃんと仕事しようかと思ってるんだが？。」

と、あやめに聞いてみると、

「まぁ、最初から楽してちゃダメですよね。それでいいと思いますよ。」

と、返してきた。

「それじゃあ、当初の問題は…。」

俺はそう言いながらドアに近付くと一気に開ける。




すると中に３人転がって入ってきた。