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14-1.欲しい ★
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ルーカスは、とろけるほど優しくシェルを抱いた。
絹にでも触れるようにシェルの白い素肌を愛撫し、唇を落とした。時折きつく吸い上げ、自身のものである証を残す。ヒリつく痛みが、それもまた嬉しかった。
トビーに傷つけられた部分はもう傷痕も残っていなかったが、母犬が子犬を舐めてやるようにルーカスが丁寧に舌を這わせる。
「ご主人様……あっ」
「どうした?」
いたずらっぽく笑うルーカスに、シェルは膝を擦り合わせる。
既に露わにされている下半身のそれは首をもたげているのに、放って置かれたままだ。偶然のように触れられると、堪らなく腰が疼いた。
「何をしてほしいんだ?」
「え……あ……」
「言えるだろ。俺にどうしてほしい」
「どう、って……」
わかっているくせに。しかし、シェルの口から言わない限り何もする気はないようだった。
シェルは腕で赤らむ顔を隠し、か細い声で伝える。
「触って、ください……っああ」
厚い掌に陰茎を握られる。触れられただけでイッてしまいそうだった。ルーカスに擦られる動きに合わせるように、声が漏れる。
「あっあっ、は……、んあっ」
先端が熱い粘膜に包まれた。下を見ると、ルーカスがシェルのそれを咥えている。
「や、やだっ、ご主人様……そんな、ダメですっ」
チロチロと舌で先端をくすぐられると、つま先が引きつる。感じたことのない甘い刺激に脳が痺れた。奥まで咥えられ、窄めた唇で上下される。
「あ……あっ、や、だめ……ご主人様、ほんとに……」
「出していいぞ、飲んでやる」
「え……やぁ、いや……は、う」
極まったそれの裏筋に舌を這わせられれば、熱いものがこみ上げてくる。
「は……あぁっ、んん……や、あ、ああーー」
ルーカスの口腔に熱い白濁を放つ。ルーカスがごくりと飲み下して口を拭った。
信じられない思いで身体が熱くなる。
「なんだ? ご主人様に飲んでもらえて嬉しくないのか」
「恥ずかし、い……」
顔を覆うシェルの耳に「かわいい」と囁かれる。
白銀の耳まで赤く染め、身体を倒して背を向けるとルーカスに笑われる。
「続き、していいか?」
「え、待っ……」
そんな制止に聞く耳を持たず、ルーカスはシェルの両脚を割った。こんな格好は、何度されても羞恥心に襲われる。
「ん……っ」
ヒヤッとしたものを纏ったルーカスの指が、秘部に触れる。
「冷たかったか? すぐにぬるくなる」
冷たい潤滑ゼリーはルーカスの指でナカへと押し込まれ、馴染ませるように擦り付けられた。ぐぽぐぽと卑猥な音を立てながら、徐々にシェルのそこはルーカスの指を受け入れていく。
「あ……は、ぁ、ああっ」
「痛くはないだろ」
もう何度も慣らされているからか、すんなりと一本二本と指を増やされていく。
ナカで指を動かされ、内壁を広げられると溜まらなくなる。鉤状に曲げた指でぐるりと掻き回されれば、背が弓なりに仰け反る。
「ああっ、や……それ、だめぇ」
恥ずかしい反応を見せる度、ルーカスが愛おしげに見つめてくる。自分の反応で主人を喜ばせていると思うと、恥ずかしさと同じくらい喜びも感じられた。
「だいぶナカが解れてきたみたいだな」
「ふ、あ……」
指を抜かれ、ルーカスがスラックスのベルトに手を掛ける。
「シェル、俺が欲しいか?」
「……っ」
「俺はお前が欲しい。もうどこにもやりたくない」
シェルよりも大きく、逞しいはずのルーカスが何故か消え入りそうに見えた。
かつて、少年だったルーカスもこんな表情をしていた。あの頃、もっと強引にでも彼の傍にいてあげたら、何かが変わったのかもしれない。
戻ることはできない過去に思いを馳せ、ルーカスを安心させるように頷いた。
「欲しいです。僕も、ご主人様が……ああっ」
絹にでも触れるようにシェルの白い素肌を愛撫し、唇を落とした。時折きつく吸い上げ、自身のものである証を残す。ヒリつく痛みが、それもまた嬉しかった。
トビーに傷つけられた部分はもう傷痕も残っていなかったが、母犬が子犬を舐めてやるようにルーカスが丁寧に舌を這わせる。
「ご主人様……あっ」
「どうした?」
いたずらっぽく笑うルーカスに、シェルは膝を擦り合わせる。
既に露わにされている下半身のそれは首をもたげているのに、放って置かれたままだ。偶然のように触れられると、堪らなく腰が疼いた。
「何をしてほしいんだ?」
「え……あ……」
「言えるだろ。俺にどうしてほしい」
「どう、って……」
わかっているくせに。しかし、シェルの口から言わない限り何もする気はないようだった。
シェルは腕で赤らむ顔を隠し、か細い声で伝える。
「触って、ください……っああ」
厚い掌に陰茎を握られる。触れられただけでイッてしまいそうだった。ルーカスに擦られる動きに合わせるように、声が漏れる。
「あっあっ、は……、んあっ」
先端が熱い粘膜に包まれた。下を見ると、ルーカスがシェルのそれを咥えている。
「や、やだっ、ご主人様……そんな、ダメですっ」
チロチロと舌で先端をくすぐられると、つま先が引きつる。感じたことのない甘い刺激に脳が痺れた。奥まで咥えられ、窄めた唇で上下される。
「あ……あっ、や、だめ……ご主人様、ほんとに……」
「出していいぞ、飲んでやる」
「え……やぁ、いや……は、う」
極まったそれの裏筋に舌を這わせられれば、熱いものがこみ上げてくる。
「は……あぁっ、んん……や、あ、ああーー」
ルーカスの口腔に熱い白濁を放つ。ルーカスがごくりと飲み下して口を拭った。
信じられない思いで身体が熱くなる。
「なんだ? ご主人様に飲んでもらえて嬉しくないのか」
「恥ずかし、い……」
顔を覆うシェルの耳に「かわいい」と囁かれる。
白銀の耳まで赤く染め、身体を倒して背を向けるとルーカスに笑われる。
「続き、していいか?」
「え、待っ……」
そんな制止に聞く耳を持たず、ルーカスはシェルの両脚を割った。こんな格好は、何度されても羞恥心に襲われる。
「ん……っ」
ヒヤッとしたものを纏ったルーカスの指が、秘部に触れる。
「冷たかったか? すぐにぬるくなる」
冷たい潤滑ゼリーはルーカスの指でナカへと押し込まれ、馴染ませるように擦り付けられた。ぐぽぐぽと卑猥な音を立てながら、徐々にシェルのそこはルーカスの指を受け入れていく。
「あ……は、ぁ、ああっ」
「痛くはないだろ」
もう何度も慣らされているからか、すんなりと一本二本と指を増やされていく。
ナカで指を動かされ、内壁を広げられると溜まらなくなる。鉤状に曲げた指でぐるりと掻き回されれば、背が弓なりに仰け反る。
「ああっ、や……それ、だめぇ」
恥ずかしい反応を見せる度、ルーカスが愛おしげに見つめてくる。自分の反応で主人を喜ばせていると思うと、恥ずかしさと同じくらい喜びも感じられた。
「だいぶナカが解れてきたみたいだな」
「ふ、あ……」
指を抜かれ、ルーカスがスラックスのベルトに手を掛ける。
「シェル、俺が欲しいか?」
「……っ」
「俺はお前が欲しい。もうどこにもやりたくない」
シェルよりも大きく、逞しいはずのルーカスが何故か消え入りそうに見えた。
かつて、少年だったルーカスもこんな表情をしていた。あの頃、もっと強引にでも彼の傍にいてあげたら、何かが変わったのかもしれない。
戻ることはできない過去に思いを馳せ、ルーカスを安心させるように頷いた。
「欲しいです。僕も、ご主人様が……ああっ」
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