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8 至福の時
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ヴィクトルが、また笑う。今度はサディスティックな笑みだった。
「お仕置き、と言っただけなのに。期待しすぎですよ」
チラリと下方へ視線を送られて、フェルナンは赤くなった。フェルナンの腰回りを覆っているタオルは、緩やかに盛り上がっていて、誤魔化しようも無い。
「未来のレスティリア国王は、大変いやらしい躰をお持ちですね」
「――! それは……」
「違うとでも? では、証明してもらいましょうか。『タオルを取りなさい』」
コマンドをもらえて嬉しい思いと、恥ずかしい気持ちとが交錯する。だが、言いつけには従わなければいけない。おずおずとタオルを取り去れば、フェルナンの果実はしっかりと存在を主張していて、ヴィクトルはくっくっと笑った。
「違わなかったようですね」
「……」
「ですが……、もう少し証明していただく必要がありそうだ」
嫌な予感がした。ヴィクトルが、浴槽を指す。
「『縁に手を突いて、こちらへお尻を向けなさい』」
かあっと、顔が熱くなる。要するに、全てが丸見えになるポーズだ。
(でも、これは罰だから)
言われた通りの体勢を取り、ヴィクトルの方へ尻を突き出す。すると、鋭い声が響いた。
「『もっと脚を広げて』」
同時に、軽く尻を叩かれる。スパンキング、というほどの強さは無い。王子を傷つけまいという理性を、ヴィクトルは常に保持しているようだった。
「そう……、よくできましたね。偉いですよ」
指示通りに開脚すれば、賞賛の言葉がかけられた。温かいものが、胸に広がる。だが、それは束の間だった。
「――あうっ……!」
ヴィクトルの指が、フェルナンの尻の狭間に侵入してきたのだ。先ほど髪に用いたオイルでも使ったのか、ほどよく濡れている。
「ああン! あっ、ああっ――……!」
昨夜もプレイをしたせいか、フェルナンのそこは、恥ずかしいくらいにすんなりとヴィクトルの指を飲み込んだ。オイルらしき効果も手伝って、指は、あっという間にフェルナンの敏感な部分をとらえた。
「いやぁ、ヴィクトル、もうっ……」
もはや恥も外聞も無く、フェルナンは腰を振ってもだえた。感じる部分を巧みに擦られれば、目には涙がにじんでくる。性器はすでに、腹に着かんばかりに反り返っていた。
「本当に、淫らでいらっしゃる……。恥ずかしくはないのですか? 次期国王ともあろうお方が、こんなお姿をさらして」
そうさせたのはヴィクトルだというのに、彼は嘲るように囁く。その間も、指は蠢き続ける。いつの間にやら、二本に増えていた。
「ふふ。イキたそうですね」
ヴィクトルの空いた手が、張り詰めきったフェルナンのものを、からかうようにひと撫でする。次の瞬間、シャラリという音がした。
「でも、まだダメですよ」
フェルナンの眼前に、細いチェーンが垂らされる。ヴィクトルの首にかかっていたものだ。
(まさか……)
そのまさかだった。ヴィクトルは、見せつけるようにそれを数回揺らすと、フェルナンの果実をとらえた。鎖で、根元を縛めていく。
「お仕置き、と言っただけなのに。期待しすぎですよ」
チラリと下方へ視線を送られて、フェルナンは赤くなった。フェルナンの腰回りを覆っているタオルは、緩やかに盛り上がっていて、誤魔化しようも無い。
「未来のレスティリア国王は、大変いやらしい躰をお持ちですね」
「――! それは……」
「違うとでも? では、証明してもらいましょうか。『タオルを取りなさい』」
コマンドをもらえて嬉しい思いと、恥ずかしい気持ちとが交錯する。だが、言いつけには従わなければいけない。おずおずとタオルを取り去れば、フェルナンの果実はしっかりと存在を主張していて、ヴィクトルはくっくっと笑った。
「違わなかったようですね」
「……」
「ですが……、もう少し証明していただく必要がありそうだ」
嫌な予感がした。ヴィクトルが、浴槽を指す。
「『縁に手を突いて、こちらへお尻を向けなさい』」
かあっと、顔が熱くなる。要するに、全てが丸見えになるポーズだ。
(でも、これは罰だから)
言われた通りの体勢を取り、ヴィクトルの方へ尻を突き出す。すると、鋭い声が響いた。
「『もっと脚を広げて』」
同時に、軽く尻を叩かれる。スパンキング、というほどの強さは無い。王子を傷つけまいという理性を、ヴィクトルは常に保持しているようだった。
「そう……、よくできましたね。偉いですよ」
指示通りに開脚すれば、賞賛の言葉がかけられた。温かいものが、胸に広がる。だが、それは束の間だった。
「――あうっ……!」
ヴィクトルの指が、フェルナンの尻の狭間に侵入してきたのだ。先ほど髪に用いたオイルでも使ったのか、ほどよく濡れている。
「ああン! あっ、ああっ――……!」
昨夜もプレイをしたせいか、フェルナンのそこは、恥ずかしいくらいにすんなりとヴィクトルの指を飲み込んだ。オイルらしき効果も手伝って、指は、あっという間にフェルナンの敏感な部分をとらえた。
「いやぁ、ヴィクトル、もうっ……」
もはや恥も外聞も無く、フェルナンは腰を振ってもだえた。感じる部分を巧みに擦られれば、目には涙がにじんでくる。性器はすでに、腹に着かんばかりに反り返っていた。
「本当に、淫らでいらっしゃる……。恥ずかしくはないのですか? 次期国王ともあろうお方が、こんなお姿をさらして」
そうさせたのはヴィクトルだというのに、彼は嘲るように囁く。その間も、指は蠢き続ける。いつの間にやら、二本に増えていた。
「ふふ。イキたそうですね」
ヴィクトルの空いた手が、張り詰めきったフェルナンのものを、からかうようにひと撫でする。次の瞬間、シャラリという音がした。
「でも、まだダメですよ」
フェルナンの眼前に、細いチェーンが垂らされる。ヴィクトルの首にかかっていたものだ。
(まさか……)
そのまさかだった。ヴィクトルは、見せつけるようにそれを数回揺らすと、フェルナンの果実をとらえた。鎖で、根元を縛めていく。
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