クジを引いたら幼馴染と異世界に来て能力身につけた

ディオス編

最後の悪あがき

「くそったれが!! 」

　ジレンは自らの力の無さに悔しさで一杯だった。グレンザーも黙っているしか出来なかった。謎の緑球体とアンノウンという次元の違う状態にジレンは立ち尽くしか出来ないでいた。

「俺は、エレメントだった人間なのに....この状態は何なんだ 」

　ジレンはこれまでの事を振り返っていた。昇と希良梨に出会ってから今までの事を振り返り濃い記憶が蘇っていく。そこにあるのは後悔ではなく、一つの決意だった。

「昇も、希良梨も....だったら、俺しかいねぇもんな 」

　ジレンは全身を炎に纏い火だるま状態になる。その状態で飛び上がり緑の球体に向かって直進する。

「俺も、やるだけのことはやってから死ぬ!! 」

　緑の球体から出る蔓をジレンは燃やしながら突進していく。ジレンの特攻を見たアンノウンは余裕の笑みを崩す。

「まずい。この炎は....」

「うおおおおおおおっ!! 燃えてしまえええっ!! 」

　ジレンに向かう蔓は全て灰になる。とうとうジレンは球体の中心にぶつかる事に成功した。炎の気温を上げてジレンは球体を燃やしていく。

　それを見たグレンザーも勝利を確信していたが大量の蔓が昇を包み込み炎は消化されジレンも吸収されてしまったのだ。