ライフ

長山月

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出会いと別れ

プロローグ

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わからない───




 わからない。

 何をすればいいのか、わからない。

 どうやって生きていくのか、わからない。

 どうしてみんな「センソウ」をするのか、わからない。

 私には、「カゾク」がいない。

 私には、「トモダチ」がいない。

 私には、何もない。


 「ど、うしたらい、いの」

 ある日、私はいるかも分からない誰かにそう問いかけた。そこは、雪が降り積る野原で周りには、汚い格好をした子供たちが辺りを歩いている。すると

 「───戦え。人を殺せばそいつは死ぬが、お前は生きられる。」

 「え」

 どこから私の声が聞こえたのか。帽子を深く被り藍色の髪をした男が私にそう言った。そして、

 その言葉を私はずっと覚えていた。


『タタカウ』。それをすれば私もみんなと同じようになれる。

『タタカウ』それは私を強くした。
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