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1.その婚約破棄、ちょっとお待ちなさい
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「その婚約破棄、ちょっとお待ちなさい」
まーたオリガ公爵令嬢のおせっかいが始まったぞ。
周囲の生徒は半ばワクワク、半ばハラハラしながら行方を見守る態勢を整えた。円陣である。
円陣の中には四人の男女。
「クインシー子爵令息、そなたはロザリー子爵令嬢と婚約破棄し、新たにシェリー男爵令嬢と婚約する、それで間違いはないか?」
「……はい」
うなだれて小さな声でつぶやくクインシー子爵令息。
「それは両家の当主の許可を取った上でのことか?」
「……いいえ」
さらにうなだれるクインシー子爵令息。うなだれすぎて鼻がボタンにつきそうだ。
パチン、オリガ公爵令嬢は白いたおやかな手に優美な扇子を打ちつける。
「話になりませんね。貴族の婚約は契約であり、両家の当主が決めたことは、例え当事者であろうと勝手に変えることは許されぬ。それを許せば貴族社会はガタガタになり、王国の結束が揺らぎましょうぞ」
パチン パチン パチン
「クインシー子爵令息、そなた陛下の治世に意を唱える気ではあるまいの?」
「いいいいいいいえ、そのような、滅相もございません」
クインシー子爵令息は真っ青になって地面に崩れ落ちた。
「それではこの婚約破棄、このオリガが預かりましょう。追って両家の当主と話をつけるゆえ、そなたらは屋敷で待て。解決するまで登園はならぬ」
クインシー子爵令息はただカクカクとうなずくばかり。
「さて、ロザリー子爵令嬢……。こたびはとんだことであったな。そなたの心中察してあまりあるが、このような衆人環視の場では話もできぬ。明日、我が家でお茶会をしようではないか。よいか」
ロザリー子爵令嬢は涙がこぼれそうになるのを、すんでのところでこらえ、毅然とした態度で淑女の礼をとる。
パチン パチン パチン パチン
「シェリー男爵令嬢……」
「はははははははいぃぃ……」
シェリー男爵令嬢は普段の茶目っ気もすっかり影を潜めて、小刻みに震えている。
「そなたは商家の出であったな。父上が一代限りの男爵位を賜ったと。ということは、そなたはそもそも貴族ではない。貴族ではない、ただのシェリーよ。そなたの父はこの騒ぎを知れば、爵位を返還するであろうの」
「そ、そんな、だってアタシは子爵夫人になれるってクインが……クインが悪いのよ、アタシは反対したのに」
パチン
「お黙りなさい。見苦しいことを申すでない。よいか、この国は貴族社会で身分制度を前提に成り立っておる。貴族は高い身分を持つかわりに、国に奉仕することを求められておるわ。そう、ノブレス・オブリージュよの。そなたは貴族社会に疎い、こたびは見逃すが今後は己の行動に責任を持つように。よいな」
ただのシェリーはプルプルと震えながら手を強く握りしめた。
オリガ公爵令嬢は、周囲の生徒をぐるりと見回すと重々しく口を開く。
「このこと、面白おかしく広めるでないぞ。このような公衆の面前で婚約破棄などもってのほかじゃ。貴族にあるまじき振る舞い。学園の評判にも触りましょう。分かるな、学園の評判が下がれば、卒業した先達に申し訳がたたぬ。醜聞はこの学園内から漏らさぬよう」
生徒たちは黙ってうなずいた。学園の評価が下がれば、卒業後の職探しに影響する。それは困る。
円陣はすみやかに解散した。クインシー子爵令息は重い足取りで校門にむかい、ロザリー子爵令嬢はオリガに再度礼をとると優雅な歩みで学園内に戻る。
ひとり立ち尽くす、ただのシェリーをおいて、オリガ公爵令嬢は満足気に馬車へ向かった。
「今日もよき働きができた。余は満足じゃ」
オリガ公爵令嬢は、おじいちゃん子であった。忙しい両親にかわって、祖父が毎日遊んでくれた。お気に入りの遊びは世直しごっこで、お気に入りの本は悪を成敗する謎の貴族の物語、お気に入りの言葉はノブレス・オブリージュである。筋金入りである。
今どき、のじゃ言葉は流行っておらぬが、そのようなことはオリガには些細なことであった。王家に次ぐ高貴な身分として、伝統を守っているのである。
オリガの婚約者はテオドール第一王子である。オリガはいずれテオドールと共に国を導くときに備え、幼き頃より王妃教育を受けてきた。それは厳しいものであった。だがオリガにとって厳しさは問題にはならない。
「壁は高いほど、乗り越えたときの喜びも大きいのよ。のじゃ」
オリガはたまに間違う、だが気にしない。間違えて正しいことを覚える、その繰り返しでしか、人は成長しないと知っているからだ。
みっちり詰まった王妃教育の息抜きは人助けである。誰か困っておる者はおらぬかと、常に視線を動かしている。オリガの視力はとても良い。遠くまでくっきりとよく見える。
「あれは……なにやら木に引っかかっておるのか。よし、手助けいたそう」
オリガは軽やかな足取りで近寄る。
「そなた、スカーフが木に引っかかったのじゃな。よし、わらわが風魔法で取ってやろう。…………ほれ」
薄桃色の髪の女生徒は、とまどった表情でオリガを見つめる。
「あ、悪役令嬢のオリガ……」
思わず漏れた言葉を取り消そうと、女生徒は手をぶんぶんと顔の周りで振る。
「ほう、そなた、わらわの別名を知っておるとは……大したものじゃ。わらわはオリガ・アクヤーク・ロッセリーニである。そなた、名をなんと申す?」
「パ、パメラです」
「うむ。パパメラじゃな、覚えておこう」
ご機嫌な様子で立ち去るオリガの後に、途方に暮れたパメラが残された。
「悪役令嬢、キャラ変してる。まさかオリガも転生者なの?」
パメラの小さなつぶやきは、風に吹かれて消えていった。
「おや、あれはパパメラではないか。あやつ噴水の周りで何をウロウロと。さては何か落としたな」
オリガは満面の笑顔で噴水に向かった。
「パパメラではないか。どうしたのじゃ。おや、そなた、噴水の中に懐中時計を落としたのじゃな。よし、わらわが水魔法でとってやろう。…………ほれ」
「あ、ありがとうございます」
「よいのじゃ。そなた少しうかつなところがあるのではないか? 気をつけよ」
オリガはやり切った達成感を胸に、ニコニコしながら戻っていく。
「……クッ、またイベントの邪魔された。やっぱりオリガも転生者なのね」
パメラの悔し涙は噴水の中に溶けていった。
「……パパメラ、あやつ騎士団長の子息とジャレ合っているようじゃが。ふむ、騎士団長の子息には婚約者がいたのではないか? そうよの、そうじゃそうじゃ。いかんの、火種は早めに消すに限る。また人前で婚約破棄などやられると、学園の、いや、わらわの評判がガタ落ちではないか」
王家の影も真っ青な忍び足で、オリガはキャッキャウフフの空間にすすすーっと割って入った。そう、イチャつく男女の間に。
「近っ」
思わず飛びのく若き男女。
「ウィリアム侯爵令息、そなた、何をやっておる。ここは学園ぞ。火遊びは仮面舞踏会のみにしておけ」
ウィリアム侯爵令息はハッと息をのんで固まった。
「パパメラ、そなた男爵令嬢であったな。残念だがこの男はやめておけ。こやつは女遊びがひどい。婚約者は目をつぶって見てみぬふりをしておるが、それはあくまでも仮面舞踏会でのお戯れのみじゃ。学園内で他の女に手を出せば、メンツを潰されたと家同士の争いにつながる。上位貴族のいさかいに巻き込まれては、そなたなど一瞬で吹き飛ばされるぞ」
パメラはうつむいたまま黙っている。
「パパメラ、かわいそうに。ひょっとして初恋であったのか? ウィリアム侯爵令息、そなた純情な乙女をもて遊ぶなど貴族の風上にもおけぬ。しばらく屋敷で謹慎せよ」
ウィリアム侯爵令息はギリッと口を固く閉じ、不満の色を抑え込んだ。パメラはまだうつむいたままだ。
「パパメラ、落ち込むでない。そなたに釣り合う身分の令息を探してやろう。なに、二十組ほどの婚約をまとめた実績があるのじゃぞ。安らかな気持ちで待っておれ」
あ~忙しい忙しい~、そうつぶやきながらオリガは去っていった。
「もーーーなんなのよ、あいつーーーー」
パメラの雄叫びは青い空に吸い込まれて、そして消えた。
<完>
まーたオリガ公爵令嬢のおせっかいが始まったぞ。
周囲の生徒は半ばワクワク、半ばハラハラしながら行方を見守る態勢を整えた。円陣である。
円陣の中には四人の男女。
「クインシー子爵令息、そなたはロザリー子爵令嬢と婚約破棄し、新たにシェリー男爵令嬢と婚約する、それで間違いはないか?」
「……はい」
うなだれて小さな声でつぶやくクインシー子爵令息。
「それは両家の当主の許可を取った上でのことか?」
「……いいえ」
さらにうなだれるクインシー子爵令息。うなだれすぎて鼻がボタンにつきそうだ。
パチン、オリガ公爵令嬢は白いたおやかな手に優美な扇子を打ちつける。
「話になりませんね。貴族の婚約は契約であり、両家の当主が決めたことは、例え当事者であろうと勝手に変えることは許されぬ。それを許せば貴族社会はガタガタになり、王国の結束が揺らぎましょうぞ」
パチン パチン パチン
「クインシー子爵令息、そなた陛下の治世に意を唱える気ではあるまいの?」
「いいいいいいいえ、そのような、滅相もございません」
クインシー子爵令息は真っ青になって地面に崩れ落ちた。
「それではこの婚約破棄、このオリガが預かりましょう。追って両家の当主と話をつけるゆえ、そなたらは屋敷で待て。解決するまで登園はならぬ」
クインシー子爵令息はただカクカクとうなずくばかり。
「さて、ロザリー子爵令嬢……。こたびはとんだことであったな。そなたの心中察してあまりあるが、このような衆人環視の場では話もできぬ。明日、我が家でお茶会をしようではないか。よいか」
ロザリー子爵令嬢は涙がこぼれそうになるのを、すんでのところでこらえ、毅然とした態度で淑女の礼をとる。
パチン パチン パチン パチン
「シェリー男爵令嬢……」
「はははははははいぃぃ……」
シェリー男爵令嬢は普段の茶目っ気もすっかり影を潜めて、小刻みに震えている。
「そなたは商家の出であったな。父上が一代限りの男爵位を賜ったと。ということは、そなたはそもそも貴族ではない。貴族ではない、ただのシェリーよ。そなたの父はこの騒ぎを知れば、爵位を返還するであろうの」
「そ、そんな、だってアタシは子爵夫人になれるってクインが……クインが悪いのよ、アタシは反対したのに」
パチン
「お黙りなさい。見苦しいことを申すでない。よいか、この国は貴族社会で身分制度を前提に成り立っておる。貴族は高い身分を持つかわりに、国に奉仕することを求められておるわ。そう、ノブレス・オブリージュよの。そなたは貴族社会に疎い、こたびは見逃すが今後は己の行動に責任を持つように。よいな」
ただのシェリーはプルプルと震えながら手を強く握りしめた。
オリガ公爵令嬢は、周囲の生徒をぐるりと見回すと重々しく口を開く。
「このこと、面白おかしく広めるでないぞ。このような公衆の面前で婚約破棄などもってのほかじゃ。貴族にあるまじき振る舞い。学園の評判にも触りましょう。分かるな、学園の評判が下がれば、卒業した先達に申し訳がたたぬ。醜聞はこの学園内から漏らさぬよう」
生徒たちは黙ってうなずいた。学園の評価が下がれば、卒業後の職探しに影響する。それは困る。
円陣はすみやかに解散した。クインシー子爵令息は重い足取りで校門にむかい、ロザリー子爵令嬢はオリガに再度礼をとると優雅な歩みで学園内に戻る。
ひとり立ち尽くす、ただのシェリーをおいて、オリガ公爵令嬢は満足気に馬車へ向かった。
「今日もよき働きができた。余は満足じゃ」
オリガ公爵令嬢は、おじいちゃん子であった。忙しい両親にかわって、祖父が毎日遊んでくれた。お気に入りの遊びは世直しごっこで、お気に入りの本は悪を成敗する謎の貴族の物語、お気に入りの言葉はノブレス・オブリージュである。筋金入りである。
今どき、のじゃ言葉は流行っておらぬが、そのようなことはオリガには些細なことであった。王家に次ぐ高貴な身分として、伝統を守っているのである。
オリガの婚約者はテオドール第一王子である。オリガはいずれテオドールと共に国を導くときに備え、幼き頃より王妃教育を受けてきた。それは厳しいものであった。だがオリガにとって厳しさは問題にはならない。
「壁は高いほど、乗り越えたときの喜びも大きいのよ。のじゃ」
オリガはたまに間違う、だが気にしない。間違えて正しいことを覚える、その繰り返しでしか、人は成長しないと知っているからだ。
みっちり詰まった王妃教育の息抜きは人助けである。誰か困っておる者はおらぬかと、常に視線を動かしている。オリガの視力はとても良い。遠くまでくっきりとよく見える。
「あれは……なにやら木に引っかかっておるのか。よし、手助けいたそう」
オリガは軽やかな足取りで近寄る。
「そなた、スカーフが木に引っかかったのじゃな。よし、わらわが風魔法で取ってやろう。…………ほれ」
薄桃色の髪の女生徒は、とまどった表情でオリガを見つめる。
「あ、悪役令嬢のオリガ……」
思わず漏れた言葉を取り消そうと、女生徒は手をぶんぶんと顔の周りで振る。
「ほう、そなた、わらわの別名を知っておるとは……大したものじゃ。わらわはオリガ・アクヤーク・ロッセリーニである。そなた、名をなんと申す?」
「パ、パメラです」
「うむ。パパメラじゃな、覚えておこう」
ご機嫌な様子で立ち去るオリガの後に、途方に暮れたパメラが残された。
「悪役令嬢、キャラ変してる。まさかオリガも転生者なの?」
パメラの小さなつぶやきは、風に吹かれて消えていった。
「おや、あれはパパメラではないか。あやつ噴水の周りで何をウロウロと。さては何か落としたな」
オリガは満面の笑顔で噴水に向かった。
「パパメラではないか。どうしたのじゃ。おや、そなた、噴水の中に懐中時計を落としたのじゃな。よし、わらわが水魔法でとってやろう。…………ほれ」
「あ、ありがとうございます」
「よいのじゃ。そなた少しうかつなところがあるのではないか? 気をつけよ」
オリガはやり切った達成感を胸に、ニコニコしながら戻っていく。
「……クッ、またイベントの邪魔された。やっぱりオリガも転生者なのね」
パメラの悔し涙は噴水の中に溶けていった。
「……パパメラ、あやつ騎士団長の子息とジャレ合っているようじゃが。ふむ、騎士団長の子息には婚約者がいたのではないか? そうよの、そうじゃそうじゃ。いかんの、火種は早めに消すに限る。また人前で婚約破棄などやられると、学園の、いや、わらわの評判がガタ落ちではないか」
王家の影も真っ青な忍び足で、オリガはキャッキャウフフの空間にすすすーっと割って入った。そう、イチャつく男女の間に。
「近っ」
思わず飛びのく若き男女。
「ウィリアム侯爵令息、そなた、何をやっておる。ここは学園ぞ。火遊びは仮面舞踏会のみにしておけ」
ウィリアム侯爵令息はハッと息をのんで固まった。
「パパメラ、そなた男爵令嬢であったな。残念だがこの男はやめておけ。こやつは女遊びがひどい。婚約者は目をつぶって見てみぬふりをしておるが、それはあくまでも仮面舞踏会でのお戯れのみじゃ。学園内で他の女に手を出せば、メンツを潰されたと家同士の争いにつながる。上位貴族のいさかいに巻き込まれては、そなたなど一瞬で吹き飛ばされるぞ」
パメラはうつむいたまま黙っている。
「パパメラ、かわいそうに。ひょっとして初恋であったのか? ウィリアム侯爵令息、そなた純情な乙女をもて遊ぶなど貴族の風上にもおけぬ。しばらく屋敷で謹慎せよ」
ウィリアム侯爵令息はギリッと口を固く閉じ、不満の色を抑え込んだ。パメラはまだうつむいたままだ。
「パパメラ、落ち込むでない。そなたに釣り合う身分の令息を探してやろう。なに、二十組ほどの婚約をまとめた実績があるのじゃぞ。安らかな気持ちで待っておれ」
あ~忙しい忙しい~、そうつぶやきながらオリガは去っていった。
「もーーーなんなのよ、あいつーーーー」
パメラの雄叫びは青い空に吸い込まれて、そして消えた。
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