【完結】悪役令嬢のカウンセラー

37．テレージア様

　ようこそいらっしゃいませ、テレージア様。わたくしエリザベートと申しますわ。

　はい、さんまの塩焼き定食と梅酒のお湯割りですね。承知いたしました。


　はい、えぇ、あらーそんなことが、あらあら。そうなんですの、テレージア様がやることなすこと、良い方向に誤解されるのですね。まぁ、それはいいことなのでは？

　え、はぁ、なるほど、そうですわねぇ、確かに気持ち悪いですかしら。でも、やることなすこと、悪い方に誤解されるよりはいいのでは……。

　ははぁ、ああ、確かに、なるほどですわ。どちらにしてもモヤモヤしますわね。同じ言葉で話しているはずなのに、全く理解し合えない感じですわね。

　……テレージア様、おいたわしいですわ……。それはとってもとっても孤独ですわ。薄曇りのガラスを挟んで会話しているみたいな……。もどかしいというか、虚無感というか、終始モヤモヤですわね。誰も本当のテレージア様を見ないのですわね。


　ううーーん、それは一体なんなのでしょうねぇ？　スキルかしら、いえ、むしろ呪い……？


　どうしましょうねぇ……。解呪とお祓いやってみましょうか？　効果の程は全く保証できませんけれど……。え、ホントに？　ダメだったらまたいらっしゃる？　ではそれで！



　オンケンバヤケンバヤウンバッタソワカ

　ノウマク　サンマンダバザラダン　カン

　オン　コロコロ  センダリマトウギソワカ

　オンベイシラマンダヤソワカ