何度でも！君を救うため巻き戻る(本気の青春ループ！) 悲しみを繰り返した果てには？

2人の青春を

君との青春ループ

ﾌﾟｸﾌﾟｸﾌﾟｸっと悲しみを乗せて泡が天へと上がっていく

そういえばこの泡はこの瞬間しか見たことがなかったな

ループするこの瞬間

毎回、歌っているアオイの周りに現れていたから最初のループで聞いたんだ

アオイは僕の魔法だよ！と言っていたから、これがループの合図になっているとは思わなかった


アオイの能力は巻き戻り(ループ)だ


しかし、未来は変えられないらしい


だからアオイはこの人生で私と青春を過ごすことを目標にした


悲しい決断だったろうか


そんなことを考えながらアオイの歌を聞く

きれいな透き通る歌声


その時！！

アオイの頬を涙がつたう

ﾗｰｽﾞ「アオイ！」

思わず手を伸ばし駆け寄る


アオイはこちらを向きストップと手を前に出す

ｱｵｲ「…ﾗｰｽﾞ、このループで僕らはどこまでたどり着けるだろうね 」

！！！

アオイの言いたいことがわかる

やはりループの記憶があったんだ


どれほど…どれほど１人で耐えていたんだろうか


ゆっくりとアオイに近づく

そして胸の中に包み込んだ


アオイはまるでガラス細工のようで優しく優しく


ﾗｰｽﾞ「２人で行こう！最高の瞬間に！」

私は下のアオイに涙を落としてはいけないと思いながらも理性では止められないほど涙していた





ｱｵｲ「大人が2人して公園で大号泣ってw」

少しして落ち着いた私たちは芝生に寝転んでいた


アオイのしおらしさはどこへいったのか、ケロッといつも通りだ

けど、それもアオイの凄い能力だと思った

人に、私に心配をかけないように


ﾗｰｽﾞ「泣いたらいろいろスッキリした。疑問も解けてこれからきっと前に進めるさ」

ｱｵｲ「！！ラーズ！すっごい変わったね」

ﾗｰｽﾞ「へ？」


ｱｵｲ「まっっえむき～」

この！とつつかれながらアオイは笑った


確かにこの前まではアオイが前を向き、私が石橋を叩いて渡るように慎重だった

発言も確実性がなければ言えなかった気さえする


けど今は、言葉にすることで現実が付いてきて欲しいと願ってしまう


ｱｵｲ「いいと思うよ！言葉にしてみることで見えてくるものってあるし」

私は今、心の声さえも発していたのか？

ｱｵｲ「僕も前回それがわかったよ」


！！

ﾗｰｽﾞ「これからは多くを話そう！２人で乗り越えようアオイ」


芝生に寝ながら

しかし顔を見合わすのは恥ずかしくて上を向いて話していた

すると小指にちょんっと何かが当たる


ｱｵｲ「うん。ラーズも何でも話してね」


緊張してガチガチになりながらゆっくり自分の手を見る


そこには…アオイの小指があった


小指同士がそっと触れあいそこから電流が流れるようだ


そのまま２人で日が暮れるまでお互いの知ってるこれまでのこと、そしてこれからのことを話し合った



今回のループは2人で分かち合い

２人だけの記録を作る

それをこの世界に飛ばしたい


悲しみから生まれる強さを握りしめて進む


本気の青春ループだ