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君に迫る日々
君の後悔【残り…】
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アオイ「…遅い」
目を細めて何話してたんだよって顔で疑い深く聞かれた
レイは他の用事があるからと、そそくさとその場を離れた
ラーズ「えーとレイに、もしかしたら中止するかもと伝えてた」
アオイ「!!!」
アオイは驚いた顔で口をパクパクと何か言いたいが焦って言えない様子だった
ラーズ「すまない…私も中止にする気はないが、もしもを伝えておかなければレイたちが困るかもしれない」
………
アオイは少しずつ冷静になっていった
しかし落ち込んでもいた
アオイ「…ごめん。そうだよね自分勝手だったな」
今日のアオイはいつもと違う
焦りや不安が伝わってくる
いつもは心配をかけないように上手く隠しているようだが、今日は自分を制御できてないようだ
いや、それでいいのかもしれない
今なら聞けるのかも
ラーズ「アオイ…どうした?何かあるなら話してほしい」
ずっと聞きたかった一言がやっと言えた
アオイ「…言ったら、ラーズに嫌われる」
な、んだ?
うつむいたままのアオイが声色を変えて、ポツリと呟くように話した
アオイ「自分勝手な僕に嫌気が差すよ」
やはり何かを思い悩んで隠している
そして確信に迫る一言が聞こえた
アオイ「聞いてもまだ僕の最後に、付き合ってくれる?」
!!!
僕の最後…
まさか、もしかして!
アオイが自分が死ぬことを知っている?
私が思っている意味とは違うかもしれない
しかし聞かずにはいられない
ラーズ「……アオイは知ってるのか?この後どうなるのか」
………
アオイの額や首筋から汗が流れ落ちる
小刻みに震えてまるで私が追い詰めているかのようだった
ダメだ!これでは
もっと安心させないと
ラーズ「大丈夫だ、アオイのことを嫌わないし諦めない」
アオイの顔がパッと上を向き2人の目が合う
するとポロポロとアオイの瞳から涙が溢れ出す
アオイ「あきっ…諦めて…いい!ただ嫌わないでくれたらそれで!」
諦めていいなんて何でそんなことを!
もしかして
もう助からないのか?
それを知ってるとでも言うのか?
ラーズ「アオイどこまで!どこまで知ってるんだ」
アオイの腕を掴んで問いかけると
ヒヤリと冷たい感覚が手のひらを伝わった
…冷たい
良く見るとアオイの顔色は白く、目も虚ろになっていた
ラーズ「ア…オイ?」
ゴホゴホゴホッ
鈍い咳でむせるアオイの口から赤い液体が流れる
なんだ?血?
なんで?だってまだ
あと6日あるはず!!
ラーズ「っ!!救急車を!!」
急いでスマホをポケットから出した
だがその手に冷たい手が重なる
アオイ「…ラーズ…もういいから、聞いて」
救急ダイヤルを押そうとした手を制止されアオイが必死に話しかける
アオイ「ごめんっごめん…ね」
アオイ「僕はきっと、何度巻き戻っても…助からない」
ラーズ「っな!!」
巻き戻りのことも知っていた!
そして何度も死んでしまったことも!
なぜだ!記憶があったのか!
その能力は私の
アオイ「僕の能力なんだ」
!!!
アオイ「何度も、巻き戻った…でも助からなかった。運命は…変えられない」
巻き戻りは私ではなく アオイの能力…
アオイ「でもね、目標ができたから」
目標……2人の曲
形に残したいのか
自分が死ぬことを受け入れて
アオイが生きた証を、私と2人で作りたいと
アオイ「きっと…次の日々で…できるよね」
アオイの呼吸が浅くなっていくのを感じる
私は流れる自分の涙で過呼吸になり何も言えなかったが首を大きく縦にふった
そして力強くアオイを抱き締めた
アオイ「ぁぁ…たのしみ…だな」
小さくなっていく声を聞きながら震える手でアオイの頭を撫でる
あぁ 神さま
本当にですか?
アオイは助からないのですか?
受け入れなければいけませんか!?
この日々はアオイの悔いを残さないための巻き戻りなのですか?
ならば私は
目を細めて何話してたんだよって顔で疑い深く聞かれた
レイは他の用事があるからと、そそくさとその場を離れた
ラーズ「えーとレイに、もしかしたら中止するかもと伝えてた」
アオイ「!!!」
アオイは驚いた顔で口をパクパクと何か言いたいが焦って言えない様子だった
ラーズ「すまない…私も中止にする気はないが、もしもを伝えておかなければレイたちが困るかもしれない」
………
アオイは少しずつ冷静になっていった
しかし落ち込んでもいた
アオイ「…ごめん。そうだよね自分勝手だったな」
今日のアオイはいつもと違う
焦りや不安が伝わってくる
いつもは心配をかけないように上手く隠しているようだが、今日は自分を制御できてないようだ
いや、それでいいのかもしれない
今なら聞けるのかも
ラーズ「アオイ…どうした?何かあるなら話してほしい」
ずっと聞きたかった一言がやっと言えた
アオイ「…言ったら、ラーズに嫌われる」
な、んだ?
うつむいたままのアオイが声色を変えて、ポツリと呟くように話した
アオイ「自分勝手な僕に嫌気が差すよ」
やはり何かを思い悩んで隠している
そして確信に迫る一言が聞こえた
アオイ「聞いてもまだ僕の最後に、付き合ってくれる?」
!!!
僕の最後…
まさか、もしかして!
アオイが自分が死ぬことを知っている?
私が思っている意味とは違うかもしれない
しかし聞かずにはいられない
ラーズ「……アオイは知ってるのか?この後どうなるのか」
………
アオイの額や首筋から汗が流れ落ちる
小刻みに震えてまるで私が追い詰めているかのようだった
ダメだ!これでは
もっと安心させないと
ラーズ「大丈夫だ、アオイのことを嫌わないし諦めない」
アオイの顔がパッと上を向き2人の目が合う
するとポロポロとアオイの瞳から涙が溢れ出す
アオイ「あきっ…諦めて…いい!ただ嫌わないでくれたらそれで!」
諦めていいなんて何でそんなことを!
もしかして
もう助からないのか?
それを知ってるとでも言うのか?
ラーズ「アオイどこまで!どこまで知ってるんだ」
アオイの腕を掴んで問いかけると
ヒヤリと冷たい感覚が手のひらを伝わった
…冷たい
良く見るとアオイの顔色は白く、目も虚ろになっていた
ラーズ「ア…オイ?」
ゴホゴホゴホッ
鈍い咳でむせるアオイの口から赤い液体が流れる
なんだ?血?
なんで?だってまだ
あと6日あるはず!!
ラーズ「っ!!救急車を!!」
急いでスマホをポケットから出した
だがその手に冷たい手が重なる
アオイ「…ラーズ…もういいから、聞いて」
救急ダイヤルを押そうとした手を制止されアオイが必死に話しかける
アオイ「ごめんっごめん…ね」
アオイ「僕はきっと、何度巻き戻っても…助からない」
ラーズ「っな!!」
巻き戻りのことも知っていた!
そして何度も死んでしまったことも!
なぜだ!記憶があったのか!
その能力は私の
アオイ「僕の能力なんだ」
!!!
アオイ「何度も、巻き戻った…でも助からなかった。運命は…変えられない」
巻き戻りは私ではなく アオイの能力…
アオイ「でもね、目標ができたから」
目標……2人の曲
形に残したいのか
自分が死ぬことを受け入れて
アオイが生きた証を、私と2人で作りたいと
アオイ「きっと…次の日々で…できるよね」
アオイの呼吸が浅くなっていくのを感じる
私は流れる自分の涙で過呼吸になり何も言えなかったが首を大きく縦にふった
そして力強くアオイを抱き締めた
アオイ「ぁぁ…たのしみ…だな」
小さくなっていく声を聞きながら震える手でアオイの頭を撫でる
あぁ 神さま
本当にですか?
アオイは助からないのですか?
受け入れなければいけませんか!?
この日々はアオイの悔いを残さないための巻き戻りなのですか?
ならば私は
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