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君に迫る日々

君との青春を【残り24日】

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作戦会議は無事終了した


私はアオイの声に合う機械音を作るために次の日から奮闘した


アオイは2人の曲を作るんだ!

と作詞作業に入るそうだ


そして2日に1日は会って打ち合わせや練習をしよう!と提案した


これでアオイと定期的に合う確約ができた


1日ずつを大切に

アオイのことを知ろう




アオイが歌詞ができたよーと

見てみてと走り書いたメモを掲げた


ラーズ「どれどれ」


それは…

アオイそのものだった


前向きで必死で

一生懸命に輝いている

応援したくなって

自分も頑張らないとと思わせる

そんな歌詞だ


でも…極端に文字数が少ない


ラーズ「いいね。けどまだ続きがあるんだろ?」


アオイ「そう!これは半分」

そうだろうな

半分でも少なすぎるが

アオイ「これにラーズが付け加えてね」

??

ラーズ「私も書くのか?」

アオイ「当たり前だろ」

アオイ「2人で作り上げるんだから」


そうか

全ての作業において

私を混ぜてくれるんだな


アオイは2人ですることに執着してるようにも思えた


今までは自分で決めたことは1人ででもやる!

って性格だと思っていたが


ほんとは誰かと

作り上げたかったのかもしれない


寂しかったのかもしれない


ラーズ「わかったよ。次までの課題にするよ」


これでまた

寝れない日が続くな



コホンッコホン


ラーズ「どうした?」

アオイが小さく咳をしている

それに、顔も少し赤いような


アオイ「んー ラーズの風邪がうつってたのかも」


まじか

それは自分を許せないな


ラーズ「今日はこれくらいにして休んだ方がいい」

アオイ「これくらい平気だって」


どこかで聞いたやり取りだ



ラーズ「だめだ。ばかもん」


…シーン


あーやってしまった

この前のアオイの真似をしたつもりが盛大にスベった

馴れないことをするから


プクッ 

ッギャハハーー


もう我慢できないって勢いでアオイが吹き出し大笑いしだした

アオイ「wwwラーズがぁぁーwww」

アオイ「あの!ラーズがぁぁーwwゴホンッゴホン」

過呼吸かってくらい笑い

そして咳をする


ラーズ「わかった///もうわかったから笑うな落ち着け」


私もアオイも顔が真っ赤になっていた

アオイの方は熱が上がったんじゃないだろうか

そんなこんなで今日はお開きにすることになった


アオイは自分で布団の上で転がり

自分をぐるぐる巻きにしていた


さぁ帰るかってときに

アオイ「ねぇラーズ」

呼び止められてどした?と顔を見る


アオイ「僕と青春を作ってくれて、ありがとう」

ッツ!!


その表情は笑顔だが

なぜか悲しそうだった


やはりアオイは何か

何か抱えている


今、突き詰めるべきか?

いや、焦ってはダメだ


でも何か

何か声を

こんなとき気の効いたことを言えたらいいのだろう

しかし私はそんなに器用ではない


ラーズ「アオイ… 」



ラーズ「私たち…一緒の時代に生きれてラッキーだな」


何を言ってるのか自分でも訳がわからない

なぜこんなに気転が効かないんだ


そろっとアオイの方を見る


ラーズ「ッな!!なに泣いてるんだ!」

アオイの綺麗な灰色の瞳からポロポロと涙が落ちていた


アオイ「…ラーズがぁぁ」

アオイ「ラーズがぁぁ泣かすぅぅ」


ワンワンと号泣してアオイは


アオイ「またぁ明後日にねぇー」


手を振って見送っていた


ラーズ「何でも相談しろよ」


歌のこともそうだが

他のことでもって意味で

そう言ってドアを閉めた



少しだけ…何かが引っ掛かりながら



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