何度でも!君を救うため巻き戻る(本気の青春ループ!) 悲しみを繰り返した果てには?

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君に迫る日々

君と作戦会議したいらしい【残り26日】

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その日は目標を何にするか考えつかずに

明後日にお互いが考えたことを発表することになった


私は考え過ぎたようで知恵熱が出た


むりもないか

巻き戻った日からまともに寝ていない

毎晩考えた


君を救う方法を…


1日寝ながら体を休めながらも頭を休めることは

どうしてもできなかった


アオイと打ち合わせする日がきた

まだ熱は下がらない


ラーズ「熱なんて出してる場合じゃないのに」

それでも

アオイのいる公園へと向かった

二重マスクに夏なのに長袖なんて格好をして


アオイ「!!ラーズ!?どしたの?」

…そりゃ驚くわな

ラーズ「えっと…ちょっと熱があって」

アオイ「なんで連絡しないかな!今日じゃなくてもよかったのに」

責める訳じゃなく

心配して言ってくれてるのがわかる


でも1日でも時間が惜しかったんだ


ラーズ「このくらいなら大丈夫だ」

アオイ「大丈夫じゃないわ!ばかもん」

ポコリと優しく頭を叩かれる


アオイ「ラーズか僕の家で作戦会議しよう!」

 
あっこれも言い出したら聞かないやつだな

公園でこのままはもう絶対ない


ならこれ以上迷惑を懸けないように

ラーズ「私の家に」

アオイ「りょ!ラーズの家 久々だー」


嬉しそうなのが可愛いな


熱に浮かされて変なことしないように気を付けないとな



アオイ「これで良し!」


帰ってそうそう私は布団にぐるぐる巻きになった


ラーズ「…あつい」

アオイ「だめだめ脱出するなー」


布団から逃げ出さないようにアオイに見張られている

腕だけ出して横にペットボトルが置かれていた

 
アオイ「それでは作戦会議を始めます」

コホンとわざとらしい咳をしてアオイが仕切りだした


アオイ「何か我々の目標で考え付くことはあったかねラーズ君」

メガネもしてないのに

メガネを上げる振りをしながら先生っぽく聞かれた


そう…私は考えた

寝る間を惜しんで

熱を出して

そして出た答えは


ラーズ「アオイのしたいことがしたい」

アオイ「… … …」


アオイの表情が微動だにしなくなった


ラーズ「アオイさん?」

帰っておいでと呼びかける


アオイ「………僕のしたいことが目標?」

少しだけこちらの世界に帰ってきたようだ

ラーズ「そうだ。考えたが…アオイのしたいことに乗っかることにした」
 

アオイ「あっ!なるほど!そういうことかぁ」

完全に帰ってきたアオイは納得してくれたようだ


乗っかるって言い方を選んだ


そう言えばアオイはお願いされてるような気持ちになって

私の重い気持ちに気づかないだろう


君のすることなら何でも愛しいし

関わりたいんだ


なんて

重い気持ちに


アオイ「なら僕のやりたいことを発表するよ!」

そうは言ったものの

どうにもできない事ならどうしよう


アオイ「僕は前からラーズと歌を歌いたかったんだ」


ッツ!!

そうきたか

たまに誘われているような気がした


アオイが歌っているとき

こっちこっちと手招きされる


一緒に歌おう!と


しかし、私は

ラーズ「私は…歌が上手くないんだ」


アオイ「一緒に歌いたくない?」

うぅ…

そうじゃないと

布団に包まれながらブンブンと頭を振る


ラーズ「アオイの歌に関われるのは嬉しい」


そう、アオイにはファンもいる

配信の仕事をしているアオイは

それで食べていけるほどに人気者なのだ


その歌声に私の声が入るのはファンが許さないだろう


そう私の声じゃなければ

………ッ!!

ラーズ「アオイ…私が作り出す声と歌うのは嫌かな?」

アオイ「ふぇ?」

アオイの頭の上にハテナが浮かんで見える


ラーズ「私は機械操作が得意だ」

アオイ「うん」

ラーズ「その技術で新たな歌声を作り出すから」

アオイ「新たな!!」

アオイの目が煌めき出すのがわかった


ラーズ「その声でアオイと歌いたい」

アオイ「ぅおおぉぉ!!」


雄叫びのように歓喜の声をあげている

答えはオッケーのようだ


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