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君に迫る日々
君と目標!の共有【残り28日】
しおりを挟むアオイ「ねぇー教えてよ」
無邪気に話しかけてくるアオイに私は困り果てていた
アオイ「目標!もうあるんでしょ?」
じーっと責めいるように見つめられて
こんな時間でも幸せを噛みしめる
巻き戻った日に話していた目標の話を、私がうやむやに誤魔化したのが気になるようで
アオイは昨日、今日会えないかと連絡してきた
正直 助かった!
例え友人といえども毎日会おう!
とは言い出せずに何か理由をつけて会いたかったのだ
アオイから会おう!と連絡が来たときは安堵した
アオイ「ずるいなぁラーズだけ目標あって」
私の目標はお前と生きることだ!
なんて言えるもんか
私が悩みながら黙っていると
アオイ「わかったよ!もう聞かない!」
あー拗ねたかな!?
少し焦ったようにアオイを覗き見る
アオイはニヤっとして私のその表情を見ながら
アオイ「その代わり!」
アオイ「僕ともう1つ目標を作ってよ!」
自信満々に私を自分の物のように
君が必要だと言われているかのような
この顔をよく知っている
やると決めたら絶対やる!
そう決めたアオイの顔だ
出会ったときもそうだった
アオイ「君と一緒がいい!」
突然の申し出に私は困惑した
学生の時
グループを作って発表する催しがあった
私は消極的でコミュニティ能力もなく
どのグループにも入れなかった
しかし、話したこともないアオイが目の前にやってきて
アオイ「君がいい!」
そう言ってのけた
周りのみんなも驚きを隠せないでいた
もちろん私もだ
ラーズ「…君だと…他にたくさん申し出があったんじゃ?」
私は下を向きながらモジモジと質問した
我ながらコミュ症なのが丸出しだ
アオイ「ああ!あったよ! けど…」
下を向いてる私に目を合わせるためにアオイはしゃがみこみ
小柄な自身をもっと小さくして、下から私を見上げた
アオイ「ラーズがいい!君と2人でやりたいんだ!」
ラーズ「ッツ!!な…んで?」
その曇りのない瞳に見つけられて
まるで告白を受けてるような気持ちになってしまう
周りの目もあるというのに
恥ずかしさで顔が赤くなりそうだ
アオイ「ラーズが凄いの知ってるから」
ラーズ「へ?」
間抜けな声が出てしまう
アオイ「絶対に僕たち相性がいいよ!信じて!」
自信しかないその表情や自分を求めてくれることが嬉しくて
私は承諾した
その催しではアオイの発想力や感性の良さと
私の得意な機械を使った技術がうまく組合わさり
最優秀賞を取れた
そのときにはもうアオイに心を奪われていた
それから何年も友人として側にいる
アオイ「聞いてるかぁ?」
ボーと昔のことを考えていると
アオイが私の目の前で頭を右左に揺らしながら
僕を見てーってアピールしてる
ラーズ「プッ」
過去のロマンチックな出会いの回想から、その光景だったものだから
思わず笑ってしまった
ラーズ「わかったよ!一緒にな」
またアオイと一緒に何かを作れる
そう考えるだけで素直に嬉しい
それに
一緒に何かをする内にきっと
見えてくるものもあるはずだ
君が消えなくていいように
君の悩みや隠してることが知りたい
君が望んでることは全てしてあげたいんだ
あの日1人ぼっちだった私に
光をくれたように
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