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7 ブランシュの出来ること 2
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※R18かもと言いましたが、ソコまでいきませんでした。スミマセン。
次こそは必ず・・・。
ギルマスの執務室を後にしたレイヴンは、ブランシュを抱えたまま、ギルド職員にも冒険者にも声をかけられる前にサッサとギルドを出て定宿に向かった。
「あっ! お帰りなさい、レイヴンさん」
「ああ、宿主。すまんが一人分、宿代を追加してくれ。あと、コイツに食事はいらん。・・・ああ、意地悪とかじゃなくて、コイツは普通の食事を摂れないんだ」
「へ? あっ・・・そうなんですね? 了解しました。お部屋はツインに変更したりは・・・?」
戸惑いながらレイヴンの腕の中のブランシュをチラ見して、部屋の変更を確認する宿主にレイヴンは首を振って否定する。
「俺の部屋、ダブルだからそのままで良い。暫く籠もるから、声もかけなくて良い」
レイヴンがそう言うと、訳知り顔で頷いた宿主。
「---あー、了解です。何かあればお声がけ下さい」
「ああ」
そう言うとブランシュを抱えたまま上へと上がる。
3階が泊まっている部屋なのだ。
泊まっている角部屋に入ると、鍵をかけてから更に自身の魔法で防音と結界を張る。
この間、ブランシュは一言も喋らず、ただレイヴンにくっ付いているだけだった。
レイヴンがブランシュをベッドに下ろすと、ソコで漸くブランシュが顔を上げた。
「・・・どうした? どこか具合悪いか?」
『ううん。・・・さっきレイヴンが俺以外はダメって言ったから、なるべく顔を見せたり喋らない方が良いかなあって思って?』
そう微笑んで言うものだから、レイヴンは何とも言えない、むず痒いような感じになって思わず片手で口元を覆って黙った。
『ココってレイヴンのお部屋? なら、もう良いよねえ?』
「・・・・・・ああ、良いぞ。防音と結界の魔法やったから大声で啼いても問題ない」
『んん? それって、もしかして、またご飯くれるってことぉ?』
「ああ。アレくらいじゃ足りないんだろう?」
『そーねえ・・・。もう死にそうなくらいお腹ペコペコだから、幾らでも大丈夫よぉ』
レイヴンの言葉に目を輝かせるブランシュ。
そんなに空腹なのかよ。
あんなにヤって注いだのに。
「・・・・・・ちなみに、食べ過ぎたとか、腹壊したりなんてのは・・・」
念のため聞いてみるが、ユルい感じで返事が返ってきた。
『うーん、たぶん、大丈夫ー。無理ならちゃんと言うよぉ』
「・・・・・・分かった。じゃあ、取りあえず今からヤルぞ」
『わぁい! やったぁ・・・!!』
諸手を挙げてバンザイするみたいなブランシュにレイヴンは手をかけて、身に着けていた神官の服みたいな形の、されど薄いひらひらな衣を引き抜いた。
すると、最初にヤってみて気付いていたことだが、その布を取り去ると下には何も身に着けていなかった。
「・・・・・・本当に下着のしの字も無いなあ・・・」
『ヤリやすいでしょ?』
「---さすが『誘い受け』・・・。心だけでなく身体までソレ仕様なのか・・・」
レイヴンは、確かにヤルには良いが伴侶で連れ歩くには不便だと、後でブランシュの雑貨や衣類の買い物をしないとだと頭にメモするのだった。
次こそは必ず・・・。
ギルマスの執務室を後にしたレイヴンは、ブランシュを抱えたまま、ギルド職員にも冒険者にも声をかけられる前にサッサとギルドを出て定宿に向かった。
「あっ! お帰りなさい、レイヴンさん」
「ああ、宿主。すまんが一人分、宿代を追加してくれ。あと、コイツに食事はいらん。・・・ああ、意地悪とかじゃなくて、コイツは普通の食事を摂れないんだ」
「へ? あっ・・・そうなんですね? 了解しました。お部屋はツインに変更したりは・・・?」
戸惑いながらレイヴンの腕の中のブランシュをチラ見して、部屋の変更を確認する宿主にレイヴンは首を振って否定する。
「俺の部屋、ダブルだからそのままで良い。暫く籠もるから、声もかけなくて良い」
レイヴンがそう言うと、訳知り顔で頷いた宿主。
「---あー、了解です。何かあればお声がけ下さい」
「ああ」
そう言うとブランシュを抱えたまま上へと上がる。
3階が泊まっている部屋なのだ。
泊まっている角部屋に入ると、鍵をかけてから更に自身の魔法で防音と結界を張る。
この間、ブランシュは一言も喋らず、ただレイヴンにくっ付いているだけだった。
レイヴンがブランシュをベッドに下ろすと、ソコで漸くブランシュが顔を上げた。
「・・・どうした? どこか具合悪いか?」
『ううん。・・・さっきレイヴンが俺以外はダメって言ったから、なるべく顔を見せたり喋らない方が良いかなあって思って?』
そう微笑んで言うものだから、レイヴンは何とも言えない、むず痒いような感じになって思わず片手で口元を覆って黙った。
『ココってレイヴンのお部屋? なら、もう良いよねえ?』
「・・・・・・ああ、良いぞ。防音と結界の魔法やったから大声で啼いても問題ない」
『んん? それって、もしかして、またご飯くれるってことぉ?』
「ああ。アレくらいじゃ足りないんだろう?」
『そーねえ・・・。もう死にそうなくらいお腹ペコペコだから、幾らでも大丈夫よぉ』
レイヴンの言葉に目を輝かせるブランシュ。
そんなに空腹なのかよ。
あんなにヤって注いだのに。
「・・・・・・ちなみに、食べ過ぎたとか、腹壊したりなんてのは・・・」
念のため聞いてみるが、ユルい感じで返事が返ってきた。
『うーん、たぶん、大丈夫ー。無理ならちゃんと言うよぉ』
「・・・・・・分かった。じゃあ、取りあえず今からヤルぞ」
『わぁい! やったぁ・・・!!』
諸手を挙げてバンザイするみたいなブランシュにレイヴンは手をかけて、身に着けていた神官の服みたいな形の、されど薄いひらひらな衣を引き抜いた。
すると、最初にヤってみて気付いていたことだが、その布を取り去ると下には何も身に着けていなかった。
「・・・・・・本当に下着のしの字も無いなあ・・・」
『ヤリやすいでしょ?』
「---さすが『誘い受け』・・・。心だけでなく身体までソレ仕様なのか・・・」
レイヴンは、確かにヤルには良いが伴侶で連れ歩くには不便だと、後でブランシュの雑貨や衣類の買い物をしないとだと頭にメモするのだった。
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