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49 模擬戦という名の死合いからの(割愛)
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「おーい、周りの冒険者達ー! 危険だから全員観覧席に移動して!」
おもむろにダオラがそう声を張り上げた。
ソレは地下鍛錬場の隅から隅まで響き渡って、それまで鍛錬をしていた───んー、僕の鍛錬を傍観してた? 冒険者達がいそいそと移動していくのが見えた。
「・・・・・・僕らの死合いって危険なの?」
ちょっと不服そうにそう言えばエアリアルが速攻でツッコんできた。
「いやだから、死合いじゃなくて模擬戦! さっきのユラ君の銃の乱射を見ていれば危ないの分かるでしょう?」
「そうそう、威力が半端ないもんねぇ」
そう言ったあと、更に続ける。
「それに壁や地面に強化魔法使っても他人には魔法かけないでしょ? 万が一当たったら下手しなくても死ぬって」
「・・・・・・それもそうか。うん、避難賛成!」
納得でそう言うとエアリアル達は微妙な顔になった。
「自分の力を自覚してるのかいないのか分からないねぇ」
「・・・・・・もしかすると人知れず暗殺するのが当たり前になってて大っぴらな対人戦闘は経験が浅いのでは?」
───おーい、聞こえてるよ?
「確かに訓練では対人戦闘もやってるけど、暗殺って基本バレないようにやるもんだから、大抵はこっそり一撃でおしまいなんで実戦は少ないと思うよ」
そう自己申告してあげたらエアリアル達は余計に辛そうな顔になってしまった。
あれ? なんか間違えた?
「・・・・・・そう、なんだね。うん・・・・・・ああ、子供になんてことを・・・・・・」
「いや大人! 確かに小っさいけど、実際小さいときから殺ってたけど!」
更にそう言ったら今度は悲愴感丸出しの顔になったエアリアル達。
「あのね、もう感情なんてない状態で殺ってたから辛くはないの。だから気にしないで?」
「・・・・・・それはそれで何というか・・・・・・うん、まぁ、これ以上傷口を広げないためにもこんな話は止めようね」
明るく笑ってそう言ったら、まだ何か言いたそうだったがひとまず言葉を呑み込んだようだ。
「ヨシ! じゃあユラとナハトさんは中央で向かい合って。───ええと、魔法も銃も体術も何でもありの死合い──っと、間違い、模擬戦でいいのかな?」
ダオラがうっかり言い間違いしたが言い直した。別に死合いでいいのに。
「僕はオッケーだよ」
「ああ、俺もいいぞ。様子を見て力を尽くさせて貰う」
「うん! よろしく!」
そういうわけでわくわくしながら移動する僕達をギャラリーと化した冒険者達が見守っている中、ダオラの合図で模擬戦が開始された。
───そうして数十分ほどナハトと模擬戦をしたが、途中で中断せざるを得なかったので詳しいことは割愛する。
だって、楽しくなってきて前の世界での物語でよく聞く大規模な殲滅魔法をつい、つい使おうとしちゃって。
そこに何故か喚んでないのに精霊王達がいつの間にか来ちゃって力を貸そうとしてきてさぁ。
さすがに僕も発動寸前で魔法をキャンセルしたよ。いくら強化魔法で防御してても地下鍛錬場どころか街全体がヤバそうな気がしたんだよね。
直感って大事よ。
精霊王達は僕が魔法をキャンセルしたことにブーブーと文句を言ってきたけど、ムシだムシ!
僕の役に立ちたかったとか言ってたけど、さすがに破壊する勢いで魔法を手伝うの止めてくれるかな?
「あのね、本当に頼みたいときはちゃんと頼むから、勝手に手を貸すの禁止ね!」
『えええ・・・・・・はぁい・・・・・・』
「そんなシュンとしてもダメなモノはダメなの。僕は普通に生活したいの! 今までの分、一般的な人並みの生活を送りたいの!」
腰に手を当ててぷんすか説教する僕の後ろでナハト達が呆れたような声で会話していたが、精霊王達の方に気がいっててよく聞いていなかった。
「・・・・・・人並みの生活って、無理じゃないか?」
「気持ちは分かるけど、全然人並みの環境じゃないよねぇ」
「コレだけやらかしてたらすでに人並みじゃないよね」
傍観してた冒険者達もエアリアル達の言葉にうんうんと頷いていたらしい。
えー、僕は人並みの生活がしたいんだよー!
おもむろにダオラがそう声を張り上げた。
ソレは地下鍛錬場の隅から隅まで響き渡って、それまで鍛錬をしていた───んー、僕の鍛錬を傍観してた? 冒険者達がいそいそと移動していくのが見えた。
「・・・・・・僕らの死合いって危険なの?」
ちょっと不服そうにそう言えばエアリアルが速攻でツッコんできた。
「いやだから、死合いじゃなくて模擬戦! さっきのユラ君の銃の乱射を見ていれば危ないの分かるでしょう?」
「そうそう、威力が半端ないもんねぇ」
そう言ったあと、更に続ける。
「それに壁や地面に強化魔法使っても他人には魔法かけないでしょ? 万が一当たったら下手しなくても死ぬって」
「・・・・・・それもそうか。うん、避難賛成!」
納得でそう言うとエアリアル達は微妙な顔になった。
「自分の力を自覚してるのかいないのか分からないねぇ」
「・・・・・・もしかすると人知れず暗殺するのが当たり前になってて大っぴらな対人戦闘は経験が浅いのでは?」
───おーい、聞こえてるよ?
「確かに訓練では対人戦闘もやってるけど、暗殺って基本バレないようにやるもんだから、大抵はこっそり一撃でおしまいなんで実戦は少ないと思うよ」
そう自己申告してあげたらエアリアル達は余計に辛そうな顔になってしまった。
あれ? なんか間違えた?
「・・・・・・そう、なんだね。うん・・・・・・ああ、子供になんてことを・・・・・・」
「いや大人! 確かに小っさいけど、実際小さいときから殺ってたけど!」
更にそう言ったら今度は悲愴感丸出しの顔になったエアリアル達。
「あのね、もう感情なんてない状態で殺ってたから辛くはないの。だから気にしないで?」
「・・・・・・それはそれで何というか・・・・・・うん、まぁ、これ以上傷口を広げないためにもこんな話は止めようね」
明るく笑ってそう言ったら、まだ何か言いたそうだったがひとまず言葉を呑み込んだようだ。
「ヨシ! じゃあユラとナハトさんは中央で向かい合って。───ええと、魔法も銃も体術も何でもありの死合い──っと、間違い、模擬戦でいいのかな?」
ダオラがうっかり言い間違いしたが言い直した。別に死合いでいいのに。
「僕はオッケーだよ」
「ああ、俺もいいぞ。様子を見て力を尽くさせて貰う」
「うん! よろしく!」
そういうわけでわくわくしながら移動する僕達をギャラリーと化した冒険者達が見守っている中、ダオラの合図で模擬戦が開始された。
───そうして数十分ほどナハトと模擬戦をしたが、途中で中断せざるを得なかったので詳しいことは割愛する。
だって、楽しくなってきて前の世界での物語でよく聞く大規模な殲滅魔法をつい、つい使おうとしちゃって。
そこに何故か喚んでないのに精霊王達がいつの間にか来ちゃって力を貸そうとしてきてさぁ。
さすがに僕も発動寸前で魔法をキャンセルしたよ。いくら強化魔法で防御してても地下鍛錬場どころか街全体がヤバそうな気がしたんだよね。
直感って大事よ。
精霊王達は僕が魔法をキャンセルしたことにブーブーと文句を言ってきたけど、ムシだムシ!
僕の役に立ちたかったとか言ってたけど、さすがに破壊する勢いで魔法を手伝うの止めてくれるかな?
「あのね、本当に頼みたいときはちゃんと頼むから、勝手に手を貸すの禁止ね!」
『えええ・・・・・・はぁい・・・・・・』
「そんなシュンとしてもダメなモノはダメなの。僕は普通に生活したいの! 今までの分、一般的な人並みの生活を送りたいの!」
腰に手を当ててぷんすか説教する僕の後ろでナハト達が呆れたような声で会話していたが、精霊王達の方に気がいっててよく聞いていなかった。
「・・・・・・人並みの生活って、無理じゃないか?」
「気持ちは分かるけど、全然人並みの環境じゃないよねぇ」
「コレだけやらかしてたらすでに人並みじゃないよね」
傍観してた冒険者達もエアリアル達の言葉にうんうんと頷いていたらしい。
えー、僕は人並みの生活がしたいんだよー!
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