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それははじまりの・・・
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獣人国ルスの東、隣国との国境付近の辺境伯領にある、通称『深淵の森』。
かつて『精霊の森』と呼ばれていたそこは、とある人族の国があった場所だが、急速に精霊の加護を失い、200年程前に国が滅んでからは魔素が濃くなり、強い魔物が蔓延る暗い森となった。
その後、隣接した獣人国の領土となり辺境伯領として、代々の辺境伯が私設の騎士団や冒険者ギルドと協力し合い、魔物を間引いているおかげで大規模なスタンピードは起きていなかった、はずだった・・・。
この時までは。
内部告発による、辺境伯領での横領。それは騎士団の強化などの名目で国から出る多額の予算をほぼ丸々懐に入れているというもの。
極秘に調査した結果、驚くべき事実が判明した。
辺境伯領となった当初から、違法に所持している戦闘奴隷がスタンピードが起きるたびに狩って間引いていた、と。
正規の奴隷ではない。かつてその人族の国が行った禁忌魔法で召喚された異世界人。
当時の詳しい話を知るものはすでに亡く、伝説となっている彼の者。
『オッドアイの死神』『双剣の悪魔』等という二つ名を持つ。姿を見た者も皆無。
その彼が・・・。
今、目の前に居る。
大規模なスタンピードを止める為に。
フードから除く双眸は右目が琥珀色で左目が紫水晶色。
こぼれた髪は毛先が漆黒の白銀色で。
身長は120㎝程の子供だった。
そう、子供だったのだ。
見た目5才位の小さな体が、躊躇なく魔物を蹴り倒し、殴り、何処から出したのか双剣で切り刻み。
自らの手首を切り、血を媒体とした大規模な殲滅魔法で森全体の魔物を屠り。
此方を一瞥した瞳は虚無で。
転移魔法なのか、一瞬で消え去った。
自分達の出番なんて、一欠片もなかったのだ。
彼が消え去った跡を2人、見つめる者がいた。
1人はこの国ルスの第3王子ラインハイト、金の髪と瞳の金狼の獣人。
もう1人は冒険者で龍人のエアヴァルト。黒髪に金の瞳を持つ。
ラインハイトは苦い顔で。
エアヴァルトは呆然と、しかしその瞳には歓喜の色が宿っていた。
かつて『精霊の森』と呼ばれていたそこは、とある人族の国があった場所だが、急速に精霊の加護を失い、200年程前に国が滅んでからは魔素が濃くなり、強い魔物が蔓延る暗い森となった。
その後、隣接した獣人国の領土となり辺境伯領として、代々の辺境伯が私設の騎士団や冒険者ギルドと協力し合い、魔物を間引いているおかげで大規模なスタンピードは起きていなかった、はずだった・・・。
この時までは。
内部告発による、辺境伯領での横領。それは騎士団の強化などの名目で国から出る多額の予算をほぼ丸々懐に入れているというもの。
極秘に調査した結果、驚くべき事実が判明した。
辺境伯領となった当初から、違法に所持している戦闘奴隷がスタンピードが起きるたびに狩って間引いていた、と。
正規の奴隷ではない。かつてその人族の国が行った禁忌魔法で召喚された異世界人。
当時の詳しい話を知るものはすでに亡く、伝説となっている彼の者。
『オッドアイの死神』『双剣の悪魔』等という二つ名を持つ。姿を見た者も皆無。
その彼が・・・。
今、目の前に居る。
大規模なスタンピードを止める為に。
フードから除く双眸は右目が琥珀色で左目が紫水晶色。
こぼれた髪は毛先が漆黒の白銀色で。
身長は120㎝程の子供だった。
そう、子供だったのだ。
見た目5才位の小さな体が、躊躇なく魔物を蹴り倒し、殴り、何処から出したのか双剣で切り刻み。
自らの手首を切り、血を媒体とした大規模な殲滅魔法で森全体の魔物を屠り。
此方を一瞥した瞳は虚無で。
転移魔法なのか、一瞬で消え去った。
自分達の出番なんて、一欠片もなかったのだ。
彼が消え去った跡を2人、見つめる者がいた。
1人はこの国ルスの第3王子ラインハイト、金の髪と瞳の金狼の獣人。
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