84 / 90
第五章 終章
家族って良いな
しおりを挟む 私はサイラスの後ろを冷や汗を流しながら付いて歩いている。
「サイ様、もうこれ以上は困るよ。家狭いのにこんなの入んないよ」
「だって、ミウは僕の妹になったんだから。不自由な生活はさせられないよ」
「今も不自由じゃないよ。ちょこっとお金がないだけでさ、自由気ままに生活出来てるよ」
私はサイラスに溢れんばかりの貢ぎ物を頂いている。
『サイ様は、もう一人のお兄ちゃんだね!』
私がこの言葉を言った瞬間、サイラスは翠の瞳をこれでもかと言わんばかりに輝かせて、私の手を取った。串焼きと一緒に。
『お兄ちゃん……良いね! 良い響きだ』
『サイ様……どうしたの?』
『僕はミウの事が気になってしょうがなかったんだ。パーティーで膝を付いて僕に謝罪した時に、ミウ言ったでしょ。僕の前には二度と現れないって。正直悲しかった。もっと話したいって思ってたから』
『そ、そうなんだ』
『これは恋愛感情なのだとばかり思っていたけれど、今はっきり分かったよ。ミウは僕の妹だ。妹になって欲しい』
サイラスの圧が半端ない。ひとりっ子は兄弟姉妹に憧れると言うがここまでとは。同い年で兄妹と言うのも変な話だが、私自身、恋愛のいざこざに巻き込まれるよりは兄妹ごっこを楽しむ方が気が楽だ。私は軽い気持ちで返事をした。
『良いよ。おにいちゃん』
これが間違いだった。サイラスは私を串焼きも買えないほどに貧乏だと思っているようで、お金を渡してきた。流石にそれは駄目だ。全拒否しているとサイラスが言った。
『だったらせめて、兄としてプレゼントをさせてくれ。それなら良いでしょ?』
『まぁ、物で貰った方が現金よりはマシかな』
——そして、今現在家具やら衣服を大量にプレゼントされているところだ。
「家に荷物を送ろうと思うんだけど、どこに届けたら良い?」
「あー、どこかな……」
自宅の住所を言っても届かないし、やはり魔王に持って帰ってもらうしかないか。私が悩んでいると、サイラスが言った。
「とりあえず城に送っとこっか。部屋狭いなら僕の部屋にドレスとか置いといてさ、着替えたい時においでよ」
「あー、うん。そうだね」
それならそのままサイラスに返品という形を取れる。良いかもしれない。
サイラスが使用人らしき人に耳打ちすると、荷物は次々と店から運び出された。そして、サイラスは私の方に向き直ってにっこり笑顔で手を出してきた。
「ん? 握手?」
「手繋いで帰ろう」
「え……? 私たち恋人とかじゃないよね?」
「うん、兄妹。だから手繋いで帰ろう」
サイラスの頭の中の兄妹像はどうなっているのだろうか。兄妹で手を繋ぐのは小さい頃くらいだ。呆気に取られていると、サイラスは眉を下げて言った。
「ごめん、抱っこだった? それともおんぶ?」
何だろう。普通に兄に見えてきた。言っている事ややっている事が日本にいる兄と変わらない。私はそれが可笑しく思えて、ふっと笑った。
「良いよ。手繋いで帰ろう」
「母上と父上にも紹介しなくちゃね」
「それはやめといた方が……」
私はサイラスと手を繋いで仲良く城へと戻っていった。
◇◇◇◇
「ねぇ、サイ様?」
「おにいちゃん!」
「ねぇ、おにいちゃん。どうして私の部屋が出来てるの? しかも、おにいちゃんの隣の部屋に」
城へ戻ると、客間で魔王の迎えを待つのかと思いきやサイラスの部屋に通された。そして、そのまま繋がっている隣の部屋に。
そこには先程購入した品の数々が並んでおり、今にも住める状態になっていた。
「大事な妹だから。僕の目の届く部屋じゃないと不安でしょ」
「いや、そうかもしれないけどさ、ここって将来のお妃様の部屋だよね? せめて別の部屋にしてよ」
「細かいことは気にしなくて良いよ。もう一人のお兄さんが来るまでまだ時間あるからさ、少し休んでなよ」
もう一人の兄とは本物の兄ではなく魔王のことだ。この世界では私の兄と言う設定でいくらしい。
「こっちの部屋が気になって使えないなら僕の部屋使いなよ。さっきからミウ眠たそうだし」
サイラスの言うように私は眠い。昨日の睡眠時間は三時間。そして、半日サイラスに付き合って動き回っているので、今にも寝落ちしそうな程に眠たいのだ。
時計を確認すると、魔王が迎えに来るまで後一時間。そして、そこにはふかふかのベッドが……。
セドリックの時に異性の部屋に二人きりで入るのはやめようと決めていた。しかし、サイラスは私に対して恋愛感情がないとはっきり言った。
「お言葉に甘えて、少し寝るね」
「どうぞ」
サイラスに誘導され、サイラスのベッドの中に入った。
「気持ち良い……」
私はサイラスに布団をポンポン叩かれながら船を漕いだ。
◇◇◇◇
五十分後。
「——ミウ、ミウ」
耳元で声がする。何だかくすぐったい。
「ミウ? そろそろ時間だよ」
「うん。お兄ちゃん、後五分」
私はいつものように抱き枕をギュッと抱きしめながら二度寝した——。
五分後私はパチッと目を覚ました。いつものことだが、この五分はアラームが無くても起きられる。不思議だ。
「はー、二度寝って最高だよね。お兄ちゃん」
「そうだね」
兄の声が下から聞こえるのは気のせいか? 恐る恐る下に目線をずらした。
「お兄ちゃん? え、わっ! 誰?」
「おにいちゃんで合ってるよ」
「え、な、なんで? なんでそんな所にいるの?」
私の腕の中にサイラスがいたのだ。しかも、私は思い切りサイラスの頭を抱きしめている。
「ご、ごめん」
パッとサイラスを解放すると、サイラスは至極嬉しそうに言った。
「五分前に起こしたんだけどさ、ミウがおにいちゃんって言いながら僕を抱きしめてくれたんだよ。そんなに僕を慕ってくれて嬉しいよ」
「あー……」
もしかしなくとも私は抱き枕と間違えてサイラスを抱きしめて寝ていたようだ。
私がしていたように今度はサイラスが私を頭からしっかりと包み込んだ。自分からサイラスを抱きしめていた手前、サイラスを拒絶できない。
「今度からは初めから一緒に寝ようね。兄妹なんだから」
「はは、そうだね。おにいちゃん……」
「サイ様、もうこれ以上は困るよ。家狭いのにこんなの入んないよ」
「だって、ミウは僕の妹になったんだから。不自由な生活はさせられないよ」
「今も不自由じゃないよ。ちょこっとお金がないだけでさ、自由気ままに生活出来てるよ」
私はサイラスに溢れんばかりの貢ぎ物を頂いている。
『サイ様は、もう一人のお兄ちゃんだね!』
私がこの言葉を言った瞬間、サイラスは翠の瞳をこれでもかと言わんばかりに輝かせて、私の手を取った。串焼きと一緒に。
『お兄ちゃん……良いね! 良い響きだ』
『サイ様……どうしたの?』
『僕はミウの事が気になってしょうがなかったんだ。パーティーで膝を付いて僕に謝罪した時に、ミウ言ったでしょ。僕の前には二度と現れないって。正直悲しかった。もっと話したいって思ってたから』
『そ、そうなんだ』
『これは恋愛感情なのだとばかり思っていたけれど、今はっきり分かったよ。ミウは僕の妹だ。妹になって欲しい』
サイラスの圧が半端ない。ひとりっ子は兄弟姉妹に憧れると言うがここまでとは。同い年で兄妹と言うのも変な話だが、私自身、恋愛のいざこざに巻き込まれるよりは兄妹ごっこを楽しむ方が気が楽だ。私は軽い気持ちで返事をした。
『良いよ。おにいちゃん』
これが間違いだった。サイラスは私を串焼きも買えないほどに貧乏だと思っているようで、お金を渡してきた。流石にそれは駄目だ。全拒否しているとサイラスが言った。
『だったらせめて、兄としてプレゼントをさせてくれ。それなら良いでしょ?』
『まぁ、物で貰った方が現金よりはマシかな』
——そして、今現在家具やら衣服を大量にプレゼントされているところだ。
「家に荷物を送ろうと思うんだけど、どこに届けたら良い?」
「あー、どこかな……」
自宅の住所を言っても届かないし、やはり魔王に持って帰ってもらうしかないか。私が悩んでいると、サイラスが言った。
「とりあえず城に送っとこっか。部屋狭いなら僕の部屋にドレスとか置いといてさ、着替えたい時においでよ」
「あー、うん。そうだね」
それならそのままサイラスに返品という形を取れる。良いかもしれない。
サイラスが使用人らしき人に耳打ちすると、荷物は次々と店から運び出された。そして、サイラスは私の方に向き直ってにっこり笑顔で手を出してきた。
「ん? 握手?」
「手繋いで帰ろう」
「え……? 私たち恋人とかじゃないよね?」
「うん、兄妹。だから手繋いで帰ろう」
サイラスの頭の中の兄妹像はどうなっているのだろうか。兄妹で手を繋ぐのは小さい頃くらいだ。呆気に取られていると、サイラスは眉を下げて言った。
「ごめん、抱っこだった? それともおんぶ?」
何だろう。普通に兄に見えてきた。言っている事ややっている事が日本にいる兄と変わらない。私はそれが可笑しく思えて、ふっと笑った。
「良いよ。手繋いで帰ろう」
「母上と父上にも紹介しなくちゃね」
「それはやめといた方が……」
私はサイラスと手を繋いで仲良く城へと戻っていった。
◇◇◇◇
「ねぇ、サイ様?」
「おにいちゃん!」
「ねぇ、おにいちゃん。どうして私の部屋が出来てるの? しかも、おにいちゃんの隣の部屋に」
城へ戻ると、客間で魔王の迎えを待つのかと思いきやサイラスの部屋に通された。そして、そのまま繋がっている隣の部屋に。
そこには先程購入した品の数々が並んでおり、今にも住める状態になっていた。
「大事な妹だから。僕の目の届く部屋じゃないと不安でしょ」
「いや、そうかもしれないけどさ、ここって将来のお妃様の部屋だよね? せめて別の部屋にしてよ」
「細かいことは気にしなくて良いよ。もう一人のお兄さんが来るまでまだ時間あるからさ、少し休んでなよ」
もう一人の兄とは本物の兄ではなく魔王のことだ。この世界では私の兄と言う設定でいくらしい。
「こっちの部屋が気になって使えないなら僕の部屋使いなよ。さっきからミウ眠たそうだし」
サイラスの言うように私は眠い。昨日の睡眠時間は三時間。そして、半日サイラスに付き合って動き回っているので、今にも寝落ちしそうな程に眠たいのだ。
時計を確認すると、魔王が迎えに来るまで後一時間。そして、そこにはふかふかのベッドが……。
セドリックの時に異性の部屋に二人きりで入るのはやめようと決めていた。しかし、サイラスは私に対して恋愛感情がないとはっきり言った。
「お言葉に甘えて、少し寝るね」
「どうぞ」
サイラスに誘導され、サイラスのベッドの中に入った。
「気持ち良い……」
私はサイラスに布団をポンポン叩かれながら船を漕いだ。
◇◇◇◇
五十分後。
「——ミウ、ミウ」
耳元で声がする。何だかくすぐったい。
「ミウ? そろそろ時間だよ」
「うん。お兄ちゃん、後五分」
私はいつものように抱き枕をギュッと抱きしめながら二度寝した——。
五分後私はパチッと目を覚ました。いつものことだが、この五分はアラームが無くても起きられる。不思議だ。
「はー、二度寝って最高だよね。お兄ちゃん」
「そうだね」
兄の声が下から聞こえるのは気のせいか? 恐る恐る下に目線をずらした。
「お兄ちゃん? え、わっ! 誰?」
「おにいちゃんで合ってるよ」
「え、な、なんで? なんでそんな所にいるの?」
私の腕の中にサイラスがいたのだ。しかも、私は思い切りサイラスの頭を抱きしめている。
「ご、ごめん」
パッとサイラスを解放すると、サイラスは至極嬉しそうに言った。
「五分前に起こしたんだけどさ、ミウがおにいちゃんって言いながら僕を抱きしめてくれたんだよ。そんなに僕を慕ってくれて嬉しいよ」
「あー……」
もしかしなくとも私は抱き枕と間違えてサイラスを抱きしめて寝ていたようだ。
私がしていたように今度はサイラスが私を頭からしっかりと包み込んだ。自分からサイラスを抱きしめていた手前、サイラスを拒絶できない。
「今度からは初めから一緒に寝ようね。兄妹なんだから」
「はは、そうだね。おにいちゃん……」
70
お気に入りに追加
789
あなたにおすすめの小説
ちっちゃくなった俺の異世界攻略
鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた!
精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!
某国の皇子、冒険者となる
くー
BL
俺が転生したのは、とある帝国という国の皇子だった。
転生してから10年、19歳になった俺は、兄の反対を無視して従者とともに城を抜け出すことにした。
俺の本当の望み、冒険者になる夢を叶えるために……
異世界転生主人公がみんなから愛され、冒険を繰り広げ、成長していく物語です。
主人公は魔法使いとして、仲間と力をあわせて魔物や敵と戦います。
※ BL要素は控えめです。
2020年1月30日(木)完結しました。

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
【完結】愛執 ~愛されたい子供を拾って溺愛したのは邪神でした~
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
BL
「なんだ、お前。鎖で繋がれてるのかよ! ひでぇな」
洞窟の神殿に鎖で繋がれた子供は、愛情も温もりも知らずに育った。
子供が欲しかったのは、自分を抱き締めてくれる腕――誰も与えてくれない温もりをくれたのは、人間ではなくて邪神。人間に害をなすとされた破壊神は、純粋な子供に絆され、子供に名をつけて溺愛し始める。
人のフリを長く続けたが愛情を理解できなかった破壊神と、初めての愛情を貪欲に欲しがる物知らぬ子供。愛を知らぬ者同士が徐々に惹かれ合う、ひたすら甘くて切ない恋物語。
「僕ね、セティのこと大好きだよ」
【注意事項】BL、R15、性的描写あり(※印)
【重複投稿】アルファポリス、カクヨム、小説家になろう、エブリスタ
【完結】2021/9/13
※2020/11/01 エブリスタ BLカテゴリー6位
※2021/09/09 エブリスタ、BLカテゴリー2位
愛していた王に捨てられて愛人になった少年は騎士に娶られる
彩月野生
BL
湖に落ちた十六歳の少年文斗は異世界にやって来てしまった。
国王と愛し合うようになった筈なのに、王は突然妃を迎え、文斗は愛人として扱われるようになり、さらには騎士と結婚して子供を産めと強要されてしまう。
王を愛する気持ちを捨てられないまま、文斗は騎士との結婚生活を送るのだが、騎士への感情の変化に戸惑うようになる。
(誤字脱字報告は不要)
レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~
喰寝丸太
ファンタジー
異世界に転移した山田(やまだ) 無二(むに)はポーターの仕事をして早6年。
おっさんになってからも、冒険者になれずくすぶっていた。
ある日、モンスター無限増殖装置を誤って作動させたパーティは無二を囮にして逃げ出す。
落とし穴にも落とされ絶体絶命の無二。
機転を利かせ助かるも、そこはダンジョンボスの扉の前。
覚悟を決めてボスに挑む無二。
通販能力でからくも勝利する。
そして、ダンジョンコアの魔力を吸出し大幅レベルアップ。
アンデッドには聖水代わりに殺菌剤、光魔法代わりに紫外線ライト。
霧のモンスターには掃除機が大活躍。
異世界モンスターを現代製品の通販で殴る快進撃が始まった。
カクヨム、小説家になろう、アルファポリスに掲載しております。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
精霊の港 飛ばされたリーマン、体格のいい男たちに囲まれる
風見鶏ーKazamidoriー
BL
秋津ミナトは、うだつのあがらないサラリーマン。これといった特徴もなく、体力の衰えを感じてスポーツジムへ通うお年ごろ。
ある日帰り道で奇妙な精霊と出会い、追いかけた先は見たこともない場所。湊(ミナト)の前へ現れたのは黄金色にかがやく瞳をした美しい男だった。ロマス帝国という古代ローマに似た巨大な国が支配する世界で妖精に出会い、帝国の片鱗に触れてさらにはドラゴンまで、サラリーマンだった湊の人生は激変し異なる世界の動乱へ巻きこまれてゆく物語。
※この物語に登場する人物、名、団体、場所はすべてフィクションです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる