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第二章 王都編
王都観光(という名のデート) 3
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何だかんだあの店で結構時間食ってたみたいで、もうお昼近かった。
本当ならお茶してたのでもう少しお腹が保つはずだったんだけど、パアになっちゃったから、さすがの俺も腹の虫が抑えられない。
だって屋台からすっげーいい匂いするんだよ!
思わずキョロキョロしちゃうのは許して欲しい。
「気になる物を買っていこう。バッグもあるし、俺もかなり食べられるから心配ない」
「おお! そうだった! んじゃあ、あそこの串焼き?」
クラビスの提案に一も二もなく賛同して早速買い求める。
「らっしゃい! 可愛い坊やだな? 兄弟かい? サービスしてやるよ!」
「大人だから可愛いはいらないけどサービスは貰う。後、クラビスは旦那だから」
「・・・は?」
サラッと聞き流して訂正すると、ポカンとして手が止まってしまった。
「おっちゃん、焦げちゃうよ!」
「はっ! 危ない!」
慌ててひっくり返す。
「クラビス、コレって何の肉?」
「知らないで食べようとしてたのか。ボアの肉だよ。ちょっと癖があるけど、ここは香辛料で上手いこと消してある。美味しいと思うよ」
クラビスがどこぞのグルメリポーターみたいだ。
「兄ちゃん、よく分かってる! 王都でも1,2を争う旨さだぜ!」
おお!
ボアって、イノシシみたいなヤツかな?
「サービスしてくれるんだよね?」
それを聞いておっちゃんが破顔した。
「大人で兄ちゃんの嫁なんだっけ? 悪かったな。お詫びに二本ずつやるよ!」
「ありがとう、おっちゃん! ちなみにこの間20歳になりました!」
エッヘン! と胸を張る。
「止めなさい!」
クラビスに止められた。クラビスみたいに胸筋ないからダメか。
「なんか斜めな考えにいってるような気がするけど、違うからな? 嫁なんだから慎みを持てって意味だから!」
はあーっと溜息を吐いて顔を覆う。
「?」
そのやり取りを見ていたおっちゃんがクラビスに同情する。
「兄ちゃん、苦労しそうだな・・・。ガンバレ」
買った串焼きをバッグに入れておっちゃんに手を振ると、別なご馳走を探してウロウロする。
途中、果物を絞った生ジュースを買い、その先でクレープ生地みたいなので具材を包んだパンみたいなのを買い、最後にデザートとしてドーナツみたいな揚げた物に砂糖をまぶした物を買った。
・・・前に並んでたイケオジ、めちゃくちゃ買い込んでたが誰かのプレゼント用かな?
さすがに全部自分用とか言わないよな?
去り際、目が合ってにこっとされた。つられて俺も微笑み返した。
皆、バッグに入ってるから、出来たてで手ぶらでオッケー!
中央広場に休憩所があって、テーブルも椅子もあるから、座って料理を出して。
「いただきます!」
喉が渇いてたから、ジュースを一口。
「ウマっ!」
濃厚なのにサッパリしてる。
次に串焼き。待ってました!
「ん? 柔らかい! え、スパイシーで絶妙な焼き加減! おっちゃん、天才!!」
「さすがだな。自慢するだけある」
話しながら一塊を食べる。
「でもさすがに俺には量が多いなあ。串焼きの肉1個が俺のこぶし大って。しかも4個! コレってあの値段で妥当なの? 安くない?」
「ああ、ボアは少し癖があるって言ったろう? おそらく料理にするにはちょっと手間なんだと思う。そんなだから肉を買う人も少なくて、必然的に安くなる。それを購入して原価を安くしているんだろう」
なるほど。
そんで料理法は企業秘密って事か。
ふむふむ頷いてるうちに自分の分を食べ終えたクラビスが、俺の食べきれない分もペロリと完食した。唇に付いたタレを舌でチロッと舐める。
途端に夜の事を思い出して腹の奥がずくんとした。
ヤバいヤバい!
頭を振って霧散させる。
「ん?」
意味ありげに首を傾げる。
くそう、クラビスめ、絶対わざとやってる!
思考を切り替えて、残りのピタパンみたいなのを食べる。
「んん? アレ?」
「どうした?」
クラビスが心配そうに聞いてくるが、大丈夫。いや大丈夫でもない?
「コレって、マヨネーズだ! 何でこっちにあるの?!」
そもそも生卵使うから、こっちじゃ有り得ないって思い込んでた。
「ああ、やっぱり、あちらの世界の調味料だった?」
「うん。俺のいた世界の調味料だよ。美味しいから世界中に広まってるけど。コレがあるって事は地球から来た人がいたんだよね。凄いなあ。俺、料理はからっきしでさ」
料理無双は無理!
御飯美味しいし、作れなくても困らないと思うから、やんないよ?
「大丈夫だよ。俺が全てやってあげるから」
だからヤンデレな発言ヤメテ。
最後のドーナツもどきもしっかりとドーナツでした。大変美味しゅうございました。
本当ならお茶してたのでもう少しお腹が保つはずだったんだけど、パアになっちゃったから、さすがの俺も腹の虫が抑えられない。
だって屋台からすっげーいい匂いするんだよ!
思わずキョロキョロしちゃうのは許して欲しい。
「気になる物を買っていこう。バッグもあるし、俺もかなり食べられるから心配ない」
「おお! そうだった! んじゃあ、あそこの串焼き?」
クラビスの提案に一も二もなく賛同して早速買い求める。
「らっしゃい! 可愛い坊やだな? 兄弟かい? サービスしてやるよ!」
「大人だから可愛いはいらないけどサービスは貰う。後、クラビスは旦那だから」
「・・・は?」
サラッと聞き流して訂正すると、ポカンとして手が止まってしまった。
「おっちゃん、焦げちゃうよ!」
「はっ! 危ない!」
慌ててひっくり返す。
「クラビス、コレって何の肉?」
「知らないで食べようとしてたのか。ボアの肉だよ。ちょっと癖があるけど、ここは香辛料で上手いこと消してある。美味しいと思うよ」
クラビスがどこぞのグルメリポーターみたいだ。
「兄ちゃん、よく分かってる! 王都でも1,2を争う旨さだぜ!」
おお!
ボアって、イノシシみたいなヤツかな?
「サービスしてくれるんだよね?」
それを聞いておっちゃんが破顔した。
「大人で兄ちゃんの嫁なんだっけ? 悪かったな。お詫びに二本ずつやるよ!」
「ありがとう、おっちゃん! ちなみにこの間20歳になりました!」
エッヘン! と胸を張る。
「止めなさい!」
クラビスに止められた。クラビスみたいに胸筋ないからダメか。
「なんか斜めな考えにいってるような気がするけど、違うからな? 嫁なんだから慎みを持てって意味だから!」
はあーっと溜息を吐いて顔を覆う。
「?」
そのやり取りを見ていたおっちゃんがクラビスに同情する。
「兄ちゃん、苦労しそうだな・・・。ガンバレ」
買った串焼きをバッグに入れておっちゃんに手を振ると、別なご馳走を探してウロウロする。
途中、果物を絞った生ジュースを買い、その先でクレープ生地みたいなので具材を包んだパンみたいなのを買い、最後にデザートとしてドーナツみたいな揚げた物に砂糖をまぶした物を買った。
・・・前に並んでたイケオジ、めちゃくちゃ買い込んでたが誰かのプレゼント用かな?
さすがに全部自分用とか言わないよな?
去り際、目が合ってにこっとされた。つられて俺も微笑み返した。
皆、バッグに入ってるから、出来たてで手ぶらでオッケー!
中央広場に休憩所があって、テーブルも椅子もあるから、座って料理を出して。
「いただきます!」
喉が渇いてたから、ジュースを一口。
「ウマっ!」
濃厚なのにサッパリしてる。
次に串焼き。待ってました!
「ん? 柔らかい! え、スパイシーで絶妙な焼き加減! おっちゃん、天才!!」
「さすがだな。自慢するだけある」
話しながら一塊を食べる。
「でもさすがに俺には量が多いなあ。串焼きの肉1個が俺のこぶし大って。しかも4個! コレってあの値段で妥当なの? 安くない?」
「ああ、ボアは少し癖があるって言ったろう? おそらく料理にするにはちょっと手間なんだと思う。そんなだから肉を買う人も少なくて、必然的に安くなる。それを購入して原価を安くしているんだろう」
なるほど。
そんで料理法は企業秘密って事か。
ふむふむ頷いてるうちに自分の分を食べ終えたクラビスが、俺の食べきれない分もペロリと完食した。唇に付いたタレを舌でチロッと舐める。
途端に夜の事を思い出して腹の奥がずくんとした。
ヤバいヤバい!
頭を振って霧散させる。
「ん?」
意味ありげに首を傾げる。
くそう、クラビスめ、絶対わざとやってる!
思考を切り替えて、残りのピタパンみたいなのを食べる。
「んん? アレ?」
「どうした?」
クラビスが心配そうに聞いてくるが、大丈夫。いや大丈夫でもない?
「コレって、マヨネーズだ! 何でこっちにあるの?!」
そもそも生卵使うから、こっちじゃ有り得ないって思い込んでた。
「ああ、やっぱり、あちらの世界の調味料だった?」
「うん。俺のいた世界の調味料だよ。美味しいから世界中に広まってるけど。コレがあるって事は地球から来た人がいたんだよね。凄いなあ。俺、料理はからっきしでさ」
料理無双は無理!
御飯美味しいし、作れなくても困らないと思うから、やんないよ?
「大丈夫だよ。俺が全てやってあげるから」
だからヤンデレな発言ヤメテ。
最後のドーナツもどきもしっかりとドーナツでした。大変美味しゅうございました。
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