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*重たすぎる愛 3(side王太子)
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*真っ昼間からスミマセン。ミリオネアとムツキCPのR18回。背後注意。前回のお風呂からの既成事実を作るえち回。ミリオネア視点*
ムツキを洗い、自分もサッと洗うとムツキの腰に手をあてて湯船に誘導する。
「───っひゃ、あっごめん。あの、擽ったくて」
「いや大丈夫。滑ると危ないからこのままで」
そう白々しく言ってミルクのような入浴剤を入れて白く濁った浴槽に入れると、思ったよりも深かったようでムツキがお尻をつけようと屈むと顔の半分まで沈んで溺れそうになった。
「ごふっ!?」
「ムツキッ!? 大丈夫かい!?」
慌てて脇に手を入れて持ち上げ、私の膝の上に乗せる。
するとムツキの薄桃色の胸の尖りがちょうど見えてムラッとした。いかんいかん、そんな場合じゃない。
「ごほっ・・・・・・ごめ、見えないから、思ったよりも深くて」
「───ああ、私達の体格に合わせて作られているからムツキには深すぎたね。そうか、お湯を少なくして貰えばよかったな」
背の低いムツキには子供用サイズの浴槽がちょうどいいかも、なんて言ったらムッとされるから言わないが。
「いやいや、そんな手間かけさせられないよ。大丈夫、今はミリィのおかげでちょうどいい深さになったから」
「・・・・・・そうか」
いや、そうなんだが、目に毒な可愛らしい尖りがずっと目に入っていて、私のアレも尖ってきているんだが、どうしようか。
濁り湯で助かった。
何食わぬ顔で肩にお湯をかけるように手を動かしてさり気なく肌を弄っていると、ムツキがもぞもぞとお尻を動かした。
それは私のアレに擦り付けているようで、私のアレはもう、我慢できずに大きく育ってしまった。
マズい。
「・・・・・・あの・・・・・・ミリィ?」
「・・・・・・何だ?」
「あの、ええと・・・・・・硬いモノが、その・・・・・・?」
「・・・・・・そうだな」
さすがにバレるよな。男だしな。ムツキもコレくらい自分で分かるよな?
「どうする、の?」
「え」
どうする、とは?
「いやだって、辛いでしょ? 出した方がいいんじゃ? あ、恥ずかしいよね? 俺先に出るから───っ!?」
「ムツキも一緒に・・・・・・いいだろう?」
「───っ、なん」
気付いてないとでも? 濁り湯で見えないけど、ムツキも勃起してるだろう?
「今日は命のやり取りをしたんだ。生存本能で性的興奮が高まりやすくなるんだよ。兵士が戦のあと娼館に行ったりお互いで発散しあったりね」
本当は単にムツキの裸体にムラムラしただけなんだが、今言ったコトも本当のことなので嘘は言っていない。
ムツキは顔を真っ赤にしながらしどろもどろに言った。
「ぅ・・・・・・え、じゃあ俺のコレも、そういうモノなの?」
「ああ。だから恥ずかしがらずに今ココで抜き合おう」
怖がらせないようにことさら優しく、なんてことのない風にサラッと告げるが、ムツキはちょっと戸惑っていた。
コレはちょっと無理かと一旦退こうとしたが───。
「・・・・・・そういうことなら。でも俺、元々性欲薄くて自慰もあんまり・・・・・・」
「ああ心配いらない。私に任せて」
とても有用な情報と共に了承が返ってきて、私は思わず満面の笑みでそう言った。
◇◇◇
「───あっ・・・・・・ミリィ、ソコだめ、気持ちよすぎて・・・・・・っふぁっ!」
「気持ちいいのはいいことだよ、ムツキ」
「あっ、ダメ! イっちゃう! 待って、ミリィが」
「私はあとで。ムツキ、イっていいんだよ」
そう言って私はムツキの慎ましくて綺麗な陰茎をぐちゅぐちゅと扱いた。
最初、恥ずかしがったムツキに私は目を閉じるように言ったが、そのせいで感覚が鋭敏になったようであっという間に一度射精してしまった。
そのあと息も絶え絶えで愕然としたムツキは、ハッと我に返って私の元気な陰茎を見つけて美麗な眉をへにょっと下げた。
『・・・・・・ごめん。俺、一人であっという間に・・・・・・』
『じゃあ、私のも達するまで付き合ってくれる?』
『───分かった』
何かヘンなスイッチが入ったのかヤル気を出してくれたのでそれに乗っかってしまおう。
『じゃあもう一度ね』
『・・・・・・はい?』
───そうやり取りをしたのが先ほど。今はその言質の通り、私が達するまで私もムツキの陰茎を扱いてその痴態を見つめている。
ムツキには一応私の陰茎を扱いて貰っているが、すでに自分が翻弄されていて手を添えるだけになっている。
だがムツキが私のモノに触れているというだけで更に質量が増すというもの。
「あっ、出る! 出ちゃうよ」
そう言ってビクビクと震えながら二度目の射精を迎えたムツキ。
さすがに疲労の色が見える。
私は相変わらず達していないが、いい加減浴室から出ないと逆上せるな。
ぐったりとしたムツキの精をお湯で洗い流して向かい合わせで抱き上げ、脱衣所のタオルで包むと自分はバスローブを羽織り、生活魔法の乾燥でお互いの水分を取り除く。
リビングに戻ると軽くつまめる食べ物が置いてあった。
ムツキがお腹を空かせているんじゃないかと思って用意させたモノだ。
風呂でも思ったが細すぎる。おそらく奴隷生活であまり食べられなかったのだろう。
「ムツキ、水分を取って軽く食べよう」
「───んえ? あ、ありがとう」
ボーッとしているムツキを膝に乗せて口にコップを運ぶとされるがままにコクコクと飲んでいる。そのあと一口サイズのサンドイッチも口元に持っていくと、あーんと自ら口を開けていた。
コレが餌付けか。可愛すぎだろう。
そうして満足するまで食べたムツキは眠そうな目で言った。
「俺、このソファで寝るね」
「・・・・・・いやいや、何言ってるの? ベッドで寝るんだよ? さっき父上も私の部屋で寝るように言ったろう?」
「だからこの部屋のソファで───」
「───ダメだよ、風邪引くよ!」
このあと押し問答の末、私の言い分に納得して一緒にベッドに入った。
・・・・・・ここまで来れば勝ったな。
そしてムツキに触れながら魔力を流していくと、真珠の肌は桃色に色付き、ムツキの吐息が湿って艶っぽい喘ぎに変わっていった。
彼の後孔にはすでに三本の指が入っている。
「あっ・・・・・・ミリィ、どうしよ・・・・・・気持ちいい」
「ああ、魔力が心地いいね。相性がいい証拠だ」
「魔力が・・・・・・?」
「ふ、私達は結ばれる運命だったってことだ」
「・・・・・・結ばれる、運命? ───あっ!?」
そんな会話をしながら私は右手の指を更に増やして四本にすると、ぷっくりとしたムツキの前立腺を揉み擦る。
途端にぎゅうっと締め付けるムツキの熱くて泥濘んだ胎内。
「あっ・・・・・・ミリィ! ソコ、も、や! ヘンに、なっちゃう!」
「ヘンにさせてるんだよ。何も考えないで、ムツキ」
「───っな、なんでぇ!?」
図星だったようで、目を瞠ったムツキは泣きそうな顔になった。
私も手を止めてムツキをジッと見つめる。
「───異世界転移者は、過去をみても例に漏れず・・・・・・元の世界には戻れない」
「───っ!」
「ムツキも、薄々分かっていたのだろう?」
そう静かに話すと、ムツキはその綺麗な瞳が溶けるんじゃないかと思うほど涙を溢れさせた。
「・・・・・・っそうじゃ、ないかって───」
「うん」
「一年も経ってるのに、醒めない夢だなって・・・・・・自分を誤魔化して・・・・・・」
「・・・・・・うん」
「でも、だからっ・・・・・・誰かに、断言して欲しかっ・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
ムツキの嗚咽に、なんと言っていいのか分からない。
簡単に慰めの言葉なんか、言えない。
「じゃないと・・・・・・いつまでも、アリもしない希望に、縋っちゃう・・・・・・から」
「うん」
「前を向くため、にっ・・・・・・言って欲しかった───」
「・・・・・・ああ」
ムツキはちゃんと分かっていた。ただ自分の中で踏ん切りがつけられなくて、希望に縋りたくなっていたんだ。
だからこうして未練を断ち切って欲しかった───。
「それがっ・・・・・・ミリィで・・・・・・よかっ───!」
そんなことを言われたら我慢なんて出来ないだろう!
私は解していたムツキの後孔に己の陰茎をあてがうと、グッと力を込めて押し込んだ。
まだ解したりないのは分かっていたが、ゆっくりと押し進めた。
「は、はっ・・・・・・・・・・・・ミリィ・・・・・・」
「っすまない! だが、私はムツキを愛しているんだ。それでそんなことを言われたら、我慢なんて出来ないだろうっ」
「───え、は、愛し・・・・・・っ!?」
「そうだ。一目惚れだ。こんなにも抱きたいと思う相手は、ムツキ、君だけだ。だから、観念して私のモノになってくれっ」
苦しそうにしていたムツキは、私の突然の告白に驚いて目を見張り、そのあと泣き笑いの顔をした。
「・・・・・・ふふ、ヘンなの。王子様なんだから命令すればいいのに。必死な顔で『なってくれ』なんてお願い・・・・・・」
「私はソコまで非情じゃない。私はムツキの心も、ちゃんと欲しいんだ」
だって愛してるから。これから一生一緒に生きていきたいから。
だから一方通行の愛じゃダメなんだ。
そう言い募ったらムツキはぽろぽろと涙を溢れさせた。
「・・・・・・うん。俺もね、ミリィのこと、いいなって思ってた。こんな人が次の王様なんて、この国はいいなぁって」
「・・・・・・そうか」
「うん。───俺ね、まだミリィと同じだけの気持ちなのか、正直分からないけど・・・・・・こうして抱かれてもいいという気持ちに嘘はないよ」
それは、自惚れではなくて少なからず私に好意があると思っていいのだろうか。
確かにムツキはあんな最悪な初対面の印象の私を厭う素振りは見せなかったし、反対に頼られていたように思っていたが。
それにさっき、ムツキは恋愛初心者だと言っていたから、自覚がないのかもしれない。
「・・・・・・じゃあ、これからもずっと愛を囁くから、私と婚姻してくれるか? 不安なんだ。ムツキが他のヤツとこんな───」
「しないよ!? こんなセックス、好きな人じゃないと絶対しないよ! 初めては好きな人とってずっと決めてたんだから!」
「! そ、そうか。───じゃあいいね?」
「もちろん。その・・・・・・不束者ですが、よろしくお願いします」
「生涯大切にするからな!」
思わぬ返答に口元がニヤけそうになるのを堪えて言質を取る。
ムツキは真っ赤になって目を伏せながら諾と言ってくれた。
───私は舞い上がった気持ちのままムツキの唇に齧り付き、魔力を注ぎながら腰を進めていた。
「ううっん・・・・・・ぅう、ミ・・・・・・っ」
ムツキが息苦しそうなのに気付いて唇を離すと、ハアハアと荒い息を吐きながら涙目で言った。
「も、少し・・・・・・ゆっくり・・・・・・。大切にって、言うなら、優しく───っ」
「ああ、善処する」
蕩けて潤んだ瞳に煽られた私は、そう言うと再び口を塞いでグリッと奥まで挿入していった。
ビクビクと震えるムツキはその衝撃でイったらしく、ムツキの陰茎からダラダラと白濁が溢れた。
さっき風呂で二回出していたからか、勢いもなくちょっと水っぽい。
このままあと数回も達せればナカイキできそうだ。
私の脳裏に、イキすぎて喘ぎ善がりまくるムツキの姿が浮かんだ。
「・・・・・・最高だな」
私は実行するべくさっそく行動に移った。
ぎゅうぎゅうと締め付けられて射精しそうになるのをかろうじて堪えると、ゆっくりと抜き差しをしながらムツキの反応を見ていく。
「・・・・・・ああっ!」
「ここ、気持ちいいかい?」
「ぅ、いい・・・・・・きもちい」
手前の前立腺をゴリゴリ擦ってやるとビクビクしながら気持ちよさそうに呟いた。
じゃあそれならば、と今度は奥を突く。
「ここは?」
「ひゃあ! だめ、だめ・・・・・・さっきのよりだめ」
「気持ちいい?」
「だめ・・・・・・おかしくなるぅ・・・・・・っにゃあ!?」
そうか。おかしくなるほど気持ちいいか。
じゃあ頑張って奥を抜いてやらないとね。
聞くところによると、お互いもの凄くイイらしい。
私と高みを目指そうか。
「頑張ろうね、ムツキ」
「ミッ、ミリィ・・・・・・俺、初心者っ!」
「大丈夫、ムツキはやれば出来る子」
「───こんなん、気合いじゃムリ───っ」
───こうして最終的には奥も開通して、善がりまくるムツキに興奮して盛りのついた雄になった私に抱き潰されたムツキは、魔力検査等の予定を後ろ倒しにする羽目になるのだった。
朝早く出向いてきたササナギとナツメにはヤったことがバレて色々と言われたが後悔はない。
【あとがき的な】
※最後までお付き合い頂きありがとうございました。
読者様から『続きは!?』という旨の感想を頂きまして、もしかするとムツキ視点の短編を投稿するかもしれないので、そのときはそちらを読んでいただけたらと思います。
予定は未定なので没になったらスミマセン。
でも、ちょっとムツキ視点書きたかったので頑張りますね😄
ムツキに関してのフラグ的なところもハッキリとは回収してないので作者が自分で勝手に気にしておりますw(フラグとは言いませんがコレかな? と気付いてる人はいるかもですけど)
ムツキを洗い、自分もサッと洗うとムツキの腰に手をあてて湯船に誘導する。
「───っひゃ、あっごめん。あの、擽ったくて」
「いや大丈夫。滑ると危ないからこのままで」
そう白々しく言ってミルクのような入浴剤を入れて白く濁った浴槽に入れると、思ったよりも深かったようでムツキがお尻をつけようと屈むと顔の半分まで沈んで溺れそうになった。
「ごふっ!?」
「ムツキッ!? 大丈夫かい!?」
慌てて脇に手を入れて持ち上げ、私の膝の上に乗せる。
するとムツキの薄桃色の胸の尖りがちょうど見えてムラッとした。いかんいかん、そんな場合じゃない。
「ごほっ・・・・・・ごめ、見えないから、思ったよりも深くて」
「───ああ、私達の体格に合わせて作られているからムツキには深すぎたね。そうか、お湯を少なくして貰えばよかったな」
背の低いムツキには子供用サイズの浴槽がちょうどいいかも、なんて言ったらムッとされるから言わないが。
「いやいや、そんな手間かけさせられないよ。大丈夫、今はミリィのおかげでちょうどいい深さになったから」
「・・・・・・そうか」
いや、そうなんだが、目に毒な可愛らしい尖りがずっと目に入っていて、私のアレも尖ってきているんだが、どうしようか。
濁り湯で助かった。
何食わぬ顔で肩にお湯をかけるように手を動かしてさり気なく肌を弄っていると、ムツキがもぞもぞとお尻を動かした。
それは私のアレに擦り付けているようで、私のアレはもう、我慢できずに大きく育ってしまった。
マズい。
「・・・・・・あの・・・・・・ミリィ?」
「・・・・・・何だ?」
「あの、ええと・・・・・・硬いモノが、その・・・・・・?」
「・・・・・・そうだな」
さすがにバレるよな。男だしな。ムツキもコレくらい自分で分かるよな?
「どうする、の?」
「え」
どうする、とは?
「いやだって、辛いでしょ? 出した方がいいんじゃ? あ、恥ずかしいよね? 俺先に出るから───っ!?」
「ムツキも一緒に・・・・・・いいだろう?」
「───っ、なん」
気付いてないとでも? 濁り湯で見えないけど、ムツキも勃起してるだろう?
「今日は命のやり取りをしたんだ。生存本能で性的興奮が高まりやすくなるんだよ。兵士が戦のあと娼館に行ったりお互いで発散しあったりね」
本当は単にムツキの裸体にムラムラしただけなんだが、今言ったコトも本当のことなので嘘は言っていない。
ムツキは顔を真っ赤にしながらしどろもどろに言った。
「ぅ・・・・・・え、じゃあ俺のコレも、そういうモノなの?」
「ああ。だから恥ずかしがらずに今ココで抜き合おう」
怖がらせないようにことさら優しく、なんてことのない風にサラッと告げるが、ムツキはちょっと戸惑っていた。
コレはちょっと無理かと一旦退こうとしたが───。
「・・・・・・そういうことなら。でも俺、元々性欲薄くて自慰もあんまり・・・・・・」
「ああ心配いらない。私に任せて」
とても有用な情報と共に了承が返ってきて、私は思わず満面の笑みでそう言った。
◇◇◇
「───あっ・・・・・・ミリィ、ソコだめ、気持ちよすぎて・・・・・・っふぁっ!」
「気持ちいいのはいいことだよ、ムツキ」
「あっ、ダメ! イっちゃう! 待って、ミリィが」
「私はあとで。ムツキ、イっていいんだよ」
そう言って私はムツキの慎ましくて綺麗な陰茎をぐちゅぐちゅと扱いた。
最初、恥ずかしがったムツキに私は目を閉じるように言ったが、そのせいで感覚が鋭敏になったようであっという間に一度射精してしまった。
そのあと息も絶え絶えで愕然としたムツキは、ハッと我に返って私の元気な陰茎を見つけて美麗な眉をへにょっと下げた。
『・・・・・・ごめん。俺、一人であっという間に・・・・・・』
『じゃあ、私のも達するまで付き合ってくれる?』
『───分かった』
何かヘンなスイッチが入ったのかヤル気を出してくれたのでそれに乗っかってしまおう。
『じゃあもう一度ね』
『・・・・・・はい?』
───そうやり取りをしたのが先ほど。今はその言質の通り、私が達するまで私もムツキの陰茎を扱いてその痴態を見つめている。
ムツキには一応私の陰茎を扱いて貰っているが、すでに自分が翻弄されていて手を添えるだけになっている。
だがムツキが私のモノに触れているというだけで更に質量が増すというもの。
「あっ、出る! 出ちゃうよ」
そう言ってビクビクと震えながら二度目の射精を迎えたムツキ。
さすがに疲労の色が見える。
私は相変わらず達していないが、いい加減浴室から出ないと逆上せるな。
ぐったりとしたムツキの精をお湯で洗い流して向かい合わせで抱き上げ、脱衣所のタオルで包むと自分はバスローブを羽織り、生活魔法の乾燥でお互いの水分を取り除く。
リビングに戻ると軽くつまめる食べ物が置いてあった。
ムツキがお腹を空かせているんじゃないかと思って用意させたモノだ。
風呂でも思ったが細すぎる。おそらく奴隷生活であまり食べられなかったのだろう。
「ムツキ、水分を取って軽く食べよう」
「───んえ? あ、ありがとう」
ボーッとしているムツキを膝に乗せて口にコップを運ぶとされるがままにコクコクと飲んでいる。そのあと一口サイズのサンドイッチも口元に持っていくと、あーんと自ら口を開けていた。
コレが餌付けか。可愛すぎだろう。
そうして満足するまで食べたムツキは眠そうな目で言った。
「俺、このソファで寝るね」
「・・・・・・いやいや、何言ってるの? ベッドで寝るんだよ? さっき父上も私の部屋で寝るように言ったろう?」
「だからこの部屋のソファで───」
「───ダメだよ、風邪引くよ!」
このあと押し問答の末、私の言い分に納得して一緒にベッドに入った。
・・・・・・ここまで来れば勝ったな。
そしてムツキに触れながら魔力を流していくと、真珠の肌は桃色に色付き、ムツキの吐息が湿って艶っぽい喘ぎに変わっていった。
彼の後孔にはすでに三本の指が入っている。
「あっ・・・・・・ミリィ、どうしよ・・・・・・気持ちいい」
「ああ、魔力が心地いいね。相性がいい証拠だ」
「魔力が・・・・・・?」
「ふ、私達は結ばれる運命だったってことだ」
「・・・・・・結ばれる、運命? ───あっ!?」
そんな会話をしながら私は右手の指を更に増やして四本にすると、ぷっくりとしたムツキの前立腺を揉み擦る。
途端にぎゅうっと締め付けるムツキの熱くて泥濘んだ胎内。
「あっ・・・・・・ミリィ! ソコ、も、や! ヘンに、なっちゃう!」
「ヘンにさせてるんだよ。何も考えないで、ムツキ」
「───っな、なんでぇ!?」
図星だったようで、目を瞠ったムツキは泣きそうな顔になった。
私も手を止めてムツキをジッと見つめる。
「───異世界転移者は、過去をみても例に漏れず・・・・・・元の世界には戻れない」
「───っ!」
「ムツキも、薄々分かっていたのだろう?」
そう静かに話すと、ムツキはその綺麗な瞳が溶けるんじゃないかと思うほど涙を溢れさせた。
「・・・・・・っそうじゃ、ないかって───」
「うん」
「一年も経ってるのに、醒めない夢だなって・・・・・・自分を誤魔化して・・・・・・」
「・・・・・・うん」
「でも、だからっ・・・・・・誰かに、断言して欲しかっ・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
ムツキの嗚咽に、なんと言っていいのか分からない。
簡単に慰めの言葉なんか、言えない。
「じゃないと・・・・・・いつまでも、アリもしない希望に、縋っちゃう・・・・・・から」
「うん」
「前を向くため、にっ・・・・・・言って欲しかった───」
「・・・・・・ああ」
ムツキはちゃんと分かっていた。ただ自分の中で踏ん切りがつけられなくて、希望に縋りたくなっていたんだ。
だからこうして未練を断ち切って欲しかった───。
「それがっ・・・・・・ミリィで・・・・・・よかっ───!」
そんなことを言われたら我慢なんて出来ないだろう!
私は解していたムツキの後孔に己の陰茎をあてがうと、グッと力を込めて押し込んだ。
まだ解したりないのは分かっていたが、ゆっくりと押し進めた。
「は、はっ・・・・・・・・・・・・ミリィ・・・・・・」
「っすまない! だが、私はムツキを愛しているんだ。それでそんなことを言われたら、我慢なんて出来ないだろうっ」
「───え、は、愛し・・・・・・っ!?」
「そうだ。一目惚れだ。こんなにも抱きたいと思う相手は、ムツキ、君だけだ。だから、観念して私のモノになってくれっ」
苦しそうにしていたムツキは、私の突然の告白に驚いて目を見張り、そのあと泣き笑いの顔をした。
「・・・・・・ふふ、ヘンなの。王子様なんだから命令すればいいのに。必死な顔で『なってくれ』なんてお願い・・・・・・」
「私はソコまで非情じゃない。私はムツキの心も、ちゃんと欲しいんだ」
だって愛してるから。これから一生一緒に生きていきたいから。
だから一方通行の愛じゃダメなんだ。
そう言い募ったらムツキはぽろぽろと涙を溢れさせた。
「・・・・・・うん。俺もね、ミリィのこと、いいなって思ってた。こんな人が次の王様なんて、この国はいいなぁって」
「・・・・・・そうか」
「うん。───俺ね、まだミリィと同じだけの気持ちなのか、正直分からないけど・・・・・・こうして抱かれてもいいという気持ちに嘘はないよ」
それは、自惚れではなくて少なからず私に好意があると思っていいのだろうか。
確かにムツキはあんな最悪な初対面の印象の私を厭う素振りは見せなかったし、反対に頼られていたように思っていたが。
それにさっき、ムツキは恋愛初心者だと言っていたから、自覚がないのかもしれない。
「・・・・・・じゃあ、これからもずっと愛を囁くから、私と婚姻してくれるか? 不安なんだ。ムツキが他のヤツとこんな───」
「しないよ!? こんなセックス、好きな人じゃないと絶対しないよ! 初めては好きな人とってずっと決めてたんだから!」
「! そ、そうか。───じゃあいいね?」
「もちろん。その・・・・・・不束者ですが、よろしくお願いします」
「生涯大切にするからな!」
思わぬ返答に口元がニヤけそうになるのを堪えて言質を取る。
ムツキは真っ赤になって目を伏せながら諾と言ってくれた。
───私は舞い上がった気持ちのままムツキの唇に齧り付き、魔力を注ぎながら腰を進めていた。
「ううっん・・・・・・ぅう、ミ・・・・・・っ」
ムツキが息苦しそうなのに気付いて唇を離すと、ハアハアと荒い息を吐きながら涙目で言った。
「も、少し・・・・・・ゆっくり・・・・・・。大切にって、言うなら、優しく───っ」
「ああ、善処する」
蕩けて潤んだ瞳に煽られた私は、そう言うと再び口を塞いでグリッと奥まで挿入していった。
ビクビクと震えるムツキはその衝撃でイったらしく、ムツキの陰茎からダラダラと白濁が溢れた。
さっき風呂で二回出していたからか、勢いもなくちょっと水っぽい。
このままあと数回も達せればナカイキできそうだ。
私の脳裏に、イキすぎて喘ぎ善がりまくるムツキの姿が浮かんだ。
「・・・・・・最高だな」
私は実行するべくさっそく行動に移った。
ぎゅうぎゅうと締め付けられて射精しそうになるのをかろうじて堪えると、ゆっくりと抜き差しをしながらムツキの反応を見ていく。
「・・・・・・ああっ!」
「ここ、気持ちいいかい?」
「ぅ、いい・・・・・・きもちい」
手前の前立腺をゴリゴリ擦ってやるとビクビクしながら気持ちよさそうに呟いた。
じゃあそれならば、と今度は奥を突く。
「ここは?」
「ひゃあ! だめ、だめ・・・・・・さっきのよりだめ」
「気持ちいい?」
「だめ・・・・・・おかしくなるぅ・・・・・・っにゃあ!?」
そうか。おかしくなるほど気持ちいいか。
じゃあ頑張って奥を抜いてやらないとね。
聞くところによると、お互いもの凄くイイらしい。
私と高みを目指そうか。
「頑張ろうね、ムツキ」
「ミッ、ミリィ・・・・・・俺、初心者っ!」
「大丈夫、ムツキはやれば出来る子」
「───こんなん、気合いじゃムリ───っ」
───こうして最終的には奥も開通して、善がりまくるムツキに興奮して盛りのついた雄になった私に抱き潰されたムツキは、魔力検査等の予定を後ろ倒しにする羽目になるのだった。
朝早く出向いてきたササナギとナツメにはヤったことがバレて色々と言われたが後悔はない。
【あとがき的な】
※最後までお付き合い頂きありがとうございました。
読者様から『続きは!?』という旨の感想を頂きまして、もしかするとムツキ視点の短編を投稿するかもしれないので、そのときはそちらを読んでいただけたらと思います。
予定は未定なので没になったらスミマセン。
でも、ちょっとムツキ視点書きたかったので頑張りますね😄
ムツキに関してのフラグ的なところもハッキリとは回収してないので作者が自分で勝手に気にしておりますw(フラグとは言いませんがコレかな? と気付いてる人はいるかもですけど)
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ナツメのその後が気になりました。
作品に癒されました!
ありがとうございます😆
ムツキ視点の【重すぎる愛】でその後のナツメ達も出る予定なのでよかったら覗いてみて下さい😄
最初はムツキ視点で進むだけで内容は被りますが😅
凄くいい作品に出会えて幸せです(*˘︶˘*).。.:*♡ ミリオネア×ムツキ ササナギ×ナツメカップルのイチャイチャがもっと読みたいです 番外編よろしくお願いします(>人<;)ムツキくんの能力なども凄く気になります(*^^*)
ありがとうございます😆
【重すぎる愛】というタイトルでムツキ視点の話の投稿始めましたので、ぜひそちらをお読み下さい😄
最初はこっちの王太子視点と被りますがあとはイチャイチャメインです。もちろんサブCPでナツメ達も出ます😆
ムツキくん視点はもちろん!ナツメくんとムツキくんのわちゃわちゃもみてみたいので❣️ぜひとも続編お待ちしてます(o^^o)
ありがとうございます😆
この話のサブストーリで【重すぎる愛】を投稿始めました😄
最初はこれの王太子視点と被りますが、あとはイチャイチャメインで進む予定です。
ナツメ達も出る予定なのでよかったら読んで下さい😄