【完結】重たい愛

エウラ

文字の大きさ
上 下
7 / 15

*愛が重たい 7

しおりを挟む
*真っ昼間からスミマセン。R18。背後注意*





「───ああっ! んぅ」

義兄様と二人きりの浴室に響き渡るあられもない僕の声。
恥ずかしくて思わず唇を噛む。
すると義兄様は不服とばかりに僕の唇に左手の親指をぐいっと潜り込ませて口を開かせる。
僕はその骨張った綺麗な指を噛まないように、反射でパッと口を開けた。

「んあっ・・・・・・は、らめ・・・・・・はんっ」

途端に喘ぐ声と飲み込めない唾液が顎を伝う。

僕は今、浴室の壁に向かって手をつき、義兄様にお尻を突き出すような体勢で膝をついている。しかも両足を大きく開いて後孔を義兄様に晒け出した状態だ。

僕を抱く宣言をした義兄様は、あのあと宣言通りに僕の身体を弄り、口吻で口腔内も犯した。

初めての深い口吻に息継ぎの仕方など分からない僕は息も絶え絶えで頭がぽーっとなった。
苦しいというそれ以上に気持ちがよかった。

その惚けた頭に義兄様が囁いた。

「壁に手をついて。危ないからタオルを敷いた上に膝をついて腰を上げて───そう、上手だ。そのまま両足を開いてごらん」

そう言われるままに体勢を変えてからハッとする。

───これ、めちゃくちゃ恥ずかしい体勢!

しかし時すでに遅く、足の間に義兄様の足が割り入れられて閉じることが出来ない。

「───あっ」

晒された後孔にぬるりと滑りを纏った指が触れてくるくると撫でられたり襞を伸ばすように塗り込んだりしているのが分かって、カアッと顔が熱くなった。

「にっ義兄様!?」
「───ナツメ、いい加減義兄様じゃなくてササナギと呼んでくれ。俺達、恋人同士だろう? 言いにくいならナギでいいから」
「え」

こ、恋人同士!? 昨日の今日で? イヤでも想いが通じ合ったなら恋人同士なんだろうか?
ていうかって義兄様の愛称でしょ!? 僕が呼んでいいの!?

「恋人には呼んで欲しいな。ナツメは俺の恋人だろう?」
「ぅ・・・・・・は、あ・・・・・・ナ、ナギ様?」
「様はいらないし敬語も不要だ」
「え、と・・・・・・頑張ります、ぅ、がんばる」
「───っふ。ナツメらしい。まあ、そんなこと考えられなくなるくらい啼かせてあげよう」

いや何か怖ろしい言葉が聞こえた気がするんだけど!?

そうして義兄様───ナギは黙々と僕の後孔の開発に勤しみ、冒頭に戻る。

僕の後孔はすでにナギの指を四本も呑み込んでくぱくぱと更に広げられている。
もう限界だというくらい広がっているんじゃないか?

そこに至るまでに何度吐精したか分からないくらいイカされて、僕の慎ましい陰茎はパシャパシャと力なく透明な液体を溢している。

どうやらと言うらしいそれは気持ちよすぎて出るモノで、最初は漏らしちゃったかと半ベソになってしまった。
ナギにいい笑顔で説明されて勘違いは解消されたけど、それはそれでめちゃくちゃ恥ずかしいって言ったら───。

「俺の手でそれだけ感じてくれたってコトなんだ。嬉しい以外何があるんだ」

そう言いきられて、そういうもの? と何となく納得してからはもうめちゃくちゃイカされて潮吹きしまくって・・・・・・。

そしていい加減体力がヤバいのとお風呂の熱で逆上せそうになった僕に気付いたナギは、サッとお湯をかけて自分達を清めると、脱衣所のタオルで僕を包み、自分もサッと水分を拭うとまた僕を横抱きにしてベッドに下ろした。

「・・・・・・アレ、誰もいない?」

今更だけど、浴室であんなにあんあん喘いでいた声が筒抜けかもって思って青くなったけど、よく見ると人気がない。

ベッド横のサイドテーブルにおいてある果実水のピッチャーを手にするとコップに注いで僕に渡してくれた。

「水分を取れ」
「・・・・・・美味しい」

お風呂で汗もかいたし、熱かった身体に冷たい果実水が染み渡る。

「防音の魔導具も発動しているし、今は人払いをしているからいくら声を出しても大丈夫だ」
「ぅえ、いや、そういうわけじゃ」

ただ単にどうしたのかなって思っただけで!

「ふ、どうせすぐにそんなコトも考えられなくなる」
「・・・・・・」

ものすっごく物騒な言葉が・・・・・・。僕、大丈夫かな? 明日って卒業式だよね!?

今から致すんだから問題ない」
「はー・・・・・・よかったぁ。最後だから卒業式、楽しみにしてたんだよね」

よかった。この分なら一回致して終わりで、ゆっくり出来そう。

そんなコトを呑気に思っていたのが間違いだったと知るのはこのあと割とすぐだった。

ベッドに仰向けで横たわり、腰の下にクッションを敷かれて高くされて。
自分で膝裏を両手で持ち上げてナギの目の前に大股開きで晒すなんて、ナギに言われて恥ずかしくて目を瞑りながら何とか体勢を取る。

「そう、いい子だ」

そんな風に褒められて僕は、僕は───単純だから嬉しくて頑張っちゃうじゃないか!

そんな状態で再びナギの指が後孔に触れる。どうやら中に潤滑油を流し込んでいるようだ。
入れた指を広げてくぱっと開くと、小さな瓶の口を差し込み、中の液体を注いでいる。

僕は思わず目を開けてソレを見てしまい、気になってナギに聞いた。

「あの、ナギ、それって・・・・・・?」
「ああ、初めてでも痛みにくいように弛緩作用のある薬草が入っている。あとは、少しの媚薬入りだ」

そう言ってにやりと笑うナギに僕は頬を引き攣らせた。

「媚薬・・・・・・」
「軽いモノだ。害はないしすぐに効果は切れる」

そう言われてホッとする。
さっきのだけでも気持ちよすぎたのに、どうなっちゃうんだろうって。

だけどこのあと、媚薬以上の快楽地獄に堕ちるなんて誰が思うんだ。

ぐちゅぐちゅと指で馴染ませた後孔にナギの長大な陰茎がピタッとあてられる。
熱い、大きいソレは、浴室であれだけ僕がイキまくっていたときも多分一度も出してない。
どれだけ我慢強いんだろうってヘンに尊敬の念を抱いた。

「・・・・・・初めては、お前の中で果てたかったからな」
「───え、それって・・・・・・」
「お前は当然童貞処女だが、俺も同じだということだ」

───まさかのナギの童貞処女宣言!
いや処女はまあ分かるけど、童貞! 初めて! まさか僕のために純潔を守っていたの!?

そう思ったら、ブワッと心の底から歓喜した。
もの凄い多幸感に包まれて、僕は思わずお強請りした。

「ナギ、早く僕の中に挿入しはいって。僕の奥で果てて───っひうっ!?」
「───っお前は、俺がどれだけ我慢していたと───!」

言い終わる前に一気に突き入れられて、一瞬でイッた。

「───っ!? っ!」

声にならない。喉が引き攣り、目の前がチカチカ光って気持ちいいのがずっと続いてる。

「───っ悪い、動くぞ! 俺ももう、限界だ!」

そう言うナギの声が耳を抜けていく。
───気持ちいいきもちいいキモチイイ。

もうソレしか頭に浮かばなくなった。頭が蕩けて、ナギ大好き、気持ちいいしか口に出せなくなった。

ナギはガツガツと奥を突いたり、手前の前立腺を抉ったりしながら、どんどん僕を追い上げていく。
もうずっとキモチイイのに、これ以上は死んじゃう。

ぼんやりとそう思いながら絶頂に近付き、ギュッとナギの陰茎を締め付けるとナギの陰茎が更に質量を増した。

「───っく、出すぞ、ナツメっ! 受け取れ、俺の愛を───!」
「あ”───っ!?」

奥に叩きつけられる精液に、ブワッと快感が突き抜けた。
例えようもないほどの快感が、全身を巡る。

「・・・・・・っ魔力の相性は、抜群だからな。どこもかしこも、キモチイイだろう?」

そう言って笑うナギは、行きすぎて気を飛ばした僕を抱きしめて頬擦りしていた。
僕は敏感になりすぎた身体を跳ねさせて、少しして意識が戻ると、ぼんやりとナギを見つめた。

「・・・・・・お、わり・・・・・・?」

お願い、これで終わりって言って。
こんなヤバいの、初めてで続けたら死ぬ。

そんな僕の願いも虚しく、ナギはもの凄くいい笑顔で宣った。

「いいや。どれだけ我慢してたと思ってるんだ。このために朝からヤってるんだから」

───僕、死んだ。今日で僕の腰は死んだ。

義父様の『頑張ってね』の言葉が頭の隅で甦る。

いやコレ、何をどう頑張れっていうの───!!





そのままナギの気が済むまで貪られた僕は、夕方頃になってようやく解放された。
覚えてないけど、いろんな体勢でイカされたと思う。
恥ずかしいとかそんな感情、致してるときにはどこかに行ってた。

───セックスって怖ろしい。

そしてナギにお世話されて屍のように眠り、翌日の卒業式に望むことになる。







しおりを挟む
感想 36

あなたにおすすめの小説

義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。

石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。 実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。 そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。 血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。 この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。 扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。

【短編】乙女ゲームの攻略対象者に転生した俺の、意外な結末。

桜月夜
BL
 前世で妹がハマってた乙女ゲームに転生したイリウスは、自分が前世の記憶を思い出したことを幼馴染みで専属騎士のディールに打ち明けた。そこから、なぜか婚約者に対する恋愛感情の有無を聞かれ……。  思い付いた話を一気に書いたので、不自然な箇所があるかもしれませんが、広い心でお読みください。

侯爵令息セドリックの憂鬱な日

めちゅう
BL
 第二王子の婚約者候補侯爵令息セドリック・グランツはある日王子の婚約者が決定した事を聞いてしまう。しかし先に王子からお呼びがかかったのはもう一人の候補だった。候補落ちを確信し泣き腫らした次の日は憂鬱な気分で幕を開ける——— ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 初投稿で拙い文章ですが楽しんでいただけますと幸いです。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

イケメンチート王子に転生した俺に待ち受けていたのは予想もしない試練でした

和泉臨音
BL
文武両道、容姿端麗な大国の第二皇子に転生したヴェルダードには黒髪黒目の婚約者エルレがいる。黒髪黒目は魔王になりやすいためこの世界では要注意人物として国家で保護する存在だが、元日本人のヴェルダードからすれば黒色など気にならない。努力家で真面目なエルレを幼い頃から純粋に愛しているのだが、最近ではなぜか二人の関係に壁を感じるようになった。 そんなある日、エルレの弟レイリーからエルレの不貞を告げられる。不安を感じたヴェルダードがエルレの屋敷に赴くと、屋敷から火の手があがっており……。 * 金髪青目イケメンチート転生者皇子 × 黒髪黒目平凡の魔力チート伯爵 * 一部流血シーンがあるので苦手な方はご注意ください

龍は精霊の愛し子を愛でる

林 業
BL
竜人族の騎士団団長サンムーンは人の子を嫁にしている。 その子は精霊に愛されているが、人族からは嫌われた子供だった。 王族の養子として、騎士団長の嫁として今日も楽しく自由に生きていく。

弟が生まれて両親に売られたけど、売られた先で溺愛されました

にがり
BL
貴族の家に生まれたが、弟が生まれたことによって両親に売られた少年が、自分を溺愛している人と出会う話です

【完結】婚約破棄したのに幼馴染の執着がちょっと尋常じゃなかった。

天城
BL
子供の頃、天使のように可愛かった第三王子のハロルド。しかし今は令嬢達に熱い視線を向けられる美青年に成長していた。 成績優秀、眉目秀麗、騎士団の演習では負けなしの完璧な王子の姿が今のハロルドの現実だった。 まだ少女のように可愛かったころに求婚され、婚約した幼馴染のギルバートに申し訳なくなったハロルドは、婚約破棄を決意する。 黒髪黒目の無口な幼馴染(攻め)×金髪青瞳美形第三王子(受け)。前後編の2話完結。番外編を不定期更新中。

処理中です...