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王都から呼び出しをくらう
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僕がここに稀人として来てから2ヶ月が経った頃、王都の王様から召喚状が届いた。
どうやら商人がこちらの情報を持ち帰って王都で話したらしい。
それが王城にまで届き、事の真偽を確かめるために王都まで至急来いという事だそうだ。
「別に行かなくてもいいんだぞ?」
「そうそう。前にも言ったけど、今回は特にルカを呼び出している訳じゃないんだ。辺境伯である父上だけが行けば問題ない」
皆が一生懸命引き留めるけど、でも義父様が行って稀人が居ることを知ったら、結局また呼び出されるんじゃ無いの?
突っぱねても何度も呼び出される気がするんだよね。
それならば一度行って、以後はスッパリ断れるようにした方が良いと思うんだ。
大体、僕はもうヒューズのお嫁さんなんだからヒューズと一生ここで暮らすつもりだよ?
王都なんて観光地くらいにしか思ってないし、王様も王子様も興味ない。
---ということを言ったら、皆、うぐっと変な声を出して黙ってしまった。
大丈夫?
「ならば、俺達のアツアツぶりを見せつけてきてやろう。向こうが付け入る隙を見つけられずに諦めるまでな!」
「・・・? よく分からないけど、ずっとくっついてれば良いんじゃないかな?」
「そうだ。四六時中、二人で密着してよう!」
義父様とダグラスが呆れたように見ていた。
セバスは旅支度を調え始めた。
とりあえず王都行きは決定した模様。
ところでヒューズが抜けて騎士団は大丈夫なのかな?
結果的に、義父様と僕、セバス、ヒューズとダグラスに騎士団の中から20名の護衛を連れて王都へ出発となった。
辺境伯はその名の通り、王都からかなり離れている。
馬車で野営をしながら3日ほどだそうだ。
こんなに大所帯で荷物とか大丈夫なのだろうか。
「あぁ、アイテムボックスという魔導具があってな、サイズによって値が変わるがうちには大、中、小と一通りあって、小サイズでもこの馬車を5台入れても余るくらいの容量があるから心配ない」
「他にもマジックバッグという魔導具があって、そちらは馬車1台分から3台分ほどの容量でポーチやリュックなどのデザインがあるが、俺達もそれなりにいいものを持っているから着替えや食料も心配ないぞ」
「ルカのベルトのポーチがそれだよ」
「---え?」
本当?!
全然分からなかった。
だって重くないし。
「重量を無視してるからねえ」
「バッグ以外の重さはないぞ」
「な、なるほど・・・?!」
助かるけど、金額が怖ろしくて触れないよ!
こんな感じで王都へ出発しました。
どうやら商人がこちらの情報を持ち帰って王都で話したらしい。
それが王城にまで届き、事の真偽を確かめるために王都まで至急来いという事だそうだ。
「別に行かなくてもいいんだぞ?」
「そうそう。前にも言ったけど、今回は特にルカを呼び出している訳じゃないんだ。辺境伯である父上だけが行けば問題ない」
皆が一生懸命引き留めるけど、でも義父様が行って稀人が居ることを知ったら、結局また呼び出されるんじゃ無いの?
突っぱねても何度も呼び出される気がするんだよね。
それならば一度行って、以後はスッパリ断れるようにした方が良いと思うんだ。
大体、僕はもうヒューズのお嫁さんなんだからヒューズと一生ここで暮らすつもりだよ?
王都なんて観光地くらいにしか思ってないし、王様も王子様も興味ない。
---ということを言ったら、皆、うぐっと変な声を出して黙ってしまった。
大丈夫?
「ならば、俺達のアツアツぶりを見せつけてきてやろう。向こうが付け入る隙を見つけられずに諦めるまでな!」
「・・・? よく分からないけど、ずっとくっついてれば良いんじゃないかな?」
「そうだ。四六時中、二人で密着してよう!」
義父様とダグラスが呆れたように見ていた。
セバスは旅支度を調え始めた。
とりあえず王都行きは決定した模様。
ところでヒューズが抜けて騎士団は大丈夫なのかな?
結果的に、義父様と僕、セバス、ヒューズとダグラスに騎士団の中から20名の護衛を連れて王都へ出発となった。
辺境伯はその名の通り、王都からかなり離れている。
馬車で野営をしながら3日ほどだそうだ。
こんなに大所帯で荷物とか大丈夫なのだろうか。
「あぁ、アイテムボックスという魔導具があってな、サイズによって値が変わるがうちには大、中、小と一通りあって、小サイズでもこの馬車を5台入れても余るくらいの容量があるから心配ない」
「他にもマジックバッグという魔導具があって、そちらは馬車1台分から3台分ほどの容量でポーチやリュックなどのデザインがあるが、俺達もそれなりにいいものを持っているから着替えや食料も心配ないぞ」
「ルカのベルトのポーチがそれだよ」
「---え?」
本当?!
全然分からなかった。
だって重くないし。
「重量を無視してるからねえ」
「バッグ以外の重さはないぞ」
「な、なるほど・・・?!」
助かるけど、金額が怖ろしくて触れないよ!
こんな感じで王都へ出発しました。
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