【完結】Restartー僕は異世界で人生をやり直すー

エウラ

文字の大きさ
14 / 52

指環の加護 1

しおりを挟む
今となっては唯一の母の形見。

大切なそれを、神様が加護をつけて僕達の唯一にしてくれた。

---嬉しい。

指環はどうやら、僕とヒューズ以外には外せないようで、試しにとヒューズの指環をダグラスさんが触ろうとしただけでパチッと弾かれていた。

痛くなかったか聞いたら、静電気みたいだったと言っていたけど、もっと痛そうだったよ。

なんとなくだけど、僕達に危険が起きないように護ってくれている気がする。
悪意はもちろん、物理的に危害が加えられそうになったときも盾のようなモノで弾かれたり。

そういえば、僕は稀人だけど、ヒューズ達みたいに魔法は使えなかった。
魔力はあるらしいんだけど、体から放出出来ないんだって。
今までの稀人もほとんどがそうらしい。
うん。だってそもそも魔法がない世界だったものね。

ただ、地球でも神話の頃に魔法が使えたり、精霊的なものと交信する人がいたようで、ごく稀に使える稀人もいたらしい。

僕が少し残念に思っているとヒューズが慰めてくれた。

「魔法だって結構制限があって、バンバン使えるわけじゃないんだよ。だから気にするな」
「でも体に溜まってるのに、出せないなんて辛いしもったいない・・・」
「---言い方が・・・卑猥・・・・・・」
「そういうお前の頭が卑猥だ!」

スパンッという音がしてヒューズの頭がつんのめった。
大丈夫?
そしてダグラスさん、いつもご苦労様です。

「指環の事だけど、神殿でアルカエラ神に聞いてみたらいいんじゃない? 愛し子のルカになら応えてくれると思うんだけど」
「! そうだね。そうしよう! ヒューズの都合の良いときにでも行こうね?」
「っかわい・・・ゴホン。ああ、そうだな。予定を調整して神殿に先触れを出しておこう。セバス、頼むよ」
「畏まりました」


出来るセバスがささっと準備を整えてくれて、早速明日の朝イチで神殿に行くことになった。

夜はいつものように、い、営みをして・・・幸せな朝を迎えて。
・・・・・・あれ?
そういえば、何か違和感が・・・?

「どうした、ルカ?」
「ん? うん。・・・何でもない、大丈夫」

少しの違和感はヒューズに返事をしているうちに忘れてしまった。



ヒューズとダグラスさんとセバスも一緒に再びの神殿。

やっぱりというか、今回も神官長のスワロス殿が対応してくれた。

「ようこそ。先日振りですかな?」
「立て続けにすみません、神官長。お世話になります」
「何、他ならぬ愛し子様の頼みですから」

・・・・・・愛し子の頼みって、一体どんな言い方したの、セバス。
思わず心の中で呟いてしまったが、顔には出なかったはず。

和やかに挨拶を交わして神様の像の前へ行ってヒューズ達と祈りを捧げた。

『アルカエラ神様、先日はありがとう御座いました。あの、僕達の指環の事でお聞きしたい事があります。応えて頂けますでしょうか?』

ルカがそう祈った瞬間・・・。


〈はいはーい! もちろんだよ-!〉

あの時聞こえたアルカエラ神の声が神殿内に響き渡った。




しおりを挟む
感想 11

あなたにおすすめの小説

【本編完結】断罪される度に強くなる男は、いい加減転生を仕舞いたい

雷尾
BL
目の前には金髪碧眼の美形王太子と、隣には桃色の髪に水色の目を持つ美少年が生まれたてのバンビのように震えている。 延々と繰り返される婚約破棄。主人公は何回ループさせられたら気が済むのだろうか。一応完結ですが気が向いたら番外編追加予定です。

聖女の兄で、すみません! その後の話

たっぷりチョコ
BL
『聖女の兄で、すみません!』の番外編になります。

不遇聖女様(男)は、国を捨てて闇落ちする覚悟を決めました!

ミクリ21
BL
聖女様(男)は、理不尽な不遇を受けていました。 その不遇は、聖女になった7歳から始まり、現在の15歳まで続きました。 しかし、聖女ラウロはとうとう国を捨てるようです。 何故なら、この世界の成人年齢は15歳だから。 聖女ラウロは、これからは闇落ちをして自由に生きるのだ!!(闇落ちは自称)

運悪く放課後に屯してる不良たちと一緒に転移に巻き込まれた俺、到底馴染めそうにないのでソロで無双する事に決めました。~なのに何故かついて来る…

こまの ととと
BL
『申し訳ございませんが、皆様には今からこちらへと来て頂きます。強制となってしまった事、改めて非礼申し上げます』  ある日、教室中に響いた声だ。  ……この言い方には語弊があった。  正確には、頭の中に響いた声だ。何故なら、耳から聞こえて来た感覚は無く、直接頭を揺らされたという感覚に襲われたからだ。  テレパシーというものが実際にあったなら、確かにこういうものなのかも知れない。  問題はいくつかあるが、最大の問題は……俺はただその教室近くの廊下を歩いていただけという事だ。 *当作品はカクヨム様でも掲載しております。

婚約破棄だ!しかし、両親からの残念なお知らせ

ミクリ21
BL
婚約破棄を言い出した王子は、両親からの残念なお知らせにショックを受ける。

婚約破棄を望みます

みけねこ
BL
幼い頃出会った彼の『婚約者』には姉上がなるはずだったのに。もう諸々と隠せません。

侯爵令息は婚約者の王太子を弟に奪われました。

克全
BL
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。

婚約破棄署名したらどうでも良くなった僕の話

黄金 
BL
婚約破棄を言い渡され、署名をしたら前世を思い出した。 恋も恋愛もどうでもいい。 そう考えたノジュエール・セディエルトは、騎士団で魔法使いとして生きていくことにする。 二万字程度の短い話です。 6話完結。+おまけフィーリオルのを1話追加します。

処理中です...